前編→http://hitakatsuki.diarynote.jp/201602210006396663/
次回→そのうち
Hearthstone関係記事の目次→http://hitakatsuki.diarynote.jp/201601032128065351/
元記事:http://hearthstoneplayers.com/mastery-arena-draft-advanced/
----------------------------------------------------------------------
October 27, 2014
CONTRIBUTED BY ADWCTA & Merps
目次:
Advanced Hearthstone Arena Drafting.
Deck Synergy.
Diversity.
C-C-C-Combos.
Mana Curve.
Life and Death.
Conclusion.
補足として訳注(※1~3)を入れている部分があります。
■Mana Curve.(マナカーブ)
さて、もうちょっと意匠を凝らしてみよう。初心者でさえデッキに5枚の2マナミニオンを入れることの価値は知っている。では、マナカーブについて考えることのどこが洒落ているんだろう?2手目のピックを考えよう、ヒーローはシャーマンで、候補はArchmage(6マナ4/7+Spelldamage+1)、Frost Elemental(6マナ5/5+対象のミニオンかヒーローをフリーズ)、Darkscale Healer(5マナ4/5+味方各ミニオンとヒーローを2点回復)だ。どれをピックする?答えは明らかだろう。しかし多くの良いプレイヤーがこれを間違う。正解は明らかにDarkscale Healerだ。Darkscale HealerをElven Archer(1マナ1/1+1点ダメージ)やKobold Geomancerに置き換えることもできる。そして正解は同じだ。私が言おうとしているのは、6マナミニオンをシャーマンのドラフトの早い段階で取るべきではない、ということだ。6マナ域はマナの特別な分断点にあたり、そこに達する時点で6マナのカードを持ちすぎていることは絶対に避けたい。ゆえにドラフトの早い段階では平均的な6マナミニオンの優先度は非常に低くしておくべきだ。ではマナカーブがどのように機能するかを見ていこう。
2,3,4マナのミニオンは好きなだけピックしても良い(とはいえ3マナ域は一般的に価値が低い)。ゲーム終盤においてさえ、2枚の4マナミニオンをプレイしてヒーローパワーを使う動きができるからだ。5マナ域のミニオンはあなたのヒーローパワーを使いにくくする。特定のターンにヒーローパワーを使えないことによるバリューの損失はおおよそ1マナに相当する。ゲーム終盤では、あなたの5マナミニオンは実際には6マナ相当であることがよくある(ヒーローパワーが使えず1マナ余らせる場合)。まぁ理想的ではないが、それ自体は負けにつながるようなことではない。しかし、あなたは6マナミニオンを同じターンに2枚プレイすることは(ドルイドを除けば、)決してできない。これは明らかなことのようだが、10マナの上限は大きな影響力を持っている。もしも6マナ以上のミニオンを6ターン目までに2枚引けば(統計学的には6マナ以上のミニオンを4枚以上デッキに入れていれば起こり得そうな状況だ)、あなたは7ターン目までそれらを2枚とも盤面に並べることはできない。そしてもしそれらをプレイしたら、同じターンに除去を使うことは普通、不可能だ。もし6マナ以上のミニオンを3枚引いたら(それでも重要なチャンスではある)、もっと遅れてしまう。除去はテンポを得るための第一の方法である上、一部のクラスを除いて、ゲーム中盤は大きなテンポスイングを得られる最初のタイミングでもあるので、常にこれらのテンポスイングを起こす側でいたい。6マナミニオンは他に何かするためのマナを残せないばかりか、対戦相手があなたからテンポをスイングし取り返すためにうってつけの的を与えてしまう。もしも6マナミニオンを数枚手札に抱えていても、それらはゲームの途中まで腐っているし、1ターンのうちに6マナミニオンを2枚プレイすることはできないため、あなたはデッキから十分な6マナミニオンを引いたとしても手札からプレイしきれない。6マナミニオンを効率的に使うためには手札を使い切ってトップデッキ状態になりたいものだが、皮肉なことに、トップデッキ状態になるには低いマナカーブが必要になる。
さて、これは6マナミニオンをデッキに入れるべきでないという意味ではない。ファッティを少しデッキに入れておくことは、全体除去をケアしあなたの脅威に多様性を持たせる非常に良い方法だ。しかし、多すぎてはいけない。テンポやカードアドバンテージと同様に、対戦相手より少し多い枚数ならば素晴らしいが、たくさん持ちすぎるのは逆効果だ。
シャーマンの例に話を戻そう。シャーマンとプリーストはクラスカードのトップコモンの1つが6マナミニオンであるため(そしてArenaのドラフトではコモンのクラスカードはニュートラルカードの2倍以上多く出現する)、特に6マナミニオンを多くドラフトしすぎることになりやすい。さらに、プリーストにはMind Control(10マナカード)がありシャーマンにはOverloadがある。このことは、ドラフトの早い段階では弱い6マナ域を避けるべきということを意味する。そういったカードは実際、ポテンシャル的にWisp(0マナ1/1)より悪いカードだからだ。6マナ域を持ちすぎることはただ悪いことだ。それは何もしないでただ手札にいるカードだ。ドラフトが終わるまでにもしもBoulderfist Ogre、Argent Commander、Fire ElementalやTemple Enforcer(のような優秀な6マナ域)が十分な枚数出てこなければ、平均的な6マナ域も役立つカードになるだろうが、ドラフトの序盤では、これらのクラスの場合は特に、平均的な6マナ域はとても価値が低い。普通はバリューランキングが示す価値よりも低くなるだろう。より程度はましになるが、ドルイドの5マナ域についてもこのようなことは当てはまる。
最後に、頭でっかちに(高マナ域が多く)なりすぎないことを除いては、それぞれのマナスロットに当てはめるべき正しい枚数というのはない。どんなデッキにもそれぞれ好ましいマナカーブがあり、それはあなたがデッキのカードからどうやってバリューを得るかに基づいている。プリーストはShadow Madness(ターン終了時まで対戦相手のアタック値3以下のミニオンのコントロールを奪う) と程よい枚数のTauntミニオンがあれば、それほど多くの2マナ域を必要としないだろう。後で回復とShadow Word: Death(3マナ:アタック値5以上のミニオン1体を破壊)のようなカードにより失ったテンポを取り返せるからね。一般に、マナカーブを低くドラフトするほど得られるカードアドバンテージは少なくなり、ゲーム終盤に得られるテンポも小さくなる。あなたの小さいミニオン達はやがて、テンポ的に悪くなくカードアドバンテージで手柄をあげる大きなミニオンにトレードされ、食い荒らされてしまうだろう。だから、マナカーブの低いデッキには、カードドローと「アンカー」になる大きいミニオンを数枚入れておくことが重要だ(Frostwolf Warlord、Venture Co. MercenaryやStormwind Championは、あなたがテンポで優位に立っている時には自身のマナコストに比べ強力なアタックができるため、この役目には特に良いカードだ)。一方、マナカーブが高いと一般には序盤のテンポに悩まされる。そして遅れを取り戻しカードアドバンテージ・バリューでゲームに勝つまでの間に回復、Tauntや複数除去が必要になるだろう。覚えておいてほしいのは、結局マナカーブの各マナ域を埋めるだけのために、無理をしてバリューを失うようなことは必ずしもする必要はない、ということだ。私は、ほとんどのプレイヤーはちょっとマナカーブにこだわり過ぎているのではないかと思う。デッキの構成と、各カードにシナジーのある良い役割を与えることのほうがずっと重要だ。
そうはいっても、まずは、2ターン目にプレイできる2マナ域または1マナ域が少なくとも5枚、3ターン目にプレイできる3マナ域が4枚(または追加の1マナ、2マナ域)、そして4ターン目にプレイできる4マナ域が4枚(または追加の2マナ域がたくさん)は欲しい。5マナ域は3枚(または追加の4マナ域)、6マナ以上は3枚(または追加の5マナ域)は欲しいね。私は絶望的に序盤の動きが不足しているのでない限り、マナカーブだけを考えて決められた順位よりバリューランキングの順位を選ぶ。しかし、この記事の初めに書いたデッキ全体のシナジーに関する考えは、カードの価値を大きく変動させる。それはどうやって勝つかということに関わっているからだ。
■Life and Death.(ヘルスをリソースとして扱う)
最後に、ほとんどの初心者は全くその価値を認めていないが、経験豊富なHSのベテランは、HSにおいてマナやカード以外のリソースを使ってテンポやカードアドバンテージを引き上げる非常に限られた方法の1つが、ヒーローのヘルスであることを知っている。ヒーローのヘルスをリソースとして使えるようになることはHSで良いプレイをするために非常に重要だ。これができるカードをピックすることは最優先事項になる。これらのカードは一般にとても価値が高い。しかし、もしもあなたのヘルスが低くなりすぎたなら、テンポやカードアドバンテージにかかわらず結局は盤面で効果的な主導権を失ってしまうため、自身を傷つけることは良いことではあるがやりすぎは良くない。ではヘルスを追加のリソースとして使えるカードと、それらについて行うべきバリュー調節の考え方を見ていこう。
最もわかりやすい例はWeapon(武器)だ。武器は使われる度にヒーローにダメージを与え、このことは武器のマナコストに反映されている。武器のマナコストは普通、それが出せるダメージにふさわしいコストの半分程度になっている。武器はテンポ的に素晴らしい動きであり、あなたのヘルスをリソースに変える最も良い方法の1つだ。しかし、自分のヘルスには気をつけるように!ローグとウォーリアーはどちらも武器カードや武器に関連したカードの価値が高いため、「武器の使い過ぎ」に非常に陥りやすい。ウォーリアーに関しては、はじめの数枚の武器の価値は高いが、ある時には、あなたのArcanite Reaper(5マナ武器:アタック5、耐久2)は合計ダメージ10点のために、5マナ+ヒーローパワーに使った10マナ=15マナも使っていることがある。それはもはや強いとは言えないね?ローグに関して言えば、武器を使いすぎれば死ぬだけだ。どちらのケースでも、「武器の使い過ぎ」になる可能性はドラフトのまさに初手から真面目に考えないといけない。ウォーリアーは武器のバリューが高いが、Fiery War Axeを除いては(こいつは驚くべき性能だ)、私はドラフトの早い段階で武器をピックするのが理に適っているとは思わないし、もし武器を既に数枚ピックしていればきっとドラフト終盤でもピックしないだろう。ヒーロー1人では回復やArmor(装甲)を使うまでは2~3枚の武器を使う(ヘルス的)余裕しかなく、ゆえに武器の価値は低下していく。平均的なドラフトでは、ウォーリアーは少なくとも5枚武器をピックする機会があるだろう(※3)。Curse of Naxxramasでウォーリアーにコモンの武器が追加になり、これはさらに大きな問題になるだろう。Arcanite ReaperやArathi Weaponsmith(3/3+アタック2耐久2の武器を装備)のようなカードはドラフトの序盤には価値を低く見ておくべきだ。ローグでは、ウォーリアーよりドラフトで武器が出てくることは少ないが、自身がダメージを負うにつれて徐々に彼女のヒーローパワーの脅威は小さくなっていく。ローグはヒーローパワーとして自身のヘルスをリソースとして使う方法を持っているので、普通、武器はローグにとって価値が低い。Deadly Poison(1マナ:武器のアタック+2)を使いすぎないようにしよう。それはどうやってもただの3マナのFiery War Axeだ。シャーマンはたいして武器の使い過ぎを心配する必要はないが、Stormforged Axe(2マナ武器:アタック2、耐久3、Overload1)はヘルスを多く失うため典型的な2マナの武器1.5枚分と数えよう。3枚以上のStormforged Axeをドラフトすることは普通、良くないことだ。パラディンはTruesilver Championがヘルスを回復しくれるため大きな問題はない。回復があるためTruesilver Championは武器0.5枚分と数えられる。パラディンにはGuardian of Kings(5/6+ヒーロー6点回復)という悪くない回復手段もあるため、可能な限りライフを使いたい。Light’s Justice等が追加のバリューをもたらしてくれるだろう。
ウォーロックは自身のヘルスについてより厄介な問題に直面する。ゲーム終盤では、ウォーロックの2点のヘルスは本質的に1枚のカード分の価値がある!これはArenaではばかげたバリューであり、ウォーロックは何としてでも自身のヘルスを守るべきだ。もちろん、自分のライフを守る唯一の方法は盤面の主導権を得ることだ。盤面の主導権は一般にはテンポから来るものだが、腹立たしいことにウォーロックのテンポカードはディスカードを伴うカード(Soulfire)やウォーロック自身にダメージを与えるカード(Flame Imp)だけである。Flame Imp(1マナ3/2+自ヒーローに3点ダメージ)は3点以上のライフを守り1マナというマナコストを埋め合わせることができるだろうか?それはわからない。もしあなたが主導権を得るのに十分なテンポを得ているか良いTauntミニオンを出していれば、Flame Impは普通この役目を果たさないだろう。ゆえに、あなたのデッキによってはFlame Impが実際にいかに悪いかを気付かされるだろう。バリューランキングではFlame Impはトップカードに位置付けられているが、それは非常にアグレッシブなデッキでのみ最高の価値を示す。Flame Impの価値は、それが与えるフェイスダメージか、もしくはテンポに問題のあるデッキで+1のテンポ・バリューが重要になるところにある。一方でSoulfireは最も悪く使われた場合(ヒーローパワーと合わせて使う場合)にさえバリューの良いカードで、誤った評価をされているために、同じような考え方は当てはまらない。
ヘルスをリソースとして使うもう一つの方法は、単純に何もしないことだ。メイジは武器を持っていないが、Flamestrikeをプレイする前のターンにStealth付きのミニオンやArcane Intellect、Secret(秘策)など盤面に影響を与えないカードをプレイすることで、ヘルスを使ってFlamestrikeへの準備をすることができる。対戦相手にミニオンをトレードする選択肢を与えない時、相手はあなたのヒーローへアタックせざるを得ないので、あなたは実際テンポ面やカードアドバンテージ面の利益のためにヘルスをトレードに使っている。これにより、ゲーム終盤に焦点を置いたメイジのデッキでは、盤面に影響を与えないカードやStealth付きのミニオン(Stranglethorn TigerやJungle Pantherなど)の価値が特に高い。Flamestrikeのフォローとしてでなくても、どのクラスにおいても、空の盤面のStealth付きミニオンは対戦相手に対しあなたのミニオンを除去する代わりにフェイスへのアタックを強制する、という仕事をする。ゆえにほとんどの場合、それらはヒーローのヘルスを使う能力を他に持たないプリースト、メイジ、ハンターのようなクラスにとって特に価値が高い。
裏を返せば、ヘルスを一貫してリソースとして使うデッキでは、回復や装甲を得るカードの価値がとても高いということだ。だから、ヒーローパワーで元々そういったことができるクラス(ローグとウォーロック)にとっては、Earthen Ring Farseer(3マナ3/3+3点回復)はトップカードだ。他のクラスにとっては、もしドラフトで組むデッキでヘルスをリソースとして使うことが多くなるようなら、ヘルスを得るカードは価値が高く、役に立つだろう。ウォーリアーは3枚の武器しか使えないが、武器を引いてきて常に使えるようにするためにデッキにはそれ以上の枚数を入れておきたい。(純粋なリーチカードにしてしまうことなく)より多くの武器をドラフトできるようにする最も簡単な方法は、回復カードも一緒にドラフトすることだ。Shield Block(3マナ:装甲5得て1ドロー)はウォーリア―のヒーローパワーのほぼ2倍のマナ効率だ。他のクラスは(ライフ獲得に)頼りにできるヒーローパワーを持ってすらいない。このため、ドラフト終盤では、Priestess of EluneやDrain Lifeのような(そういう使い方でなければ価値の低い)カードがとても価値の高いカードに変わるかもしれないということに気をつけよう。
ドラフトで見る最も大きな間違いの1つは、プレイヤーがドラフトやプレイの際にヘルス総量の管理を誤るということだ。これは非常に融通の利くクラスであるウォーリアーが最も不人気で最も成功していないクラスであることの理由である。私はこのクラスで平均8勝以上しているし、私の成功のポイントの1つは、ドラフトにおいて武器や装甲・回復を必要に応じてきちんと評価することだ。
■Conclusion.(まとめ)
やれやれ、やっと終わったね!このシリーズを楽しんでくれること、そして私の長ったらしい話が、あなたがArenaドラフトに組み込み始めているいくつかの概念をはっきりと説明する助けになることを願ってるよ。あなたの固有のデッキ、あなたの好むプレイスタイルのためにどれをピックすべきかを教えられるガイドはないけれど、これらの戦略が、あなたのデッキにとって正しいピックを行えるかどうかあなた自身で決定できるよう、自分のピックを分析する基礎を与えてくれることを願っている。
- ADWCTA
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意訳、省略等ありますので原文もお読みになることをお薦めします。
次回はプレイイング応用編か、もう少し実践的なプレイイングのガイドを訳す予定。
次回→そのうち
Hearthstone関係記事の目次→http://hitakatsuki.diarynote.jp/201601032128065351/
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Advanced Hearthstone Arena Drafting.
Deck Synergy.
Diversity.
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Mana Curve.
Life and Death.
Conclusion.
補足として訳注(※1~3)を入れている部分があります。
■Mana Curve.(マナカーブ)
さて、もうちょっと意匠を凝らしてみよう。初心者でさえデッキに5枚の2マナミニオンを入れることの価値は知っている。では、マナカーブについて考えることのどこが洒落ているんだろう?2手目のピックを考えよう、ヒーローはシャーマンで、候補はArchmage(6マナ4/7+Spelldamage+1)、Frost Elemental(6マナ5/5+対象のミニオンかヒーローをフリーズ)、Darkscale Healer(5マナ4/5+味方各ミニオンとヒーローを2点回復)だ。どれをピックする?答えは明らかだろう。しかし多くの良いプレイヤーがこれを間違う。正解は明らかにDarkscale Healerだ。Darkscale HealerをElven Archer(1マナ1/1+1点ダメージ)やKobold Geomancerに置き換えることもできる。そして正解は同じだ。私が言おうとしているのは、6マナミニオンをシャーマンのドラフトの早い段階で取るべきではない、ということだ。6マナ域はマナの特別な分断点にあたり、そこに達する時点で6マナのカードを持ちすぎていることは絶対に避けたい。ゆえにドラフトの早い段階では平均的な6マナミニオンの優先度は非常に低くしておくべきだ。ではマナカーブがどのように機能するかを見ていこう。
2,3,4マナのミニオンは好きなだけピックしても良い(とはいえ3マナ域は一般的に価値が低い)。ゲーム終盤においてさえ、2枚の4マナミニオンをプレイしてヒーローパワーを使う動きができるからだ。5マナ域のミニオンはあなたのヒーローパワーを使いにくくする。特定のターンにヒーローパワーを使えないことによるバリューの損失はおおよそ1マナに相当する。ゲーム終盤では、あなたの5マナミニオンは実際には6マナ相当であることがよくある(ヒーローパワーが使えず1マナ余らせる場合)。まぁ理想的ではないが、それ自体は負けにつながるようなことではない。しかし、あなたは6マナミニオンを同じターンに2枚プレイすることは(ドルイドを除けば、)決してできない。これは明らかなことのようだが、10マナの上限は大きな影響力を持っている。もしも6マナ以上のミニオンを6ターン目までに2枚引けば(統計学的には6マナ以上のミニオンを4枚以上デッキに入れていれば起こり得そうな状況だ)、あなたは7ターン目までそれらを2枚とも盤面に並べることはできない。そしてもしそれらをプレイしたら、同じターンに除去を使うことは普通、不可能だ。もし6マナ以上のミニオンを3枚引いたら(それでも重要なチャンスではある)、もっと遅れてしまう。除去はテンポを得るための第一の方法である上、一部のクラスを除いて、ゲーム中盤は大きなテンポスイングを得られる最初のタイミングでもあるので、常にこれらのテンポスイングを起こす側でいたい。6マナミニオンは他に何かするためのマナを残せないばかりか、対戦相手があなたからテンポをスイングし取り返すためにうってつけの的を与えてしまう。もしも6マナミニオンを数枚手札に抱えていても、それらはゲームの途中まで腐っているし、1ターンのうちに6マナミニオンを2枚プレイすることはできないため、あなたはデッキから十分な6マナミニオンを引いたとしても手札からプレイしきれない。6マナミニオンを効率的に使うためには手札を使い切ってトップデッキ状態になりたいものだが、皮肉なことに、トップデッキ状態になるには低いマナカーブが必要になる。
さて、これは6マナミニオンをデッキに入れるべきでないという意味ではない。ファッティを少しデッキに入れておくことは、全体除去をケアしあなたの脅威に多様性を持たせる非常に良い方法だ。しかし、多すぎてはいけない。テンポやカードアドバンテージと同様に、対戦相手より少し多い枚数ならば素晴らしいが、たくさん持ちすぎるのは逆効果だ。
シャーマンの例に話を戻そう。シャーマンとプリーストはクラスカードのトップコモンの1つが6マナミニオンであるため(そしてArenaのドラフトではコモンのクラスカードはニュートラルカードの2倍以上多く出現する)、特に6マナミニオンを多くドラフトしすぎることになりやすい。さらに、プリーストにはMind Control(10マナカード)がありシャーマンにはOverloadがある。このことは、ドラフトの早い段階では弱い6マナ域を避けるべきということを意味する。そういったカードは実際、ポテンシャル的にWisp(0マナ1/1)より悪いカードだからだ。6マナ域を持ちすぎることはただ悪いことだ。それは何もしないでただ手札にいるカードだ。ドラフトが終わるまでにもしもBoulderfist Ogre、Argent Commander、Fire ElementalやTemple Enforcer(のような優秀な6マナ域)が十分な枚数出てこなければ、平均的な6マナ域も役立つカードになるだろうが、ドラフトの序盤では、これらのクラスの場合は特に、平均的な6マナ域はとても価値が低い。普通はバリューランキングが示す価値よりも低くなるだろう。より程度はましになるが、ドルイドの5マナ域についてもこのようなことは当てはまる。
最後に、頭でっかちに(高マナ域が多く)なりすぎないことを除いては、それぞれのマナスロットに当てはめるべき正しい枚数というのはない。どんなデッキにもそれぞれ好ましいマナカーブがあり、それはあなたがデッキのカードからどうやってバリューを得るかに基づいている。プリーストはShadow Madness(ターン終了時まで対戦相手のアタック値3以下のミニオンのコントロールを奪う) と程よい枚数のTauntミニオンがあれば、それほど多くの2マナ域を必要としないだろう。後で回復とShadow Word: Death(3マナ:アタック値5以上のミニオン1体を破壊)のようなカードにより失ったテンポを取り返せるからね。一般に、マナカーブを低くドラフトするほど得られるカードアドバンテージは少なくなり、ゲーム終盤に得られるテンポも小さくなる。あなたの小さいミニオン達はやがて、テンポ的に悪くなくカードアドバンテージで手柄をあげる大きなミニオンにトレードされ、食い荒らされてしまうだろう。だから、マナカーブの低いデッキには、カードドローと「アンカー」になる大きいミニオンを数枚入れておくことが重要だ(Frostwolf Warlord、Venture Co. MercenaryやStormwind Championは、あなたがテンポで優位に立っている時には自身のマナコストに比べ強力なアタックができるため、この役目には特に良いカードだ)。一方、マナカーブが高いと一般には序盤のテンポに悩まされる。そして遅れを取り戻しカードアドバンテージ・バリューでゲームに勝つまでの間に回復、Tauntや複数除去が必要になるだろう。覚えておいてほしいのは、結局マナカーブの各マナ域を埋めるだけのために、無理をしてバリューを失うようなことは必ずしもする必要はない、ということだ。私は、ほとんどのプレイヤーはちょっとマナカーブにこだわり過ぎているのではないかと思う。デッキの構成と、各カードにシナジーのある良い役割を与えることのほうがずっと重要だ。
そうはいっても、まずは、2ターン目にプレイできる2マナ域または1マナ域が少なくとも5枚、3ターン目にプレイできる3マナ域が4枚(または追加の1マナ、2マナ域)、そして4ターン目にプレイできる4マナ域が4枚(または追加の2マナ域がたくさん)は欲しい。5マナ域は3枚(または追加の4マナ域)、6マナ以上は3枚(または追加の5マナ域)は欲しいね。私は絶望的に序盤の動きが不足しているのでない限り、マナカーブだけを考えて決められた順位よりバリューランキングの順位を選ぶ。しかし、この記事の初めに書いたデッキ全体のシナジーに関する考えは、カードの価値を大きく変動させる。それはどうやって勝つかということに関わっているからだ。
■Life and Death.(ヘルスをリソースとして扱う)
最後に、ほとんどの初心者は全くその価値を認めていないが、経験豊富なHSのベテランは、HSにおいてマナやカード以外のリソースを使ってテンポやカードアドバンテージを引き上げる非常に限られた方法の1つが、ヒーローのヘルスであることを知っている。ヒーローのヘルスをリソースとして使えるようになることはHSで良いプレイをするために非常に重要だ。これができるカードをピックすることは最優先事項になる。これらのカードは一般にとても価値が高い。しかし、もしもあなたのヘルスが低くなりすぎたなら、テンポやカードアドバンテージにかかわらず結局は盤面で効果的な主導権を失ってしまうため、自身を傷つけることは良いことではあるがやりすぎは良くない。ではヘルスを追加のリソースとして使えるカードと、それらについて行うべきバリュー調節の考え方を見ていこう。
最もわかりやすい例はWeapon(武器)だ。武器は使われる度にヒーローにダメージを与え、このことは武器のマナコストに反映されている。武器のマナコストは普通、それが出せるダメージにふさわしいコストの半分程度になっている。武器はテンポ的に素晴らしい動きであり、あなたのヘルスをリソースに変える最も良い方法の1つだ。しかし、自分のヘルスには気をつけるように!ローグとウォーリアーはどちらも武器カードや武器に関連したカードの価値が高いため、「武器の使い過ぎ」に非常に陥りやすい。ウォーリアーに関しては、はじめの数枚の武器の価値は高いが、ある時には、あなたのArcanite Reaper(5マナ武器:アタック5、耐久2)は合計ダメージ10点のために、5マナ+ヒーローパワーに使った10マナ=15マナも使っていることがある。それはもはや強いとは言えないね?ローグに関して言えば、武器を使いすぎれば死ぬだけだ。どちらのケースでも、「武器の使い過ぎ」になる可能性はドラフトのまさに初手から真面目に考えないといけない。ウォーリアーは武器のバリューが高いが、Fiery War Axeを除いては(こいつは驚くべき性能だ)、私はドラフトの早い段階で武器をピックするのが理に適っているとは思わないし、もし武器を既に数枚ピックしていればきっとドラフト終盤でもピックしないだろう。ヒーロー1人では回復やArmor(装甲)を使うまでは2~3枚の武器を使う(ヘルス的)余裕しかなく、ゆえに武器の価値は低下していく。平均的なドラフトでは、ウォーリアーは少なくとも5枚武器をピックする機会があるだろう(※3)。Curse of Naxxramasでウォーリアーにコモンの武器が追加になり、これはさらに大きな問題になるだろう。Arcanite ReaperやArathi Weaponsmith(3/3+アタック2耐久2の武器を装備)のようなカードはドラフトの序盤には価値を低く見ておくべきだ。ローグでは、ウォーリアーよりドラフトで武器が出てくることは少ないが、自身がダメージを負うにつれて徐々に彼女のヒーローパワーの脅威は小さくなっていく。ローグはヒーローパワーとして自身のヘルスをリソースとして使う方法を持っているので、普通、武器はローグにとって価値が低い。Deadly Poison(1マナ:武器のアタック+2)を使いすぎないようにしよう。それはどうやってもただの3マナのFiery War Axeだ。シャーマンはたいして武器の使い過ぎを心配する必要はないが、Stormforged Axe(2マナ武器:アタック2、耐久3、Overload1)はヘルスを多く失うため典型的な2マナの武器1.5枚分と数えよう。3枚以上のStormforged Axeをドラフトすることは普通、良くないことだ。パラディンはTruesilver Championがヘルスを回復しくれるため大きな問題はない。回復があるためTruesilver Championは武器0.5枚分と数えられる。パラディンにはGuardian of Kings(5/6+ヒーロー6点回復)という悪くない回復手段もあるため、可能な限りライフを使いたい。Light’s Justice等が追加のバリューをもたらしてくれるだろう。
ウォーロックは自身のヘルスについてより厄介な問題に直面する。ゲーム終盤では、ウォーロックの2点のヘルスは本質的に1枚のカード分の価値がある!これはArenaではばかげたバリューであり、ウォーロックは何としてでも自身のヘルスを守るべきだ。もちろん、自分のライフを守る唯一の方法は盤面の主導権を得ることだ。盤面の主導権は一般にはテンポから来るものだが、腹立たしいことにウォーロックのテンポカードはディスカードを伴うカード(Soulfire)やウォーロック自身にダメージを与えるカード(Flame Imp)だけである。Flame Imp(1マナ3/2+自ヒーローに3点ダメージ)は3点以上のライフを守り1マナというマナコストを埋め合わせることができるだろうか?それはわからない。もしあなたが主導権を得るのに十分なテンポを得ているか良いTauntミニオンを出していれば、Flame Impは普通この役目を果たさないだろう。ゆえに、あなたのデッキによってはFlame Impが実際にいかに悪いかを気付かされるだろう。バリューランキングではFlame Impはトップカードに位置付けられているが、それは非常にアグレッシブなデッキでのみ最高の価値を示す。Flame Impの価値は、それが与えるフェイスダメージか、もしくはテンポに問題のあるデッキで+1のテンポ・バリューが重要になるところにある。一方でSoulfireは最も悪く使われた場合(ヒーローパワーと合わせて使う場合)にさえバリューの良いカードで、誤った評価をされているために、同じような考え方は当てはまらない。
ヘルスをリソースとして使うもう一つの方法は、単純に何もしないことだ。メイジは武器を持っていないが、Flamestrikeをプレイする前のターンにStealth付きのミニオンやArcane Intellect、Secret(秘策)など盤面に影響を与えないカードをプレイすることで、ヘルスを使ってFlamestrikeへの準備をすることができる。対戦相手にミニオンをトレードする選択肢を与えない時、相手はあなたのヒーローへアタックせざるを得ないので、あなたは実際テンポ面やカードアドバンテージ面の利益のためにヘルスをトレードに使っている。これにより、ゲーム終盤に焦点を置いたメイジのデッキでは、盤面に影響を与えないカードやStealth付きのミニオン(Stranglethorn TigerやJungle Pantherなど)の価値が特に高い。Flamestrikeのフォローとしてでなくても、どのクラスにおいても、空の盤面のStealth付きミニオンは対戦相手に対しあなたのミニオンを除去する代わりにフェイスへのアタックを強制する、という仕事をする。ゆえにほとんどの場合、それらはヒーローのヘルスを使う能力を他に持たないプリースト、メイジ、ハンターのようなクラスにとって特に価値が高い。
裏を返せば、ヘルスを一貫してリソースとして使うデッキでは、回復や装甲を得るカードの価値がとても高いということだ。だから、ヒーローパワーで元々そういったことができるクラス(ローグとウォーロック)にとっては、Earthen Ring Farseer(3マナ3/3+3点回復)はトップカードだ。他のクラスにとっては、もしドラフトで組むデッキでヘルスをリソースとして使うことが多くなるようなら、ヘルスを得るカードは価値が高く、役に立つだろう。ウォーリアーは3枚の武器しか使えないが、武器を引いてきて常に使えるようにするためにデッキにはそれ以上の枚数を入れておきたい。(純粋なリーチカードにしてしまうことなく)より多くの武器をドラフトできるようにする最も簡単な方法は、回復カードも一緒にドラフトすることだ。Shield Block(3マナ:装甲5得て1ドロー)はウォーリア―のヒーローパワーのほぼ2倍のマナ効率だ。他のクラスは(ライフ獲得に)頼りにできるヒーローパワーを持ってすらいない。このため、ドラフト終盤では、Priestess of EluneやDrain Lifeのような(そういう使い方でなければ価値の低い)カードがとても価値の高いカードに変わるかもしれないということに気をつけよう。
ドラフトで見る最も大きな間違いの1つは、プレイヤーがドラフトやプレイの際にヘルス総量の管理を誤るということだ。これは非常に融通の利くクラスであるウォーリアーが最も不人気で最も成功していないクラスであることの理由である。私はこのクラスで平均8勝以上しているし、私の成功のポイントの1つは、ドラフトにおいて武器や装甲・回復を必要に応じてきちんと評価することだ。
■Conclusion.(まとめ)
やれやれ、やっと終わったね!このシリーズを楽しんでくれること、そして私の長ったらしい話が、あなたがArenaドラフトに組み込み始めているいくつかの概念をはっきりと説明する助けになることを願ってるよ。あなたの固有のデッキ、あなたの好むプレイスタイルのためにどれをピックすべきかを教えられるガイドはないけれど、これらの戦略が、あなたのデッキにとって正しいピックを行えるかどうかあなた自身で決定できるよう、自分のピックを分析する基礎を与えてくれることを願っている。
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意訳、省略等ありますので原文もお読みになることをお薦めします。
次回はプレイイング応用編か、もう少し実践的なプレイイングのガイドを訳す予定。
Hearthstone Playersより、Arenaでのドラフトピックに関する記事(応用編)です。
長い記事ですが、デッキ全体のシナジーという考え方が特に重要な部分のようですね。
前回→http://hitakatsuki.diarynote.jp/201602042304206169/
後編→http://hitakatsuki.diarynote.jp/201602210008038185/
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補足として訳注(※1~3)を入れている部分があります。
■Advanced Hearthstone Arena Drafting.(はじめに)
この記事では、あなたのゲームをネクストレベルに高めるであろう、ドラフトにおけるいくつかの応用的な概念について議論していく。この記事を読む前にこのシリーズの基礎編(※1)を読むことをお薦めするよ。本記事では基礎編で詳しく述べた基本的な考え方の多くが説明無しに登場する。基礎編では伝統的なTCGの概念について別の視点からアプローチしてもいるし、上級者にも復習になるだろう。
基礎編ではバリューランキングにおいてカード価値がどうやって決められているかと、HSのカードに見られる3つの基本的なバリュータイプに焦点をあてた。本記事では、客観的な「バリュー」の話の範囲を完全に越え、デッキ構築や、「Xというカードは大抵Yというカードより良いが、ここでは違う」というような場面でのピックに焦点をあてる。客観的なバリューの低いピックをしてしまう時、特にtierリストの何列も下のカードをピックする時はHSで最悪な気分の時の一つだ。しかし、「非バリュー」に向かうのが正しいピックであることはよくある。バリューランキングはカード価値の基準として解釈されるべきであるが、結局はあなたのデッキにそれぞれのカードがどうフィットするか、ということのほうがずっと重要だ。
要するに、あなたは価値の高いカード数枚よりも、毎ターン良いプレイができプレイの選択肢が多い首尾一貫したデッキを組むことを選ぶ方が良いということだ。
そうはいっても、Chillwind Yetiは常にピックするべきだよ。常に。マジで。他のピック候補なんて見なくていい。Yetiはどこにでもフィットするし格別にファジーだからね。
※1 On Mastery of Arena (Draft - Fundamentals):
http://hitakatsuki.diarynote.jp/201602042304206169/
■Deck Synergy.(デッキ全体にシナジーを持たせる)
私たちがArenaで組むデッキのポイントとは何だろう?ゲームに勝つことだ!残念ながら、個々のカードの価値に焦点をあてた結果、ほとんどのArenaドラフトではデッキ構築においてこのことが忘れられている。もしも純粋にカード価値だけに従ってドラフトをすれば、全て正しいピックをしたとしても、あなたのデッキの価値はピックで出てきたカードの価値と同じ程度にしかならない。それってRNGの定義では?ドラフトにおいてランダムの領域から抜け出すために、そしてより高い価値を生み出すために、私たちのデッキは勝つことを念頭に置いて構築されるべきだ。
シナジーのあるArenaデッキの最も重要な要素は大きな除去と小さな除去のバランス、さらにこれら除去とドラフトしたミニオンのバランスだ。ほとんどの除去は価値が非常に高いため、あなたは大抵取れる限りの除去をドラフトするだろう。Arenaデッキにおいて除去のタイプや配分をコントロールしないかわりに、あなたは除去をランダム要素として考え、除去を中心にミニオンは優先度を下げてドラフトしなければならなくなる。ここで私がChargeミニオンを除去のカテゴリーに含んでいるのは、Chargeミニオンの役割は調整可能だからだ。それらはリーチのあるミニオンにも、除去の代わりにもなれる(さらにArgent Commander、Druid of the Claw、Stormwind Knightのようにスタッツの良いものは除去付きミニオンとしても働く)。それら2つの役割により、また、一般にそれらは除去より価値が低いことから、ドラフトにおいてChargeミニオンは除去の枚数・タイプを補完するのに使える、柔軟性のある良い選択肢となる。デッキに入っている除去にシナジーを与えるようにドラフトすると、盤面や手札を使って得た主導権を活用してゲームをコントロールするのが容易になる。
「大きい除去がたくさんあり、小さい除去が無い」
デッキに大きい除去が多く、小さい除去が十分にない場合、どんなことになるか考えてみよう。例えば、Hex(3マナ確定除去)が3枚とLightning Bolt(3点ダメージ) が1枚(他の小さい除去は無し)のシャーマンのデッキがあるとする。このケースでは、シャーマンはHexを使うと同時にもう1つカードをプレイできる必要がある。彼には(対戦相手の)大きいミニオンにHexを使うターンにプレイするための大量の小さいミニオンが必要だ。もしも大きいミニオンをHexで除去すればとても大きなテンポが得られ、さらにこのテンポをゲームに勝つための盤面のコントロールとフェイスダメージに変えていくことができる。一方、もしも私たちが主に大きい除去と大きいミニオンを持っている場合、盤面で主導権を得るのに十分なテンポを得ることは決してできない。そしてもし対戦相手がこちらの大きいミニオンに対処するための大きい除去かテンポカードを何枚か引いたら、負けてしまうだろう。
「小さい除去がたくさんあり、大きい除去が無い」
一方で、もしも小さい除去をたくさん持っていたら、例えば5枚以上Wrath(3点ダメージか1点+1ドロー)やClaw(ヒーローは+2アタックと2装甲を得る)を持っているが大きな除去は無い場合、大きいミニオンが必要になる。大きいミニオンが盤面にいなければ、結局はカードアドバンテージ上、非効率なトレードをすることになる。このため、大きなミニオンを十分にドラフトし、それらを守ったり対戦相手の大きなミニオンを止めたりするためのTauntミニオンをドラフトすることが目標になる。対戦相手の小さいミニオンを軽い除去で処理したり、大きいミニオンを除去と相討ちでトレードし(カードアドバンテージは失うが)テンポを取っている間、こちらの小さいミニオンは継続的にダメージを与えることができる。この方法では、序盤の盤面を維持でき、小さいが着実なテンポアドバンテージをキープし、こちらの失ったカードアドバンテージが問題になる前にリーサルを与えることができる。一方、もしも小さい除去と小さいミニオンしか持っていなかったら、複数除去、早い段階での息切れのどちらに対しても非常に弱くなってしまう。
「除去がたくさんある(だけ)」
時々、あなたは幸運にも9枚以上の除去をドラフトできることがある。これは天からの贈り物のように思えるが、HSでは自分のミニオンをずっと生かしておけることはない、ということを忘れないようにしよう。もしも対戦相手があなたのミニオンを全部除去できるとしたら、どんな除去もたいしたメリットをもたらしてくれない。なぜなら、除去を大量に入れたミッドレンジデッキは能動的なアクションのないターンを迎えることが多く、結果としてそれがロスになるからだ。除去が大量に入ったデッキは次の2つのうちいずれか1つを守らなければならない。
1)ミニオンを引き、盤面に出し、それを活かすためにたくさんカードをドローできること。これは典型的なコントロールデッキだ。盤面に留まってくれるのは高ヘルスのミニオンやSilver Hand Knight(5マナ4/4+2/2)だけであり、デッキにはそれらを好んで入れるべきだ。このデッキは除去のいくつかが複数除去であるなら、よりシナジーのあるデッキになる。
2)対戦相手が序盤の小さいミニオンを処理するための除去を十分持っていないことをあてにし(低いマナカーブで展開できることが保証できており、初手の除去はマリガンするようにして)、リーチを兼ねる除去の入ったオールインのアグロコントロールとしてプレイすること。このようなデッキは長引くとやがて負けるし、盤面のミニオンが切れても負けるので、「win-moreカード」(※2)は特に有用だ。盤面にミニオンがいない状況はすでに負けてるってことだからね。このデッキは除去がリーチ・バリューも併せ持っているならば、よりシナジーのあるデッキになる。
※2 勝っている盤面をさらに有利にするが、不利な状況では機能しないカード。
「除去が無い」
除去が無いか非常に少ない場合はよくある。そうなるだろうということは20枚くらいピックした後で判断すべきだ。この時点で、あなたのゲームは盤面でのポジションに依存したものになる、ということを認識する必要がある。デッキに主導権を得るためのカード(除去)がないので、盤面から主導権を得られないゲームで勝つには苦労するだろう。これは、すぐに盤面に影響を与えるカードや、主導権についての計算を変えるカードが非常に高い価値を持つようになる状況だ。たとえRaid Leader(2/2+他の自ミニオンのアタック+1)、Hand of Protection(ミニオン1体にDevine Shield)やFrostwolf Grunt(2/2+Taunt)のようなカードであってもね(他に良い選択肢がない時の話だよ)。主導権を得るためのカードが無いデッキは、盤面を維持するために、状況を選ぶテンポカードである「win-moreカード」(※2)をあてにしており、カードドローのためにテンポを無駄にするような余裕はないため、その枚数は多くても2,3枚だろう。あなたは盤面で十分なテンポを築くことでのみ勝つことができ、その方法は直接的に盤面に影響を与えるか、遅いゲームでのカードアドバンテージを使うかのどちらかである。
除去は価値の高いカードタイプであるだけではなく、あなたのデッキを定義する。カードドローやドロー付きカードも普通、非常に高い価値を持つため、結局はこれらのカードを中心にしてデッキを組むことが多い。除去は主導権をもたらすが、盤面にミニオンを与えてはくれない。ゆえに、除去に関するシナジーを作るには、主導権を最も効率的に利用する方法、そして正しいミニオンをデッキに補充する方法を理解することが必要である。カードドローは追加のカードをもたらすが、テンポを与えてはくれない。ゆえに、カードドローに関するシナジーを作るには、(テンポ損失によってゲーム序盤に負けないようにしながら、)カードを最も効率的に利用する方法を理解することが必要である。
「ドローカードがたくさん」
カードをたくさん持つことは常に良いことだろうって?間違いだ。全てのドローカードは非テンポなものだ。もしもドローカードでいっぱいの手札を持っていたら、あなたはゲームに負けるだろう。たとえそれがみんなAzure Drake(4/4+1枚ドロー)レベルのカードだったとしてもね。ドローカードがたくさん入ったデッキをプレイするコツは、除去をたくさんドラフトした時と同じだ。アグロかコントロールどちらかに極端に寄せてプレイしなければならない。コントロールプレイをするなら、カードドローを異なった状況に対処できる様々なカード(少なくとも1枚の回復を含む)で補う必要がある。ほとんどのゲームで盤面を取れないと思われるので、主導権を得るためのカードや自分の盤面にミニオンがいない時に効果的に働くようなテンポカードをドラフトしたい。あなたの目標は対戦相手がカードを使い果たすまでゲームを引き延ばすことだ。そこまでいけば、あなたはカードアドバンテージによってテンポを取り返し、ゲームに勝利する。他の方法は、アグロにプレイすることだ。あなたのデッキのマナカーブがとても低く、引いたカードを全部展開できる場合の話だね。一般に、これは依然としてテンポが悪いということに気をつけて欲しい。Bloodfen Raptor(2マナ3/2)をドローするためにウォーロックのヒーローパワーで2マナ使うことを考えよう。3/2のために4マナ使っていることになる。カードドローの入ったアグロが機能するためには、序盤に相当のテンポを得る必要がある。そうすれば、あなたが動き続けている限りは(カードドローがそれを可能にしてくれる)中盤に速度を落としても問題ない。ここでのカードドローの目標は、リーサルを与えるためにもう2,3ターンを稼ぐことだ。
「ドローカードが無い」
ドローカードをたくさん持つことが常に悪いことである一方、カードが無いことも普通は悪いことだ。そうなるだろうということは20枚くらいピックした後で判断すべきだ。カードドローが無ければ、盤面からカードアドバンテージを得る必要がある。つまり、Forked Lightningのように2対1交換できるカードや、Chillwind Yetiなど、そのようなトレードをする可能性の高いカードが優先されなければならないということだ。さらに、カードを失う余裕がないため、テンポカードを2,3枚以上ピックすることは良い考えではない。デッキに除去が無いと、主導権についての計算に影響を与える低バリューなカードをドラフトせざるを得なくなるが、カードドローが無いと、それと反対のことをする必要がある。あなたの手札はタイトなマナカーブに沿ってプレイできなければならないことになる。
ほとんどの場合、シナジーを作るためのピックはドラフトの終盤になるまで目に見える形で現れない、ということに気をつけて欲しい(はじめの10ピックでHoly Smitesが4枚出てくるようなことはほとんどない)。だから、そういうピックは結局、デッキを同一方向に偏らせたり、ほんの数枚のカードでデッキ全体の方向を歪めたりすることになりがちである。あなたがメイジのヒーローパワーを小さな除去として扱ったり、ウォーロックのヒーローパワーをカードドローエンジンとして扱ったりしない限り、シナジーを求めてドラフトをするのは愚かなことだ。しかし、ドラフトが終わるまでバリューランキングに従いデッキ全体のシナジーを無視することは、あなたが良くバランスを取っているのでない限り、愚かな選択になるだろう。なぜなら、あなたが現時点までにドラフトしたカード(現状のデッキ)はすでに次のピックの価値を変えているからだ。
■Diversity.(多様性)
デッキ全体のシナジーに加え、デッキの状況によってドラフト終盤でカードが重要な追加の価値を持つことが時々ある。また、ドラフト序盤に、この先期待する選択肢によりカードが重要な追加の価値を持つこともある。簡単な例から始めよう。
Arenaのデッキはほとんどがミニオンで構成される。だから、基本的なミニオンの多様性についての話から始めよう。ミニオンの多様性の最も重要な部分は、ミニオンのアタック値とヘルス値のスタッツだ。例えば、(同じ5マナでも)Stranglethorn Tigerは5/5で、Spiteful Smithは4/6で、Fen Creeperは3/6だ。5マナのミニオンから、私たちは盤面で3つの異なったタイプのダメージを出すことができる。異なるスタッツのミニオンを持っていることは重要だ。そうすれば2枚のミニオンが手札にある時、盤面に対しより良いプレイをする選択肢が生まれる。それは、主導権を得ておらず、盤面に残るミニオンやトレードするためのミニオンが必要な場合にも(ヘルス側の多様性)、主導権を得ていて次のターンにより効率的なトレードができる盤面を築くためにも(アタック側の多様性)、どちらにしても重要である。ミニオンの多様性は同じマナコストのミニオンに限らないということに気をつけて欲しい。私たちは(5マナ使用できる時に)2マナミニオンと3マナミニオンをプレイすることもできるし、バリュー・プレイのために4マナミニオンを出すだけにすることもできる。だから、ドラフトのある時点までに、あなたはミニオンに多様性があるかについて考え始める必要がある。そしてもしも多様性が無いようなら、多様性を得るために若干、非バリューなピックをする必要がある。これは特に大きなミニオンに当てはまる。大きなミニオンは、プレイできるようになる頃までに手札に(多様性のためにドラフトされた)同様な他の選択肢を持っている可能性がより高いからだ。
Arenaのデッキには除去も入っている。除去の多様性は単体除去か複数除去か、あるいは小さい除去か大きい除去かという視点から考えることになるだろう。ミニオンのスタッツと同様に、除去の多様性は選択肢を増やすことによりデッキ全体にシナジーをもたらす。複数除去はほぼカードアドバンテージを保証してくれるので、普通、最も歓迎されるタイプの除去だ。しかし、たくさんの複数除去を持つのは、除去の対象がなくなる恐れがあるということを意味する。だから、複数除去は1枚ピックするごとにその価値を落としていく。これは対象を2体取る除去に関してはさほど問題にならないが、全体除去に関しては大きな問題になる。Arenaではドラフトした全体除去が多すぎるということはめったにないだろうが、3枚目のFlamestrikeよりPolymorphをピックしたり、4枚目のFlamestrikeより他の様々なカードをピックする理由は十分ある。これはConsecrationやHoly Novaにも言えることだ。多様性はカードのタイプに見られるものであり、カード自身ではないことを覚えておこう。つまり、Forked Lightning(対戦相手のランダムなミニオン2体に2点ダメージ)はLightning Storm(対戦相手の各ミニオンに2~3点ダメージ)と非常に似た働きをし、同様にShadow Madness(ターン終了時まで対戦相手のアタック値3以下のミニオンのコントロールを奪う)はHoly Nova(対戦相手の各ミニオンとヒーローに2点ダメージ)にとてもよく似た働きをするため、それらは全て同じくくりで考えられる。ドラフトにおける全体除去はテンポカードに似ている。2,3枚ピックするのは大きなボーナスになるが、それ以上は負債になる。将来のピックを考慮するべきであるため、もし最初のピックがFlamestrikeだった場合は、2回目のピックでFlamestrikeよりPolymorphを優先するのはおそらく正しい。(そうすれば)次にFlamestrikeが出た時のピック候補3枚がPolymorphよりずっと悪い2枚とFlamestrike、という不都合な状況だった場合にも身を守ることができる。
■C-C-C-Combos.(コンボ・バリュー)
いくつかのカードは、すでにドラフトした他の特定のカードと強力なシナジーがあるため、典型的な場合の価値よりずっと高い価値を持つことがある。これがコンボ・バリューだ。これらは一般的に、派手なことや面白いことが好きであまり上手くないプレイヤーに過大評価されているが、真面目なデッキにおいても役に立ち、12勝するための特別なバリューをもたらしてくれる。コンボ・バリューを考えてドラフトする前に、以下のような考察がなされるべきだろう。
すでにコンボパーツのうちの1枚をピックしているのなら、コンボについて考えるプロセスはシンプルだ。あなたはすでにピックしたコンボパーツを認識し、今あなたにとって(ドラフトしようとしている)カードがどのくらいの価値かを評価するだけで良い。例えば、Amani Berserker(2/3+Enrageでアタック+3)の価値はあなたがドラフトしたShattered Sun Cleric(3/2+他のミニオン1体を+1/+1)の枚数に応じて高くなる。私たちはここで全てのコンボを見ていくことはできないが、あなたはこのゲームにどんな2枚コンボがあるか、ざっくりとした考えを持っておくべきだ。ローグの使うSouthsea Deckhand(2/1+武器装備時にCharge)やメイジの使うTauren Warrior(2/3+Taunt,Enrageでアタック+3)のように、カードがヒーローパワーと「コンボ」する場合もある。これらの確実な「コンボ」は他のデッキにおける価値よりもずっと高い価値を持つカードだ。最も確実なコンボはバリューランキングで過小評価されている。次のピック選択肢の本当の価値を知るために、あなたが既にドラフトしたカードとコンボになるポテンシャルを持っているのはどんなカードかを常に意識しよう。あなたのNorthshire Cleric(1/3+ミニオンが回復されるたび1ドロー)が3枚入ったデッキでは、Voodoo Doctor(1マナ2/1+対象を2点回復)はWorgen Infiltrator(1マナ2/1+Stealth)より価値が高いだろう。
コンボ・バリューのもう一つの種類にあたるカードはとても価値が高いため、このタイプのコンボ・バリューを持つカードは先んじてドラフトする価値がある。それらは、後になって他のコンボパーツをドラフトできることを期待して、ドラフトの早い段階でピックされるべきである。コンボカードがどの程度、こういった先買いのコンボ・バリューを持つかは以下の要素を評価してみるといい。
・コンボになる相手(コンボ・トリガー)の数
・コンボとして使われない時(カード単体)のコンボ・トリガーの基本的な価値
・それぞれのコンボ・トリガーがどれだけコンボになる相手(コンボ・トリガー)を持っているか
・それぞれのコンボ・トリガーのコンボ・トリガーがコンボとして使われない時の基本的な価値
…
あなたの脳が爆発するまでやろうか。
実際には私たちがこんな計算をすることは無いと言っていい。基本的な考え方は、もしもそのカードとコンボになるカードが1,2枚しかないか、コンボにならない限り価値が低いようなカードである場合、コンボカードは先んじてピックされるべきでないということだ。例えば、Earthen Ring Farseer(3マナ3/3+対象を3点回復)とInjured Blademaster(3マナ4/7で4ダメージ受けて場に出る)のコンボについて少し考えよう。それらは単体でも素晴らしいカードだが、コンボ・トリガーは1つだけで、コンボパーツの片方はレアだ。Savage RoarとForce of Natureはどうだろう?考えるまでもない。同様に、Kobold Geomancer(2マナ2/2+Spelldamage+1)はパラディンのデッキではあまり採用は考えられないだろう。Consecration(対戦相手の各ミニオン・ヒーローに2点)はコモンでトップクラスのカードであるが、(コンボ相手は)それ1枚だけだ。同様に、Demonfire(2マナ:ミニオンに2点。自分のデーモンを対象にすると代わりに+2/+2)はウォーロックのかなりのカードとコンボになるが、コンボした時でさえ単体のカード価値が低いし、ウォーロックのデーモンは普通、基本的な価値が高くない(コモンの2体は別だけど)。
一方、十分に価値が高く、コンボ・トリガーとなるカードに一貫性があるようなコンボカードは実際に先買いのコンボ・バリューがあり、先んじてドラフトされ得る。例えば、ドルイドデッキでのKobold Geomancer(2/2+Spelldamage+1)は3枚の価値の高いカード(Swipe、Wrath、Starfall)とコンボするため、考慮に値する。ウォーリアーのデッキのSpiteful Smith(4/6+EnrageでWeaponのアタック値+2)は3枚の(Curse of Naxxramasリリース後は4枚の)価値の高いコモン、レア、エピックとコンボしそれ自体の基本的なバリューも良いため、より高く評価されるだろう。パラディンのデッキでKobold Geomancerと2枚以上のConsecrationをドラフトし、早い段階でConsecrationを使ってしまうことなくそれらが手札に揃うことはほとんどないが、ドルイドなら少なくとも2~3マッチに1度はKoboldシナジーをうまく使うことができるだろう。ウォーリアーのデッキではSpiteful Smithが良い働きをするのはほぼ保証されている。コンボ・バリューは全く予想できないため、幸運にもArenaでドラフトし使うことができた時は特に高い価値がある。Arenaではコンボの95%はケアされない。HSでは多くのカードがある種のコンボ・バリューを持っているが、先買いのコンボ・バリューを持つカードは非常に少ない。
カードが先買いのコンボ・バリューを持っているかどうか決める最も良い方法は、観察によって決めるというものだ。あなたがコンボでボッコボコにされるたび、そのコンボをドラフトするのは合理的かどうか、コンボを引いてくる確率はどのくらいか、一緒に引けなかった場合にコンボパーツはどのくらいの価値があるか、を考えてみよう。すぐにどのコンボが価値のあるコンボで、期待できる(あなた自身がドラフトする)ものか、また、既に個々に十分なコンボ・トリガーがピックされている時にだけドラフトされるべきカードはどれか、感覚がつかめるだろう。
コンボ・バリューの極端なバージョンは、一連のカードが全てお互いコンボになるような場合だ。あなたのコンボカードに多くのコンボ・トリガーがあり、コンボ・トリガーのコンボ・トリガーが元のコンボカードと同じタイプのカードである時、あなたはすごいバリューを得ることになる。ハンターは多くのビーストカードとビースト関係のシナジーで悪名高く、Unleash the Hounds(ビーストカードだ)関係でさらに追加のシナジーもある。Unleash the Houndsは特定のビーストカード(Scavenging HyenaやStarving Buzzard)とシナジーがあり、ビーストカードを使う他の特定のカード(HoundmasterやKill Command)ともシナジーがある。あなたがハンターでドラフトする時、最終的に大量のビースト関係の選択肢を持つことは非常に良い賭けであるだけでなく、大概はそれらのビーストから良いバリューを得られるだろう。これらのシナジーは明確なバリューをもたらしてくれるように見えるが、実際には不用心な人にとっては罠となる。コンボ・バリューのためのカードをより多くピックしようとすると、あなたのデッキはそれらのコンボが(ドラフト段階にせよプレイの段階にせよ)うまくいかなかった時に厳しい状況に陥る。もしも、結局トリガーが1枚のHoundmaster(4/3+味方のビースト1体に+2/+2,Taunt)と2枚のKill Commands(3点ダメージ、味方ビーストがいれば5点)だけということになれば、ビーストの群れは望むような働きをしてくれないだろう。あなたはそれらのカードから同じマナコストのバニラより+1のテンポ(Houndmasterの+2/+2分)を得るだろうが、12枚のビーストを他のカードより優先してドラフトしたこと(良い選択肢となれるポテンシャルはあるが)によりあなたが失ったバリューはどれくらいだろう?あまり役に立たなそうな1枚のKobold Geomancerがデッキを沈没させてしまうことはないが、コンボの先買いを狙ったドラフトの間中にわずかなバリューの損失が積み重なった場合、沈没してしまうだろう。ハンターのクラスカードの75%以上は重要なコンボ・バリューを持っている(※3)ため、クラス全体としてドラフトするのがとてもリスキーになっている。コンボ・バリューをあてにしたドラフトをしなければバリューを失うし、コンボをあてにしたドラフトをしたら他のコンボパーツを見つけるのに失敗してバリューを失うだろう。コンボ・バリューと他の応用的なドラフトの考え方とのバランスをとるよう努力するのは悪夢のようだ。ハンターがArenaで最も悪いクラスの1つであるのにはふさわしい理由がある。この例はCurse of Naxxramasが全部リリースされる前の時点で書かれていることに気をつけて欲しい。Naxxではニュートラルのビーストに価値の高い2マナ域が追加されたし、クラスカードには1マナのビーストもある。この追加はArenaのハンターに一貫性をもたらすのに十分だろう。
コンボについてもう一つ気をつけて欲しいことは、遅いゲームではカードドローがコンボの一貫性をより高めるということだ。だから、もしも多くのドロー付きカードをドラフトしたら、コンボ・バリューを高く評価するチャンスだ。そして、もしあなたのデッキ全体がランダムなコンボ・バリューで一杯であるなら、おそらくArcane Intellect(3マナ:2ドロー)はFaerie Dragon(2マナ3/2+対戦相手の呪文、ヒロパの対象にならない)より強いカードになるだろう。
※3 執筆時点(2014年10月)でのデータ
長い記事ですが、デッキ全体のシナジーという考え方が特に重要な部分のようですね。
前回→http://hitakatsuki.diarynote.jp/201602042304206169/
後編→http://hitakatsuki.diarynote.jp/201602210008038185/
Hearthstone関係記事の目次→http://hitakatsuki.diarynote.jp/201601032128065351/
元記事:http://hearthstoneplayers.com/mastery-arena-draft-advanced/
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October 27, 2014
CONTRIBUTED BY ADWCTA & Merps
目次:
Advanced Hearthstone Arena Drafting.
Deck Synergy.
Diversity.
C-C-C-Combos.
Mana Curve.
Life and Death.
Conclusion.
補足として訳注(※1~3)を入れている部分があります。
■Advanced Hearthstone Arena Drafting.(はじめに)
この記事では、あなたのゲームをネクストレベルに高めるであろう、ドラフトにおけるいくつかの応用的な概念について議論していく。この記事を読む前にこのシリーズの基礎編(※1)を読むことをお薦めするよ。本記事では基礎編で詳しく述べた基本的な考え方の多くが説明無しに登場する。基礎編では伝統的なTCGの概念について別の視点からアプローチしてもいるし、上級者にも復習になるだろう。
基礎編ではバリューランキングにおいてカード価値がどうやって決められているかと、HSのカードに見られる3つの基本的なバリュータイプに焦点をあてた。本記事では、客観的な「バリュー」の話の範囲を完全に越え、デッキ構築や、「Xというカードは大抵Yというカードより良いが、ここでは違う」というような場面でのピックに焦点をあてる。客観的なバリューの低いピックをしてしまう時、特にtierリストの何列も下のカードをピックする時はHSで最悪な気分の時の一つだ。しかし、「非バリュー」に向かうのが正しいピックであることはよくある。バリューランキングはカード価値の基準として解釈されるべきであるが、結局はあなたのデッキにそれぞれのカードがどうフィットするか、ということのほうがずっと重要だ。
要するに、あなたは価値の高いカード数枚よりも、毎ターン良いプレイができプレイの選択肢が多い首尾一貫したデッキを組むことを選ぶ方が良いということだ。
そうはいっても、Chillwind Yetiは常にピックするべきだよ。常に。マジで。他のピック候補なんて見なくていい。Yetiはどこにでもフィットするし格別にファジーだからね。
※1 On Mastery of Arena (Draft - Fundamentals):
http://hitakatsuki.diarynote.jp/201602042304206169/
■Deck Synergy.(デッキ全体にシナジーを持たせる)
私たちがArenaで組むデッキのポイントとは何だろう?ゲームに勝つことだ!残念ながら、個々のカードの価値に焦点をあてた結果、ほとんどのArenaドラフトではデッキ構築においてこのことが忘れられている。もしも純粋にカード価値だけに従ってドラフトをすれば、全て正しいピックをしたとしても、あなたのデッキの価値はピックで出てきたカードの価値と同じ程度にしかならない。それってRNGの定義では?ドラフトにおいてランダムの領域から抜け出すために、そしてより高い価値を生み出すために、私たちのデッキは勝つことを念頭に置いて構築されるべきだ。
シナジーのあるArenaデッキの最も重要な要素は大きな除去と小さな除去のバランス、さらにこれら除去とドラフトしたミニオンのバランスだ。ほとんどの除去は価値が非常に高いため、あなたは大抵取れる限りの除去をドラフトするだろう。Arenaデッキにおいて除去のタイプや配分をコントロールしないかわりに、あなたは除去をランダム要素として考え、除去を中心にミニオンは優先度を下げてドラフトしなければならなくなる。ここで私がChargeミニオンを除去のカテゴリーに含んでいるのは、Chargeミニオンの役割は調整可能だからだ。それらはリーチのあるミニオンにも、除去の代わりにもなれる(さらにArgent Commander、Druid of the Claw、Stormwind Knightのようにスタッツの良いものは除去付きミニオンとしても働く)。それら2つの役割により、また、一般にそれらは除去より価値が低いことから、ドラフトにおいてChargeミニオンは除去の枚数・タイプを補完するのに使える、柔軟性のある良い選択肢となる。デッキに入っている除去にシナジーを与えるようにドラフトすると、盤面や手札を使って得た主導権を活用してゲームをコントロールするのが容易になる。
「大きい除去がたくさんあり、小さい除去が無い」
デッキに大きい除去が多く、小さい除去が十分にない場合、どんなことになるか考えてみよう。例えば、Hex(3マナ確定除去)が3枚とLightning Bolt(3点ダメージ) が1枚(他の小さい除去は無し)のシャーマンのデッキがあるとする。このケースでは、シャーマンはHexを使うと同時にもう1つカードをプレイできる必要がある。彼には(対戦相手の)大きいミニオンにHexを使うターンにプレイするための大量の小さいミニオンが必要だ。もしも大きいミニオンをHexで除去すればとても大きなテンポが得られ、さらにこのテンポをゲームに勝つための盤面のコントロールとフェイスダメージに変えていくことができる。一方、もしも私たちが主に大きい除去と大きいミニオンを持っている場合、盤面で主導権を得るのに十分なテンポを得ることは決してできない。そしてもし対戦相手がこちらの大きいミニオンに対処するための大きい除去かテンポカードを何枚か引いたら、負けてしまうだろう。
「小さい除去がたくさんあり、大きい除去が無い」
一方で、もしも小さい除去をたくさん持っていたら、例えば5枚以上Wrath(3点ダメージか1点+1ドロー)やClaw(ヒーローは+2アタックと2装甲を得る)を持っているが大きな除去は無い場合、大きいミニオンが必要になる。大きいミニオンが盤面にいなければ、結局はカードアドバンテージ上、非効率なトレードをすることになる。このため、大きなミニオンを十分にドラフトし、それらを守ったり対戦相手の大きなミニオンを止めたりするためのTauntミニオンをドラフトすることが目標になる。対戦相手の小さいミニオンを軽い除去で処理したり、大きいミニオンを除去と相討ちでトレードし(カードアドバンテージは失うが)テンポを取っている間、こちらの小さいミニオンは継続的にダメージを与えることができる。この方法では、序盤の盤面を維持でき、小さいが着実なテンポアドバンテージをキープし、こちらの失ったカードアドバンテージが問題になる前にリーサルを与えることができる。一方、もしも小さい除去と小さいミニオンしか持っていなかったら、複数除去、早い段階での息切れのどちらに対しても非常に弱くなってしまう。
「除去がたくさんある(だけ)」
時々、あなたは幸運にも9枚以上の除去をドラフトできることがある。これは天からの贈り物のように思えるが、HSでは自分のミニオンをずっと生かしておけることはない、ということを忘れないようにしよう。もしも対戦相手があなたのミニオンを全部除去できるとしたら、どんな除去もたいしたメリットをもたらしてくれない。なぜなら、除去を大量に入れたミッドレンジデッキは能動的なアクションのないターンを迎えることが多く、結果としてそれがロスになるからだ。除去が大量に入ったデッキは次の2つのうちいずれか1つを守らなければならない。
1)ミニオンを引き、盤面に出し、それを活かすためにたくさんカードをドローできること。これは典型的なコントロールデッキだ。盤面に留まってくれるのは高ヘルスのミニオンやSilver Hand Knight(5マナ4/4+2/2)だけであり、デッキにはそれらを好んで入れるべきだ。このデッキは除去のいくつかが複数除去であるなら、よりシナジーのあるデッキになる。
2)対戦相手が序盤の小さいミニオンを処理するための除去を十分持っていないことをあてにし(低いマナカーブで展開できることが保証できており、初手の除去はマリガンするようにして)、リーチを兼ねる除去の入ったオールインのアグロコントロールとしてプレイすること。このようなデッキは長引くとやがて負けるし、盤面のミニオンが切れても負けるので、「win-moreカード」(※2)は特に有用だ。盤面にミニオンがいない状況はすでに負けてるってことだからね。このデッキは除去がリーチ・バリューも併せ持っているならば、よりシナジーのあるデッキになる。
※2 勝っている盤面をさらに有利にするが、不利な状況では機能しないカード。
「除去が無い」
除去が無いか非常に少ない場合はよくある。そうなるだろうということは20枚くらいピックした後で判断すべきだ。この時点で、あなたのゲームは盤面でのポジションに依存したものになる、ということを認識する必要がある。デッキに主導権を得るためのカード(除去)がないので、盤面から主導権を得られないゲームで勝つには苦労するだろう。これは、すぐに盤面に影響を与えるカードや、主導権についての計算を変えるカードが非常に高い価値を持つようになる状況だ。たとえRaid Leader(2/2+他の自ミニオンのアタック+1)、Hand of Protection(ミニオン1体にDevine Shield)やFrostwolf Grunt(2/2+Taunt)のようなカードであってもね(他に良い選択肢がない時の話だよ)。主導権を得るためのカードが無いデッキは、盤面を維持するために、状況を選ぶテンポカードである「win-moreカード」(※2)をあてにしており、カードドローのためにテンポを無駄にするような余裕はないため、その枚数は多くても2,3枚だろう。あなたは盤面で十分なテンポを築くことでのみ勝つことができ、その方法は直接的に盤面に影響を与えるか、遅いゲームでのカードアドバンテージを使うかのどちらかである。
除去は価値の高いカードタイプであるだけではなく、あなたのデッキを定義する。カードドローやドロー付きカードも普通、非常に高い価値を持つため、結局はこれらのカードを中心にしてデッキを組むことが多い。除去は主導権をもたらすが、盤面にミニオンを与えてはくれない。ゆえに、除去に関するシナジーを作るには、主導権を最も効率的に利用する方法、そして正しいミニオンをデッキに補充する方法を理解することが必要である。カードドローは追加のカードをもたらすが、テンポを与えてはくれない。ゆえに、カードドローに関するシナジーを作るには、(テンポ損失によってゲーム序盤に負けないようにしながら、)カードを最も効率的に利用する方法を理解することが必要である。
「ドローカードがたくさん」
カードをたくさん持つことは常に良いことだろうって?間違いだ。全てのドローカードは非テンポなものだ。もしもドローカードでいっぱいの手札を持っていたら、あなたはゲームに負けるだろう。たとえそれがみんなAzure Drake(4/4+1枚ドロー)レベルのカードだったとしてもね。ドローカードがたくさん入ったデッキをプレイするコツは、除去をたくさんドラフトした時と同じだ。アグロかコントロールどちらかに極端に寄せてプレイしなければならない。コントロールプレイをするなら、カードドローを異なった状況に対処できる様々なカード(少なくとも1枚の回復を含む)で補う必要がある。ほとんどのゲームで盤面を取れないと思われるので、主導権を得るためのカードや自分の盤面にミニオンがいない時に効果的に働くようなテンポカードをドラフトしたい。あなたの目標は対戦相手がカードを使い果たすまでゲームを引き延ばすことだ。そこまでいけば、あなたはカードアドバンテージによってテンポを取り返し、ゲームに勝利する。他の方法は、アグロにプレイすることだ。あなたのデッキのマナカーブがとても低く、引いたカードを全部展開できる場合の話だね。一般に、これは依然としてテンポが悪いということに気をつけて欲しい。Bloodfen Raptor(2マナ3/2)をドローするためにウォーロックのヒーローパワーで2マナ使うことを考えよう。3/2のために4マナ使っていることになる。カードドローの入ったアグロが機能するためには、序盤に相当のテンポを得る必要がある。そうすれば、あなたが動き続けている限りは(カードドローがそれを可能にしてくれる)中盤に速度を落としても問題ない。ここでのカードドローの目標は、リーサルを与えるためにもう2,3ターンを稼ぐことだ。
「ドローカードが無い」
ドローカードをたくさん持つことが常に悪いことである一方、カードが無いことも普通は悪いことだ。そうなるだろうということは20枚くらいピックした後で判断すべきだ。カードドローが無ければ、盤面からカードアドバンテージを得る必要がある。つまり、Forked Lightningのように2対1交換できるカードや、Chillwind Yetiなど、そのようなトレードをする可能性の高いカードが優先されなければならないということだ。さらに、カードを失う余裕がないため、テンポカードを2,3枚以上ピックすることは良い考えではない。デッキに除去が無いと、主導権についての計算に影響を与える低バリューなカードをドラフトせざるを得なくなるが、カードドローが無いと、それと反対のことをする必要がある。あなたの手札はタイトなマナカーブに沿ってプレイできなければならないことになる。
ほとんどの場合、シナジーを作るためのピックはドラフトの終盤になるまで目に見える形で現れない、ということに気をつけて欲しい(はじめの10ピックでHoly Smitesが4枚出てくるようなことはほとんどない)。だから、そういうピックは結局、デッキを同一方向に偏らせたり、ほんの数枚のカードでデッキ全体の方向を歪めたりすることになりがちである。あなたがメイジのヒーローパワーを小さな除去として扱ったり、ウォーロックのヒーローパワーをカードドローエンジンとして扱ったりしない限り、シナジーを求めてドラフトをするのは愚かなことだ。しかし、ドラフトが終わるまでバリューランキングに従いデッキ全体のシナジーを無視することは、あなたが良くバランスを取っているのでない限り、愚かな選択になるだろう。なぜなら、あなたが現時点までにドラフトしたカード(現状のデッキ)はすでに次のピックの価値を変えているからだ。
■Diversity.(多様性)
デッキ全体のシナジーに加え、デッキの状況によってドラフト終盤でカードが重要な追加の価値を持つことが時々ある。また、ドラフト序盤に、この先期待する選択肢によりカードが重要な追加の価値を持つこともある。簡単な例から始めよう。
Arenaのデッキはほとんどがミニオンで構成される。だから、基本的なミニオンの多様性についての話から始めよう。ミニオンの多様性の最も重要な部分は、ミニオンのアタック値とヘルス値のスタッツだ。例えば、(同じ5マナでも)Stranglethorn Tigerは5/5で、Spiteful Smithは4/6で、Fen Creeperは3/6だ。5マナのミニオンから、私たちは盤面で3つの異なったタイプのダメージを出すことができる。異なるスタッツのミニオンを持っていることは重要だ。そうすれば2枚のミニオンが手札にある時、盤面に対しより良いプレイをする選択肢が生まれる。それは、主導権を得ておらず、盤面に残るミニオンやトレードするためのミニオンが必要な場合にも(ヘルス側の多様性)、主導権を得ていて次のターンにより効率的なトレードができる盤面を築くためにも(アタック側の多様性)、どちらにしても重要である。ミニオンの多様性は同じマナコストのミニオンに限らないということに気をつけて欲しい。私たちは(5マナ使用できる時に)2マナミニオンと3マナミニオンをプレイすることもできるし、バリュー・プレイのために4マナミニオンを出すだけにすることもできる。だから、ドラフトのある時点までに、あなたはミニオンに多様性があるかについて考え始める必要がある。そしてもしも多様性が無いようなら、多様性を得るために若干、非バリューなピックをする必要がある。これは特に大きなミニオンに当てはまる。大きなミニオンは、プレイできるようになる頃までに手札に(多様性のためにドラフトされた)同様な他の選択肢を持っている可能性がより高いからだ。
Arenaのデッキには除去も入っている。除去の多様性は単体除去か複数除去か、あるいは小さい除去か大きい除去かという視点から考えることになるだろう。ミニオンのスタッツと同様に、除去の多様性は選択肢を増やすことによりデッキ全体にシナジーをもたらす。複数除去はほぼカードアドバンテージを保証してくれるので、普通、最も歓迎されるタイプの除去だ。しかし、たくさんの複数除去を持つのは、除去の対象がなくなる恐れがあるということを意味する。だから、複数除去は1枚ピックするごとにその価値を落としていく。これは対象を2体取る除去に関してはさほど問題にならないが、全体除去に関しては大きな問題になる。Arenaではドラフトした全体除去が多すぎるということはめったにないだろうが、3枚目のFlamestrikeよりPolymorphをピックしたり、4枚目のFlamestrikeより他の様々なカードをピックする理由は十分ある。これはConsecrationやHoly Novaにも言えることだ。多様性はカードのタイプに見られるものであり、カード自身ではないことを覚えておこう。つまり、Forked Lightning(対戦相手のランダムなミニオン2体に2点ダメージ)はLightning Storm(対戦相手の各ミニオンに2~3点ダメージ)と非常に似た働きをし、同様にShadow Madness(ターン終了時まで対戦相手のアタック値3以下のミニオンのコントロールを奪う)はHoly Nova(対戦相手の各ミニオンとヒーローに2点ダメージ)にとてもよく似た働きをするため、それらは全て同じくくりで考えられる。ドラフトにおける全体除去はテンポカードに似ている。2,3枚ピックするのは大きなボーナスになるが、それ以上は負債になる。将来のピックを考慮するべきであるため、もし最初のピックがFlamestrikeだった場合は、2回目のピックでFlamestrikeよりPolymorphを優先するのはおそらく正しい。(そうすれば)次にFlamestrikeが出た時のピック候補3枚がPolymorphよりずっと悪い2枚とFlamestrike、という不都合な状況だった場合にも身を守ることができる。
■C-C-C-Combos.(コンボ・バリュー)
いくつかのカードは、すでにドラフトした他の特定のカードと強力なシナジーがあるため、典型的な場合の価値よりずっと高い価値を持つことがある。これがコンボ・バリューだ。これらは一般的に、派手なことや面白いことが好きであまり上手くないプレイヤーに過大評価されているが、真面目なデッキにおいても役に立ち、12勝するための特別なバリューをもたらしてくれる。コンボ・バリューを考えてドラフトする前に、以下のような考察がなされるべきだろう。
すでにコンボパーツのうちの1枚をピックしているのなら、コンボについて考えるプロセスはシンプルだ。あなたはすでにピックしたコンボパーツを認識し、今あなたにとって(ドラフトしようとしている)カードがどのくらいの価値かを評価するだけで良い。例えば、Amani Berserker(2/3+Enrageでアタック+3)の価値はあなたがドラフトしたShattered Sun Cleric(3/2+他のミニオン1体を+1/+1)の枚数に応じて高くなる。私たちはここで全てのコンボを見ていくことはできないが、あなたはこのゲームにどんな2枚コンボがあるか、ざっくりとした考えを持っておくべきだ。ローグの使うSouthsea Deckhand(2/1+武器装備時にCharge)やメイジの使うTauren Warrior(2/3+Taunt,Enrageでアタック+3)のように、カードがヒーローパワーと「コンボ」する場合もある。これらの確実な「コンボ」は他のデッキにおける価値よりもずっと高い価値を持つカードだ。最も確実なコンボはバリューランキングで過小評価されている。次のピック選択肢の本当の価値を知るために、あなたが既にドラフトしたカードとコンボになるポテンシャルを持っているのはどんなカードかを常に意識しよう。あなたのNorthshire Cleric(1/3+ミニオンが回復されるたび1ドロー)が3枚入ったデッキでは、Voodoo Doctor(1マナ2/1+対象を2点回復)はWorgen Infiltrator(1マナ2/1+Stealth)より価値が高いだろう。
コンボ・バリューのもう一つの種類にあたるカードはとても価値が高いため、このタイプのコンボ・バリューを持つカードは先んじてドラフトする価値がある。それらは、後になって他のコンボパーツをドラフトできることを期待して、ドラフトの早い段階でピックされるべきである。コンボカードがどの程度、こういった先買いのコンボ・バリューを持つかは以下の要素を評価してみるといい。
・コンボになる相手(コンボ・トリガー)の数
・コンボとして使われない時(カード単体)のコンボ・トリガーの基本的な価値
・それぞれのコンボ・トリガーがどれだけコンボになる相手(コンボ・トリガー)を持っているか
・それぞれのコンボ・トリガーのコンボ・トリガーがコンボとして使われない時の基本的な価値
…
あなたの脳が爆発するまでやろうか。
実際には私たちがこんな計算をすることは無いと言っていい。基本的な考え方は、もしもそのカードとコンボになるカードが1,2枚しかないか、コンボにならない限り価値が低いようなカードである場合、コンボカードは先んじてピックされるべきでないということだ。例えば、Earthen Ring Farseer(3マナ3/3+対象を3点回復)とInjured Blademaster(3マナ4/7で4ダメージ受けて場に出る)のコンボについて少し考えよう。それらは単体でも素晴らしいカードだが、コンボ・トリガーは1つだけで、コンボパーツの片方はレアだ。Savage RoarとForce of Natureはどうだろう?考えるまでもない。同様に、Kobold Geomancer(2マナ2/2+Spelldamage+1)はパラディンのデッキではあまり採用は考えられないだろう。Consecration(対戦相手の各ミニオン・ヒーローに2点)はコモンでトップクラスのカードであるが、(コンボ相手は)それ1枚だけだ。同様に、Demonfire(2マナ:ミニオンに2点。自分のデーモンを対象にすると代わりに+2/+2)はウォーロックのかなりのカードとコンボになるが、コンボした時でさえ単体のカード価値が低いし、ウォーロックのデーモンは普通、基本的な価値が高くない(コモンの2体は別だけど)。
一方、十分に価値が高く、コンボ・トリガーとなるカードに一貫性があるようなコンボカードは実際に先買いのコンボ・バリューがあり、先んじてドラフトされ得る。例えば、ドルイドデッキでのKobold Geomancer(2/2+Spelldamage+1)は3枚の価値の高いカード(Swipe、Wrath、Starfall)とコンボするため、考慮に値する。ウォーリアーのデッキのSpiteful Smith(4/6+EnrageでWeaponのアタック値+2)は3枚の(Curse of Naxxramasリリース後は4枚の)価値の高いコモン、レア、エピックとコンボしそれ自体の基本的なバリューも良いため、より高く評価されるだろう。パラディンのデッキでKobold Geomancerと2枚以上のConsecrationをドラフトし、早い段階でConsecrationを使ってしまうことなくそれらが手札に揃うことはほとんどないが、ドルイドなら少なくとも2~3マッチに1度はKoboldシナジーをうまく使うことができるだろう。ウォーリアーのデッキではSpiteful Smithが良い働きをするのはほぼ保証されている。コンボ・バリューは全く予想できないため、幸運にもArenaでドラフトし使うことができた時は特に高い価値がある。Arenaではコンボの95%はケアされない。HSでは多くのカードがある種のコンボ・バリューを持っているが、先買いのコンボ・バリューを持つカードは非常に少ない。
カードが先買いのコンボ・バリューを持っているかどうか決める最も良い方法は、観察によって決めるというものだ。あなたがコンボでボッコボコにされるたび、そのコンボをドラフトするのは合理的かどうか、コンボを引いてくる確率はどのくらいか、一緒に引けなかった場合にコンボパーツはどのくらいの価値があるか、を考えてみよう。すぐにどのコンボが価値のあるコンボで、期待できる(あなた自身がドラフトする)ものか、また、既に個々に十分なコンボ・トリガーがピックされている時にだけドラフトされるべきカードはどれか、感覚がつかめるだろう。
コンボ・バリューの極端なバージョンは、一連のカードが全てお互いコンボになるような場合だ。あなたのコンボカードに多くのコンボ・トリガーがあり、コンボ・トリガーのコンボ・トリガーが元のコンボカードと同じタイプのカードである時、あなたはすごいバリューを得ることになる。ハンターは多くのビーストカードとビースト関係のシナジーで悪名高く、Unleash the Hounds(ビーストカードだ)関係でさらに追加のシナジーもある。Unleash the Houndsは特定のビーストカード(Scavenging HyenaやStarving Buzzard)とシナジーがあり、ビーストカードを使う他の特定のカード(HoundmasterやKill Command)ともシナジーがある。あなたがハンターでドラフトする時、最終的に大量のビースト関係の選択肢を持つことは非常に良い賭けであるだけでなく、大概はそれらのビーストから良いバリューを得られるだろう。これらのシナジーは明確なバリューをもたらしてくれるように見えるが、実際には不用心な人にとっては罠となる。コンボ・バリューのためのカードをより多くピックしようとすると、あなたのデッキはそれらのコンボが(ドラフト段階にせよプレイの段階にせよ)うまくいかなかった時に厳しい状況に陥る。もしも、結局トリガーが1枚のHoundmaster(4/3+味方のビースト1体に+2/+2,Taunt)と2枚のKill Commands(3点ダメージ、味方ビーストがいれば5点)だけということになれば、ビーストの群れは望むような働きをしてくれないだろう。あなたはそれらのカードから同じマナコストのバニラより+1のテンポ(Houndmasterの+2/+2分)を得るだろうが、12枚のビーストを他のカードより優先してドラフトしたこと(良い選択肢となれるポテンシャルはあるが)によりあなたが失ったバリューはどれくらいだろう?あまり役に立たなそうな1枚のKobold Geomancerがデッキを沈没させてしまうことはないが、コンボの先買いを狙ったドラフトの間中にわずかなバリューの損失が積み重なった場合、沈没してしまうだろう。ハンターのクラスカードの75%以上は重要なコンボ・バリューを持っている(※3)ため、クラス全体としてドラフトするのがとてもリスキーになっている。コンボ・バリューをあてにしたドラフトをしなければバリューを失うし、コンボをあてにしたドラフトをしたら他のコンボパーツを見つけるのに失敗してバリューを失うだろう。コンボ・バリューと他の応用的なドラフトの考え方とのバランスをとるよう努力するのは悪夢のようだ。ハンターがArenaで最も悪いクラスの1つであるのにはふさわしい理由がある。この例はCurse of Naxxramasが全部リリースされる前の時点で書かれていることに気をつけて欲しい。Naxxではニュートラルのビーストに価値の高い2マナ域が追加されたし、クラスカードには1マナのビーストもある。この追加はArenaのハンターに一貫性をもたらすのに十分だろう。
コンボについてもう一つ気をつけて欲しいことは、遅いゲームではカードドローがコンボの一貫性をより高めるということだ。だから、もしも多くのドロー付きカードをドラフトしたら、コンボ・バリューを高く評価するチャンスだ。そして、もしあなたのデッキ全体がランダムなコンボ・バリューで一杯であるなら、おそらくArcane Intellect(3マナ:2ドロー)はFaerie Dragon(2マナ3/2+対戦相手の呪文、ヒロパの対象にならない)より強いカードになるだろう。
※3 執筆時点(2014年10月)でのデータ
Hearthstone Playersより、ADWCTAとMerpsによるArenaでのドラフトピックに関する記事です。
前回→http://hitakatsuki.diarynote.jp/201601032134281777/
次回→そのうち
Hearthstone関係記事の目次→http://hitakatsuki.diarynote.jp/201601032128065351/
元記事:http://hearthstoneplayers.com/mastery-arena-draft-fundamentals/
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November 13,2014
CONTRIBUTED BY ADWCTA & Merps
目次:
The Three Cards You Draft in Hearthstone.
Card Advantage.
Tempo.
Reach.
On Drafting.
補足として訳注(※1)を入れている部分があります。
■The Three Cards You Draft in Hearthstone.
(HSでドラフトする3つのカード)
HSのArenaでどうドラフトするか、あなたが真っ先に教えられるのはAnt1gravityやTrumpのチャート(tierリスト)を見て、カードの価値に従いドラフトすることだ。それは良いアドバイスではあるが、そもそも、あるカードが他より高いランクに位置するのはなぜかを考えてみて欲しい。HSは複雑で、一般に言ってよくバランスの調整されたゲームだ。確かにほとんどのカードは価値としてはそれほど違わない。
さて、カードの価値をどのように評価するかを見ると、問題は全く単純ではないということがわかるだろう。そして何がカードに価値をもたらすか、その考えの基礎を理解することは、実際のカードの価値が全能のバリューランキング様の示す価値よりも高いものになるか、低いものになるかを理解することにつながる。このガイドではあなたに、それぞれのドラフトの場面におけるカードの本当の価値を示したい。それはあなたの選んだクラスやデッキのアーキタイプに基づくものだ。まずは、バリューランキングに見られる価値を構成する基本から始めよう。
すべてのArena上級者の目標は、それぞれのドラフトで少なくとも5つの「非バリュー」なピック(バリューランキングに逆らうピックで、 Ant1gravityのリストでは少なくとも2列、Trumpのリストでは少なくとも1列下のランクをピックすること)を行うことであるべきだ。あなたがカードの適切な状況下でのバリューを認識し、あなたの唯一の(そのArenaの)デッキのために主観的なバリューを最大化するようドラフトすれば、「非バリュー」なピックをしてもあなたは実際には価値を失わない。もしバリューランキングに基づいてドラフトをすれば、あなたは実際には価値の低いドラフトをしてしまうだろう。
HSのArenaでのドラフトは、カードアドバンテージ、テンポ、リーチという3つのタイプの選択肢の中から選択を続けることだと考えることができる。我々がドラフトするこれらの3つのカードタイプは、このシリーズのプレイイング編(※1)で述べた3つのプレイによく似ていることに気付くだろう。これは偶然の一致ではない!あなたはカードをプレイするためにドラフトしているので、ドラフトの基本がプレイイングの基本と非常に似ていることには意味がある。もしも全てのターン賢明に選択したなら、あなたは首尾一貫したデッキを組める可能性を最大化でき、ゆえにArenaで連勝できる可能性も最大化できるだろう。ではArenaでのドラフトの3つの基本的な価値の考え方をマスターしていこう。
※1.On Mastery of Arena (Play - Fundamentals):http://hitakatsuki.diarynote.jp/201601032134281777/
■Card Advantage.(カードアドバンテージ)
私たちがカード価値について話すなら、その源から始めなければいけない。価値の主な源は、Ant1gravityやTrumpから高い評価を受けている、2体1交換を行う能力、つまりカードアドバンテージ・バリューだ。このような働きはChillwind Yeti(4マナ4/5) やSen’jin Shieldmasta(4マナ3/5 Taunt)によってなされる。こいつらは普通、盤面で積極的に2マナや3マナのミニオンとトレードをするだろう。そして盤面に残り、別の脅威にも大きなダメージを与えるか、完全に除去してしまう。逆に考えれば、確定除去やダメージの大きい除去(HexやFireballなど)は、あなたのミニオン2体とトレードできる対戦相手のミニオンを1対1交換で対処することによって、有効なカードアドバンテージをもたらしてくれる。一般的なルールとして、ミニオンや除去は大きければ大きいほどより有効なカードアドバンテージをもたらす。なぜなら、複数の小さいミニオンとトレードできたり、そのような大きいミニオンを除去できたりするからだ。
もしあなたの4マナ4/5が2体の3/2とトレードしたとしても、使用されたマナとしてはイーブンなトレードであるため、実際に得られたテンポは無いことに気をつけよう。それでもなお、あなたは確かに+1のカードアドバンテージを得ている。カードアドバンテージは、盤面上ではよくテンポと関連付けられるが、テンポとは別の(そしてより簡単な)概念である。カードアドバンテージ・バリューはAssassin’s Blade、Multi-ShotやFlamestrikeのような複数除去の最も重要な価値でもある。これらのカードは複数の対象に向けてプレイされるため、当然1対2交換をしてカードアドバンテージを生み出す。さらに、除去付きのミニオンも何かを除去してミニオン本体が残るため2体1のカードアドバンテージを生み出す。Argent CommanderやFire Elementalがその例だ。ここでの考え方はChillwind Yetiに関する考え方と同じである。1枚のカードに2枚のカードを除去させたいというものだ。
カードアドバンテージをもたらすカードは高い価値を持っている。多くのArenaのゲームで、あなたは(その時点の盤面で次善のカードだけを抱えている時に)それをトップデッキをするか、もしくはいずれトップデッキ状態(手札を使い切った状態)になるからだ。カードアドバンテージの主な利益は、他にマナの使い道のない時にテンポの遅いゲームをもたらしてくれることだ。これはとても重要だからもう一度言う。「ゲーム終盤で、カードアドバンテージはより大きなテンポにつながる」んだ。しかし、もしもあなたも対戦相手もマナカーブ通りに動いて(2ターン目に2マナのカード、3ターン目に3マナのカードを展開、etc.)さらにゲームが終わるまであなたが手札を使い切らないのなら、あなたが生み出したカードアドバンテージは価値が低いだろう。カードアドバンテージを意味のあるものにするためには、「遅い」ゲームである必要がある。
我々はどのミニオンや除去が最も良いカードアドバンテージをもたらすかについて深掘りはしない。それに関しては大抵はバリューランキングを見れば良いからね。カード価値に関して我々の基本的な前提となるのはカードアドバンテージ・バリューだ。高いカードアドバンテージ・バリューをもたらすカードはほとんどのArenaデッキの骨格を形作るものだ。
カードアドバンテージはLoot Hoarder、Gnomish InventorやAzure Drakeなど、ミニオンが盤面に出た時や死亡時のカードドロー効果によってより直接的に得られる。SprintやArcane Intellectなどのカードドローでも得られるね。ドローカードはカードアドバンテージに特化したカードで、プレイの選択肢を増やしてくれるしコンボ用のカードを引いてくる可能性も高まるけど、Rankedのプレイと違ってArenaではそういったことはあんまり考えられない。Arenaでは多くのカードが同じような機能を持っているため、選択肢(を得る行為)の価値が低い。Arenaではコンボは弱くなってしまい、デッキにコンボを入れていたとしても、それらを引いてくる可能性はRankedよりずっと低い。一方で、カードドローによるテンポロスはどちらにおいても変わらない。ドローカードはカードアドバンテージを保証してくれるものの、純粋なドローカードはベストなカードではないという理由がある(たとえSprintのようなカードが1体4交換を保証してくれるとしても)。その理由は…、Hearthstoneの最も重要な側面、テンポだ。
■Tempo.(テンポ)
カード価値のもう一つの要素は、盤面をコントロールする能力、テンポ・バリューだ。テンポの重要性とそのメカニズムについては、「On Mastery of ArePlay - Fundamentals)」(※1参照)で広範囲にわたって議論した。私はテンポを他の人とは少し違った風に定義し、正確なテンポ・バリューを計算した。また、議論をすっきりさせるため「テンポ」と「主導権」や「盤面のコントロール」を区別した。テンポの最終的なゴールは十分な盤面のコントロールのため、盤面の主導権を得ることだ。あなたが盤面のミニオンにより主導権を得ており対戦相手はそうでない時、あなたはより都合の良いトレードができ、テンポとカードアドバンテージが雪だるま式に増えていく。これはとても重要だからもう一度言う。「テンポはより多くのテンポとカードアドバンテージをもたらす」んだ。これは、Fire Elemental、SwipeやFiery War Axeのようなトップカードが、そのマナコストで一般的に得られるよりも多くのカードアドバンテージだけでなく、多くのテンポももたらす理由である。カードアドバンテージを得る最も良い方法は、盤面でのトレードによるものだ。それによりテンポも維持できる。他のテンポ・バリューの大きいカードは、カードアドバンテージをもたらしてはくれないが、1体1交換ができ、普通はDeadly Shot、Shadow Word: PainやWorgen Infiltratorなどのようにトレード対象よりも少ないリソース消費でプレイできるか、Flame Imp、SoulfireやHeroic Strikeのようにマナ以外のリソースをテンポに変換する。いずれにせよ、どのミニオンや除去が最も良いテンポをもたらすかについては深掘りはしない。大抵はカードアドバンテージと同様に、バリューランキングを見るだけで良いからだ。
しかし、もう一つ別系統のカードがある。それらは多くの場合、トップカードよりも大きなテンポを得ることすらできるが、めったにそれ自身のコストを回収できず常にカードアドバンテージ・バリューが低いために、一般的にはバリューの判断により酷評される。これらは私が「テンポカード」と呼んでいるものだ。その例をいくつか見ていこう。
・例:Hunter’s MarkとHumility
Hunter’s Mark(0マナ:ミニオン1体のヘルスを1にする)を大きなミニオン、例えばBoulderfist Ogre(6マナ6/7)に使い、小さなミニオン、例えばRiver Crocolisk(2マナ2/3)(ここではUnleash the Houndsの話までするのはやめておこう)とトレードすると、盤面で-2+6=+4のテンポシフトを0マナで生み出すことになる。Innervate 2枚分だ!たとえRiver CrocoliskをChillwind Yetiの除去に使ったとしても+2のテンポが0マナで手に入る。Humility(1マナ:ミニオン1体のアタックを1にする)も同じように働く。もしもあなたのOgre Magi(4マナ4/4)と対戦相手のOgre Magiをトレードしたら、使用したマナは1マナで盤面に+3.5のテンポ相当の4/3 Spelldamege+1を残せる(Humilityの1マナを引けば+2.5のテンポ獲得だ)。これらのカードはあなたが失った盤面を取り戻すことや、盤面を優勢にすることに役立つ。このように考えると、もしChillwind Yetiが奇跡的に3体のBloodfen Raptor(2マナ3/2)とトレードしたとしても、Hunter’s MarkやHumilityをそれほど効率の良くない方法で1枚使った時と同じくらいしか盤面を改善できないことになる。効率の良い使い方をすれば、これらのカードによって盤面で圧倒的な差をつけることができる。まるでYetiが1体で4体のBloodfen Raptorを除去できたかのような優位だ。
・例:SapとFreezing Trap
Sap(2マナ:相手のミニオン1体を手札に戻す)はFreezing Trapの速攻性のあるバージョンで、Tauntに対してより強いカードである。しかし、結局のところそれらは両方ともテンポに関してHunter’s MarkやHumility同じ働きをする。違うのは盤面にトレード用のミニオンが必要ないことと、少しだけマナコストが高いことだ。Sunwalker(6マナ4/5 Taunt,Devine Shield)をSapすると2マナで+6のテンポが得られ、正味+4のテンポを盤面で得られる。得られるテンポがHunter’s Mark やHumilityの時とだいたい同じくらいであることに気をつけて欲しい。なんてバランスのとれたゲームだろう。
・例:Light’s Justice
Light’s Justice(1マナWeapon:攻撃力1,耐久力4)は今までに見てきたカードとは少し違った働きをする。Light’s Justiceは1マナで4体のミニオンを盤面から除去できるポテンシャルを持っている。それらのミニオンが全て1/1だと仮定しても、正味+3のテンポを得られる。もしも5/1を除去したら得られるテンポはヤバいことになる(それだけで正味+2のテンポで、さらに3回分の耐久力が残っている)。ここでのコストはもちろんあなたのヘルスだ。Light’s Justiceはリソースとして追加のカードを使用しないが、あなたのヘルスを消費する。それは実際、1マナ以上のカードではゲーム中で最もマナ効率の良いテンポカードだ。
・例:Secretカード
Secretはゲームにおいてそのテンポ・バリューを最も過小評価されている。Secretは対戦相手に手札や盤面に関して効率の悪いプレイをさせ、テンポ(と潜在的なバリュー)を失わせることが多い。さらに、Secret(やWeapon)は複数除去で除去されないため、複数除去を打たれても盤面に影響を与えられ、今のマナを使用して将来のターンに影響を与えられ、過剰に展開することなくテンポを改善できる。
もしこれらのカード(とここで詳細は述べなかったが似たような多数のカード)がそのような高いテンポ・バリューを持っているとしたら、なぜバリューランキング上では難色を示されるのだろう?私にはわからないが、それは間違いではないかと思う。盤面を保持したり取り戻したりするために数枚のテンポカードをデッキに入れることはとても価値の高いことだ。なぜなら、盤面は雪だるま式にテンポとカードアドバンテージとフェイスダメージを増やしていくからだ。テンポ・バリューカードはランキングではシステム的に過小評価されてしまう。良いドローカードの入ったデッキや遅いゲームでは、テンポカードは必要な時にプレイでき、必要無い時にはペナルティもなく持っていられる無料のカードになることがよくある。マナカーブが低くテンポの良いデッキでは、テンポカードは盤面を築き維持し、より早くリーサル(致死ダメージ)に達する助けになる。あなたが構築するデッキにかかわらず、数枚のテンポカードを入れるのは良い考えだ。
しかし気をつけて欲しいのだが、状況を選ぶカードは多くなりすぎない方が良いのと同様に、テンポカードを数枚より多くデッキに入れることは、滅多にしないほうが良い。テンポカードは幅広い使い方ができるが、状況を選ぶカードでもあるため、テンポカードを複数枚引いてしまうと効率の悪い使い方をせざるを得なくなる。これらのカードは少量で一番良く機能し、マナカーブに沿ったタイミングでなく最も高い価値を発揮するタイミングで使われるべきだ。
■Reach.(リーチ)
最後に、最も過小評価されている価値の1つとして、カードがもたらす潜在的なリーチがある。トップデッキ状態であろうと、リーサル(致死)ダメージに向けて支度をしている時であろうと、予測不可能なArenaでは、1ターンか2ターン早くゲームを終わらせる能力や直接ダメージをトップデッキすることが勝敗を分けることが多い。基本の説明から始めよう。攻撃的なリーチ・バリューはカードの価値の1つであり、ゲームを早く終わらせてくれる。直接ダメージ呪文や能力、Chargeミニオン、Weaponや、Blessing of Kings、Windspeakerなど盤面のミニオンのアタック値を強化する呪文や能力もこれに含まれる。防御的なリーチ・バリューもカードの価値の1つであり、対戦相手の攻撃的なリーチから逃れるために使われる。回復やアーマー、Tauntや除去、Chargeなどがこれに含まれる。
リーチはカードバリューにおける重要な概念だ。なぜなら、プレイヤーは対戦相手や自分のヘルスがどの程度悪い状況かに関して予想を立ててプレイするからである。リーチカードはこの計算を狂わせ、ゆえに
詰めの瞬間に使った場合は対戦相手のプランを完全に崩壊させことがよくあり、結果的に対戦相手が最後の2,3ターンをミスしてしまう。これは非常に強力な武器であり、リーチは(ある程度までは)より多くの枚数を持つほどより価値のあるものになる。ほとんどのプレイヤーがメイジと対戦する時にFireballを把握しているが、Pyroblastをケアするプレイヤーは少ない。2枚目や3枚目のFireballをケアする人はほとんどいないだろう。同様に、回復はゲームで使われることが非常に珍しいため、ケアしてプレイする人はめったにいない。Earthen Ring Farseers(3マナ3/3、場に出た時3点回復)や、Priestess of Elunesですら、Arenaでデッキに入っていると非常に役に立つし、テンポとカードアドバンテージを得てバックアップしてやれば、ゲームに蓋をしてしまえるだろう。
リーチ・バリューのもう一つのタイプは、Tauntミニオンだ。一般的にリーチとして見られることはあまりないけどね。Tauntミニオンは攻撃的なリーチとしても防御的なリーチとしても働く。あなたがよりテンポやカードアドバンテージを得られる良いトレードを可能にするだけでなく、タイミングのよいMirror Image(1マナ:0/2 Tauntを2体出す)やShieldbearer(1マナ0/4 Taunt)は追加でもう1ターンか2ターン分のフェイスダメージを与えられるようにしたり、そのようなダメージを防ぐことを可能にする。これらのカードはカードアドバンテージを失うものだが、攻撃的/防御的なリーチ・バリューは非常に高い。Fen Creeper(5マナ3/6 Taunt)のような、より価値の高いカードも同じ役目を果たすことができる。
他のほとんどのリーチカードは、あなたが対戦相手をリーサルに追い込むか、またはリーサルに陥りそうなゲーム終盤でのみ役に立つことに気をつけておこう。このような局面では、攻撃的なリーチカードは、もしあなたが盤面の主導権を持っていなければとても高い価値を持つし、防御的なリーチカードはあなたが盤面の主導権を得ているなら非常に強力だ。実際、息切れしれしまうような速いテンポデッキは攻撃的なリーチカードが何枚か入っていればうまくやれるし、一方でゆっくり盤面を取っていく遅いカードアドバンテージデッキは防御的なリーチカードが何枚か入っていれば心強い。このことは非常に重要だ。つまり、攻撃的なリーチカードは、あなたのデッキが盤面を支配してから勝つ(あるいは十分なフェイスダメージを与えられないまま負けてしまう)デッキならあまり価値がない。また、防御的なリーチカードは、あなたのデッキが終盤の盤面は気にせず(例えば攻撃的なリーチカードで)勝ってしまうデッキならあまり価値を持たない。
最後に、リーチ・バリューはゲーム終盤にしか有効でないため、それらを引きすぎないようにする必要がある。Sinister Strike(1マナ:対戦相手に3点ダメージ)やIce Barrier(3マナ:自分のヒーローが攻撃されたとき8点シールドを貼るSecret)などの使い道の限られるリーチカードは2枚以上手札にあっても無駄であることが多い。FireballやEarthen Ring Farseer(3マナ3/3、場に出た時3点回復)のような柔軟性のあるリーチカードはまた別の話だけどね。使い道の限られるリーチカードは、純粋なテンポカードとは違い、盤面に触れないため、柔軟性のあるものと比べてリーチ・バリューが低い。だから、必要ならリーチの役目もこなせる、というような柔軟性のあるリーチカードを使うべきだ。
■On Drafting.(ドラフトピック)
Arenaにおけるカードアドバンテージ、テンポ、リーチの各バリューについて覚えておくべき重要な点はだいたい以上に述べたとおりだ。どのタイプのバリューに関しても、デッキに最大何枚入れればよいかを知るための閾値をわかっておく必要がある。カードアドバンテージ・バリューについて言えば、対戦相手より2,3枚多く持っていれば、長期戦になった時に勝てそうな感じだろう。テンポ・バリューについては、盤面のコントロールを握ることができれば勝てるだろう。リーチ・バリューについては、対戦相手が「安全」と考えているヘルス量を突破するか、対戦相手のバーストダメージの計算を狂わせるのに十分なリーチをいったん手に入れれば、それ以上は不要である。だから、良いカードアドバンテージ・バリューに加えテンポ・バリューと防御的なリーチ・バリューをピックできたドラフトは全体としてより価値が高くなる。良いテンポ・バリューに加えカードアドバンテージ・バリューと攻撃的なリーチ・バリューをピックできたドラフトも同様である。
これら3つのカードバリューを適切なバランスでピックすれば、あなたのデッキは個々の部分の集まり以上にスムーズにプレイすることができるだろう。さらにネクストレベルなドラフトを身に付けたければ、次のパート“On Mastery of Arena (Draft - Advanced)” を読んで欲しい。
- ADWCTA
ADWCTAとMerpsのストリーム"the Arena Coop"はこちら。
Youtube: https://www.youtube.com/user/adwcta
Twitch: http://www.twitch.tv/adwcta
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今回は基本概念の説明のみ。応用編ではマナカーブやシナジーの話が出てきて本格的なドラフトピックの話になります。。
次回は応用編を訳そうと思います。
ちょっとラフに訳してますが意味の取り違え等ありましたらコメントでお願いします。
今日はこんなところで。
前回→http://hitakatsuki.diarynote.jp/201601032134281777/
次回→そのうち
Hearthstone関係記事の目次→http://hitakatsuki.diarynote.jp/201601032128065351/
元記事:http://hearthstoneplayers.com/mastery-arena-draft-fundamentals/
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November 13,2014
CONTRIBUTED BY ADWCTA & Merps
目次:
The Three Cards You Draft in Hearthstone.
Card Advantage.
Tempo.
Reach.
On Drafting.
補足として訳注(※1)を入れている部分があります。
■The Three Cards You Draft in Hearthstone.
(HSでドラフトする3つのカード)
HSのArenaでどうドラフトするか、あなたが真っ先に教えられるのはAnt1gravityやTrumpのチャート(tierリスト)を見て、カードの価値に従いドラフトすることだ。それは良いアドバイスではあるが、そもそも、あるカードが他より高いランクに位置するのはなぜかを考えてみて欲しい。HSは複雑で、一般に言ってよくバランスの調整されたゲームだ。確かにほとんどのカードは価値としてはそれほど違わない。
さて、カードの価値をどのように評価するかを見ると、問題は全く単純ではないということがわかるだろう。そして何がカードに価値をもたらすか、その考えの基礎を理解することは、実際のカードの価値が全能のバリューランキング様の示す価値よりも高いものになるか、低いものになるかを理解することにつながる。このガイドではあなたに、それぞれのドラフトの場面におけるカードの本当の価値を示したい。それはあなたの選んだクラスやデッキのアーキタイプに基づくものだ。まずは、バリューランキングに見られる価値を構成する基本から始めよう。
すべてのArena上級者の目標は、それぞれのドラフトで少なくとも5つの「非バリュー」なピック(バリューランキングに逆らうピックで、 Ant1gravityのリストでは少なくとも2列、Trumpのリストでは少なくとも1列下のランクをピックすること)を行うことであるべきだ。あなたがカードの適切な状況下でのバリューを認識し、あなたの唯一の(そのArenaの)デッキのために主観的なバリューを最大化するようドラフトすれば、「非バリュー」なピックをしてもあなたは実際には価値を失わない。もしバリューランキングに基づいてドラフトをすれば、あなたは実際には価値の低いドラフトをしてしまうだろう。
HSのArenaでのドラフトは、カードアドバンテージ、テンポ、リーチという3つのタイプの選択肢の中から選択を続けることだと考えることができる。我々がドラフトするこれらの3つのカードタイプは、このシリーズのプレイイング編(※1)で述べた3つのプレイによく似ていることに気付くだろう。これは偶然の一致ではない!あなたはカードをプレイするためにドラフトしているので、ドラフトの基本がプレイイングの基本と非常に似ていることには意味がある。もしも全てのターン賢明に選択したなら、あなたは首尾一貫したデッキを組める可能性を最大化でき、ゆえにArenaで連勝できる可能性も最大化できるだろう。ではArenaでのドラフトの3つの基本的な価値の考え方をマスターしていこう。
※1.On Mastery of Arena (Play - Fundamentals):http://hitakatsuki.diarynote.jp/201601032134281777/
■Card Advantage.(カードアドバンテージ)
私たちがカード価値について話すなら、その源から始めなければいけない。価値の主な源は、Ant1gravityやTrumpから高い評価を受けている、2体1交換を行う能力、つまりカードアドバンテージ・バリューだ。このような働きはChillwind Yeti(4マナ4/5) やSen’jin Shieldmasta(4マナ3/5 Taunt)によってなされる。こいつらは普通、盤面で積極的に2マナや3マナのミニオンとトレードをするだろう。そして盤面に残り、別の脅威にも大きなダメージを与えるか、完全に除去してしまう。逆に考えれば、確定除去やダメージの大きい除去(HexやFireballなど)は、あなたのミニオン2体とトレードできる対戦相手のミニオンを1対1交換で対処することによって、有効なカードアドバンテージをもたらしてくれる。一般的なルールとして、ミニオンや除去は大きければ大きいほどより有効なカードアドバンテージをもたらす。なぜなら、複数の小さいミニオンとトレードできたり、そのような大きいミニオンを除去できたりするからだ。
もしあなたの4マナ4/5が2体の3/2とトレードしたとしても、使用されたマナとしてはイーブンなトレードであるため、実際に得られたテンポは無いことに気をつけよう。それでもなお、あなたは確かに+1のカードアドバンテージを得ている。カードアドバンテージは、盤面上ではよくテンポと関連付けられるが、テンポとは別の(そしてより簡単な)概念である。カードアドバンテージ・バリューはAssassin’s Blade、Multi-ShotやFlamestrikeのような複数除去の最も重要な価値でもある。これらのカードは複数の対象に向けてプレイされるため、当然1対2交換をしてカードアドバンテージを生み出す。さらに、除去付きのミニオンも何かを除去してミニオン本体が残るため2体1のカードアドバンテージを生み出す。Argent CommanderやFire Elementalがその例だ。ここでの考え方はChillwind Yetiに関する考え方と同じである。1枚のカードに2枚のカードを除去させたいというものだ。
カードアドバンテージをもたらすカードは高い価値を持っている。多くのArenaのゲームで、あなたは(その時点の盤面で次善のカードだけを抱えている時に)それをトップデッキをするか、もしくはいずれトップデッキ状態(手札を使い切った状態)になるからだ。カードアドバンテージの主な利益は、他にマナの使い道のない時にテンポの遅いゲームをもたらしてくれることだ。これはとても重要だからもう一度言う。「ゲーム終盤で、カードアドバンテージはより大きなテンポにつながる」んだ。しかし、もしもあなたも対戦相手もマナカーブ通りに動いて(2ターン目に2マナのカード、3ターン目に3マナのカードを展開、etc.)さらにゲームが終わるまであなたが手札を使い切らないのなら、あなたが生み出したカードアドバンテージは価値が低いだろう。カードアドバンテージを意味のあるものにするためには、「遅い」ゲームである必要がある。
我々はどのミニオンや除去が最も良いカードアドバンテージをもたらすかについて深掘りはしない。それに関しては大抵はバリューランキングを見れば良いからね。カード価値に関して我々の基本的な前提となるのはカードアドバンテージ・バリューだ。高いカードアドバンテージ・バリューをもたらすカードはほとんどのArenaデッキの骨格を形作るものだ。
カードアドバンテージはLoot Hoarder、Gnomish InventorやAzure Drakeなど、ミニオンが盤面に出た時や死亡時のカードドロー効果によってより直接的に得られる。SprintやArcane Intellectなどのカードドローでも得られるね。ドローカードはカードアドバンテージに特化したカードで、プレイの選択肢を増やしてくれるしコンボ用のカードを引いてくる可能性も高まるけど、Rankedのプレイと違ってArenaではそういったことはあんまり考えられない。Arenaでは多くのカードが同じような機能を持っているため、選択肢(を得る行為)の価値が低い。Arenaではコンボは弱くなってしまい、デッキにコンボを入れていたとしても、それらを引いてくる可能性はRankedよりずっと低い。一方で、カードドローによるテンポロスはどちらにおいても変わらない。ドローカードはカードアドバンテージを保証してくれるものの、純粋なドローカードはベストなカードではないという理由がある(たとえSprintのようなカードが1体4交換を保証してくれるとしても)。その理由は…、Hearthstoneの最も重要な側面、テンポだ。
■Tempo.(テンポ)
カード価値のもう一つの要素は、盤面をコントロールする能力、テンポ・バリューだ。テンポの重要性とそのメカニズムについては、「On Mastery of ArePlay - Fundamentals)」(※1参照)で広範囲にわたって議論した。私はテンポを他の人とは少し違った風に定義し、正確なテンポ・バリューを計算した。また、議論をすっきりさせるため「テンポ」と「主導権」や「盤面のコントロール」を区別した。テンポの最終的なゴールは十分な盤面のコントロールのため、盤面の主導権を得ることだ。あなたが盤面のミニオンにより主導権を得ており対戦相手はそうでない時、あなたはより都合の良いトレードができ、テンポとカードアドバンテージが雪だるま式に増えていく。これはとても重要だからもう一度言う。「テンポはより多くのテンポとカードアドバンテージをもたらす」んだ。これは、Fire Elemental、SwipeやFiery War Axeのようなトップカードが、そのマナコストで一般的に得られるよりも多くのカードアドバンテージだけでなく、多くのテンポももたらす理由である。カードアドバンテージを得る最も良い方法は、盤面でのトレードによるものだ。それによりテンポも維持できる。他のテンポ・バリューの大きいカードは、カードアドバンテージをもたらしてはくれないが、1体1交換ができ、普通はDeadly Shot、Shadow Word: PainやWorgen Infiltratorなどのようにトレード対象よりも少ないリソース消費でプレイできるか、Flame Imp、SoulfireやHeroic Strikeのようにマナ以外のリソースをテンポに変換する。いずれにせよ、どのミニオンや除去が最も良いテンポをもたらすかについては深掘りはしない。大抵はカードアドバンテージと同様に、バリューランキングを見るだけで良いからだ。
しかし、もう一つ別系統のカードがある。それらは多くの場合、トップカードよりも大きなテンポを得ることすらできるが、めったにそれ自身のコストを回収できず常にカードアドバンテージ・バリューが低いために、一般的にはバリューの判断により酷評される。これらは私が「テンポカード」と呼んでいるものだ。その例をいくつか見ていこう。
・例:Hunter’s MarkとHumility
Hunter’s Mark(0マナ:ミニオン1体のヘルスを1にする)を大きなミニオン、例えばBoulderfist Ogre(6マナ6/7)に使い、小さなミニオン、例えばRiver Crocolisk(2マナ2/3)(ここではUnleash the Houndsの話までするのはやめておこう)とトレードすると、盤面で-2+6=+4のテンポシフトを0マナで生み出すことになる。Innervate 2枚分だ!たとえRiver CrocoliskをChillwind Yetiの除去に使ったとしても+2のテンポが0マナで手に入る。Humility(1マナ:ミニオン1体のアタックを1にする)も同じように働く。もしもあなたのOgre Magi(4マナ4/4)と対戦相手のOgre Magiをトレードしたら、使用したマナは1マナで盤面に+3.5のテンポ相当の4/3 Spelldamege+1を残せる(Humilityの1マナを引けば+2.5のテンポ獲得だ)。これらのカードはあなたが失った盤面を取り戻すことや、盤面を優勢にすることに役立つ。このように考えると、もしChillwind Yetiが奇跡的に3体のBloodfen Raptor(2マナ3/2)とトレードしたとしても、Hunter’s MarkやHumilityをそれほど効率の良くない方法で1枚使った時と同じくらいしか盤面を改善できないことになる。効率の良い使い方をすれば、これらのカードによって盤面で圧倒的な差をつけることができる。まるでYetiが1体で4体のBloodfen Raptorを除去できたかのような優位だ。
・例:SapとFreezing Trap
Sap(2マナ:相手のミニオン1体を手札に戻す)はFreezing Trapの速攻性のあるバージョンで、Tauntに対してより強いカードである。しかし、結局のところそれらは両方ともテンポに関してHunter’s MarkやHumility同じ働きをする。違うのは盤面にトレード用のミニオンが必要ないことと、少しだけマナコストが高いことだ。Sunwalker(6マナ4/5 Taunt,Devine Shield)をSapすると2マナで+6のテンポが得られ、正味+4のテンポを盤面で得られる。得られるテンポがHunter’s Mark やHumilityの時とだいたい同じくらいであることに気をつけて欲しい。なんてバランスのとれたゲームだろう。
・例:Light’s Justice
Light’s Justice(1マナWeapon:攻撃力1,耐久力4)は今までに見てきたカードとは少し違った働きをする。Light’s Justiceは1マナで4体のミニオンを盤面から除去できるポテンシャルを持っている。それらのミニオンが全て1/1だと仮定しても、正味+3のテンポを得られる。もしも5/1を除去したら得られるテンポはヤバいことになる(それだけで正味+2のテンポで、さらに3回分の耐久力が残っている)。ここでのコストはもちろんあなたのヘルスだ。Light’s Justiceはリソースとして追加のカードを使用しないが、あなたのヘルスを消費する。それは実際、1マナ以上のカードではゲーム中で最もマナ効率の良いテンポカードだ。
・例:Secretカード
Secretはゲームにおいてそのテンポ・バリューを最も過小評価されている。Secretは対戦相手に手札や盤面に関して効率の悪いプレイをさせ、テンポ(と潜在的なバリュー)を失わせることが多い。さらに、Secret(やWeapon)は複数除去で除去されないため、複数除去を打たれても盤面に影響を与えられ、今のマナを使用して将来のターンに影響を与えられ、過剰に展開することなくテンポを改善できる。
もしこれらのカード(とここで詳細は述べなかったが似たような多数のカード)がそのような高いテンポ・バリューを持っているとしたら、なぜバリューランキング上では難色を示されるのだろう?私にはわからないが、それは間違いではないかと思う。盤面を保持したり取り戻したりするために数枚のテンポカードをデッキに入れることはとても価値の高いことだ。なぜなら、盤面は雪だるま式にテンポとカードアドバンテージとフェイスダメージを増やしていくからだ。テンポ・バリューカードはランキングではシステム的に過小評価されてしまう。良いドローカードの入ったデッキや遅いゲームでは、テンポカードは必要な時にプレイでき、必要無い時にはペナルティもなく持っていられる無料のカードになることがよくある。マナカーブが低くテンポの良いデッキでは、テンポカードは盤面を築き維持し、より早くリーサル(致死ダメージ)に達する助けになる。あなたが構築するデッキにかかわらず、数枚のテンポカードを入れるのは良い考えだ。
しかし気をつけて欲しいのだが、状況を選ぶカードは多くなりすぎない方が良いのと同様に、テンポカードを数枚より多くデッキに入れることは、滅多にしないほうが良い。テンポカードは幅広い使い方ができるが、状況を選ぶカードでもあるため、テンポカードを複数枚引いてしまうと効率の悪い使い方をせざるを得なくなる。これらのカードは少量で一番良く機能し、マナカーブに沿ったタイミングでなく最も高い価値を発揮するタイミングで使われるべきだ。
■Reach.(リーチ)
最後に、最も過小評価されている価値の1つとして、カードがもたらす潜在的なリーチがある。トップデッキ状態であろうと、リーサル(致死)ダメージに向けて支度をしている時であろうと、予測不可能なArenaでは、1ターンか2ターン早くゲームを終わらせる能力や直接ダメージをトップデッキすることが勝敗を分けることが多い。基本の説明から始めよう。攻撃的なリーチ・バリューはカードの価値の1つであり、ゲームを早く終わらせてくれる。直接ダメージ呪文や能力、Chargeミニオン、Weaponや、Blessing of Kings、Windspeakerなど盤面のミニオンのアタック値を強化する呪文や能力もこれに含まれる。防御的なリーチ・バリューもカードの価値の1つであり、対戦相手の攻撃的なリーチから逃れるために使われる。回復やアーマー、Tauntや除去、Chargeなどがこれに含まれる。
リーチはカードバリューにおける重要な概念だ。なぜなら、プレイヤーは対戦相手や自分のヘルスがどの程度悪い状況かに関して予想を立ててプレイするからである。リーチカードはこの計算を狂わせ、ゆえに
詰めの瞬間に使った場合は対戦相手のプランを完全に崩壊させことがよくあり、結果的に対戦相手が最後の2,3ターンをミスしてしまう。これは非常に強力な武器であり、リーチは(ある程度までは)より多くの枚数を持つほどより価値のあるものになる。ほとんどのプレイヤーがメイジと対戦する時にFireballを把握しているが、Pyroblastをケアするプレイヤーは少ない。2枚目や3枚目のFireballをケアする人はほとんどいないだろう。同様に、回復はゲームで使われることが非常に珍しいため、ケアしてプレイする人はめったにいない。Earthen Ring Farseers(3マナ3/3、場に出た時3点回復)や、Priestess of Elunesですら、Arenaでデッキに入っていると非常に役に立つし、テンポとカードアドバンテージを得てバックアップしてやれば、ゲームに蓋をしてしまえるだろう。
リーチ・バリューのもう一つのタイプは、Tauntミニオンだ。一般的にリーチとして見られることはあまりないけどね。Tauntミニオンは攻撃的なリーチとしても防御的なリーチとしても働く。あなたがよりテンポやカードアドバンテージを得られる良いトレードを可能にするだけでなく、タイミングのよいMirror Image(1マナ:0/2 Tauntを2体出す)やShieldbearer(1マナ0/4 Taunt)は追加でもう1ターンか2ターン分のフェイスダメージを与えられるようにしたり、そのようなダメージを防ぐことを可能にする。これらのカードはカードアドバンテージを失うものだが、攻撃的/防御的なリーチ・バリューは非常に高い。Fen Creeper(5マナ3/6 Taunt)のような、より価値の高いカードも同じ役目を果たすことができる。
他のほとんどのリーチカードは、あなたが対戦相手をリーサルに追い込むか、またはリーサルに陥りそうなゲーム終盤でのみ役に立つことに気をつけておこう。このような局面では、攻撃的なリーチカードは、もしあなたが盤面の主導権を持っていなければとても高い価値を持つし、防御的なリーチカードはあなたが盤面の主導権を得ているなら非常に強力だ。実際、息切れしれしまうような速いテンポデッキは攻撃的なリーチカードが何枚か入っていればうまくやれるし、一方でゆっくり盤面を取っていく遅いカードアドバンテージデッキは防御的なリーチカードが何枚か入っていれば心強い。このことは非常に重要だ。つまり、攻撃的なリーチカードは、あなたのデッキが盤面を支配してから勝つ(あるいは十分なフェイスダメージを与えられないまま負けてしまう)デッキならあまり価値がない。また、防御的なリーチカードは、あなたのデッキが終盤の盤面は気にせず(例えば攻撃的なリーチカードで)勝ってしまうデッキならあまり価値を持たない。
最後に、リーチ・バリューはゲーム終盤にしか有効でないため、それらを引きすぎないようにする必要がある。Sinister Strike(1マナ:対戦相手に3点ダメージ)やIce Barrier(3マナ:自分のヒーローが攻撃されたとき8点シールドを貼るSecret)などの使い道の限られるリーチカードは2枚以上手札にあっても無駄であることが多い。FireballやEarthen Ring Farseer(3マナ3/3、場に出た時3点回復)のような柔軟性のあるリーチカードはまた別の話だけどね。使い道の限られるリーチカードは、純粋なテンポカードとは違い、盤面に触れないため、柔軟性のあるものと比べてリーチ・バリューが低い。だから、必要ならリーチの役目もこなせる、というような柔軟性のあるリーチカードを使うべきだ。
■On Drafting.(ドラフトピック)
Arenaにおけるカードアドバンテージ、テンポ、リーチの各バリューについて覚えておくべき重要な点はだいたい以上に述べたとおりだ。どのタイプのバリューに関しても、デッキに最大何枚入れればよいかを知るための閾値をわかっておく必要がある。カードアドバンテージ・バリューについて言えば、対戦相手より2,3枚多く持っていれば、長期戦になった時に勝てそうな感じだろう。テンポ・バリューについては、盤面のコントロールを握ることができれば勝てるだろう。リーチ・バリューについては、対戦相手が「安全」と考えているヘルス量を突破するか、対戦相手のバーストダメージの計算を狂わせるのに十分なリーチをいったん手に入れれば、それ以上は不要である。だから、良いカードアドバンテージ・バリューに加えテンポ・バリューと防御的なリーチ・バリューをピックできたドラフトは全体としてより価値が高くなる。良いテンポ・バリューに加えカードアドバンテージ・バリューと攻撃的なリーチ・バリューをピックできたドラフトも同様である。
これら3つのカードバリューを適切なバランスでピックすれば、あなたのデッキは個々の部分の集まり以上にスムーズにプレイすることができるだろう。さらにネクストレベルなドラフトを身に付けたければ、次のパート“On Mastery of Arena (Draft - Advanced)” を読んで欲しい。
- ADWCTA
ADWCTAとMerpsのストリーム"the Arena Coop"はこちら。
Youtube: https://www.youtube.com/user/adwcta
Twitch: http://www.twitch.tv/adwcta
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今回は基本概念の説明のみ。応用編ではマナカーブやシナジーの話が出てきて本格的なドラフトピックの話になります。。
次回は応用編を訳そうと思います。
ちょっとラフに訳してますが意味の取り違え等ありましたらコメントでお願いします。
今日はこんなところで。
プールとデッキは画像のとおり
白赤並べて生物弱そう→そこそこカード揃ってる黒の相方探しで、赤はスペルあるけど4マナのアクションなし、青はスペルがダメ、白は赤や青より弱いしで黒緑。
多色土地が少ないので2色タッチ無色。
R1:×○× 青赤。複数除去が結構入ってて殴りきれず空止まらず
R2:×× 白+α。ミスをリンヴァーラで咎められて死
R3:○○ 青白。相手マナフラ
R4:○×× 赤緑。負けはマナスクリューとOGWの上陸に普通に圧殺
R5:○×○ 黒+α。マナカーブ通り動けて4マナ支援、除去引いて勝ち
R6:×× 青黒。展開下手で主導権握られ続けたのと+2/+2装備品が止めで死
R7:不戦勝
R8:○×× 青白黒。負けはマナスクリューとグダッてから殴るタイミング逃すミス
R9:×○○ 白赤→黒緑。こっちスクリュー、お互いスクリュー、最後はこっちの飛行が最終的に残って勝ち
4-5。ここまで負けるのはさすがに根本的にわかってないことが多すぎるんやろね。
今回は時間内にデッキ組めたけど負けてたらあかん。
白赤並べて生物弱そう→そこそこカード揃ってる黒の相方探しで、赤はスペルあるけど4マナのアクションなし、青はスペルがダメ、白は赤や青より弱いしで黒緑。
多色土地が少ないので2色タッチ無色。
R1:×○× 青赤。複数除去が結構入ってて殴りきれず空止まらず
R2:×× 白+α。ミスをリンヴァーラで咎められて死
R3:○○ 青白。相手マナフラ
R4:○×× 赤緑。負けはマナスクリューとOGWの上陸に普通に圧殺
R5:○×○ 黒+α。マナカーブ通り動けて4マナ支援、除去引いて勝ち
R6:×× 青黒。展開下手で主導権握られ続けたのと+2/+2装備品が止めで死
R7:不戦勝
R8:○×× 青白黒。負けはマナスクリューとグダッてから殴るタイミング逃すミス
R9:×○○ 白赤→黒緑。こっちスクリュー、お互いスクリュー、最後はこっちの飛行が最終的に残って勝ち
4-5。ここまで負けるのはさすがに根本的にわかってないことが多すぎるんやろね。
今回は時間内にデッキ組めたけど負けてたらあかん。
Hearthstone Playersより、ADWCTA と Merpsによる Arenaでのプレイイングに関する記事です。
寄稿者のADWCTA と Merpsは本記事(プレイイング基礎編)の他にプレイイング応用編、ドラフト基礎編、ドラフト応用編なども書いており、Arenaのtierリストでも有名ですね。
元記事:http://hearthstoneplayers.com/mastery-arena-play-fundamentals/
Hearthstone関係記事の目次→http://hitakatsuki.diarynote.jp/201601032128065351/
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November 13,2014
CONTRIBUTED BY ADWCTA & Merps
目次:
The Three Plays You Make in Hearthstone.
Tempo.
Value.
Face Damage.
On Gameplay.
補足として訳注(※1~4)を入れている部分があります。
■The Three Plays You Make in Hearthstone.
(HSにおける3つのプレイ)
ほとんどのArena記事はプレイイングではなくドラフトピックに焦点をあてている。理由は何にせよ、そのやり方は見当違いだと思う。Arenaではプレイイングの基礎がRankedよりも重要だ。そして、Arenaにおいてプレイイングの基礎はドラフトよりも確実に重要な問題である。Arenaではプレイイング技術に乏しいプレイヤーが良いデッキやランダム要素によって勝ち抜くこともあるだろうが、長い目で見ればそういったプレイヤーはパッとしない勝率に落ち着くことになる。一方でプレイイング技術に優れたプレイヤーは高い勝率を維持し、12勝を達成できる。
さて、この神秘的な「プレイイングの基礎」について何を話すべきだろう?Hearthstoneの背後にある理論は複雑で、ゲームデザインの話まで深く掘り下げたいのならこの記事よりも他に良いものはある。しかし、実践的な考え方はより単純だ。だから、このガイドでは主にどうやってゲームに勝つかに焦点を絞って、必要な時だけ理論に立ち入るつもりだよ。
Arenaでのプレイはテンポ、バリュー、フェイスダメージという2~3の選択肢の中からの選択を続けることだと考えることができる。このシリーズのドラフト編(※1)においても同じ3つのカード価値が出てくることに気をつけて欲しい。これには意味がある。あなたはドラフトしたカードをプレイすることになるからだ。もしも全てのターン賢明に選択したなら、あなたはゲームに勝つ確率を最大化でき、ゆえにArenaで連勝できるようになるだろう。ではArenaでの3つのプレイの基礎をマスターしていこう。
※1.On Mastery of Arena (Draft - Fundamentals)
■Tempo.(テンポ)
Hearthstoneの全ての理論のスタートとなるべきテンポから始めよう。テンポはリソースを盤面へ変換する際の効率だ。テンポは相対的な考え方であり、あなたがリソース(ほとんどの場合マナ、あとは手札、ライフ)を、対戦相手より多く盤面へ変換させた分だけ得られる。ここでキーとなるのは盤面だ。カードを引くこと等、盤面への変換以外に使われるリソースはテンポを改善しない。あなたがFlame Impをプレイした時、1マナと手札1枚と3点のライフを盤面の3/2に変換する。Bloodfen Raptorをプレイした時は2マナと手札1枚と0点のライフを同じく盤面の3/2に変換する。カードドローが付いた3マナ3/2が仮にいるとすれば、それをプレイした時は3マナと手札0枚と0点のライフを盤面の3/2に変換している。以上の3枚は皆マナコストが違うにも関わらず、どれも得られたテンポは同じという結果になる。なぜなら、それらが3/2ミニオンを盤面に追加する他にやっていることは、ヒーローライフの支払いやカードドローという盤面と関係ないことだからだ。獲得したテンポの評価では、盤面に何が残っているかのみを考え、そのために消費したリソースは考えない。だから、盤面に影響を与えるために大量のリソースを用いた時でさえ、盤面に何も影響を与えないよりも、テンポ的には良い変換であるといえる。
プレイヤーが盤面にどれだけのプレッシャーをかけているか正確に知るために、具体的な数字を使ってテンポを考えることも役に立つ。Hearthstone、特にArenaでは、トリッキーなプレイや1ターンのうちに相手を倒すようなコンボは少なく、盤面を見て「自分は今対戦相手より+Xのテンポ(上の優位)がある」と言えることが重要である。どうやってXを求めるか見ていこう。
一般に、盤面の能力を持たないミニオン(バニラ)は以下のように換算できる。
+0.5のテンポ = スタッツ合計が2
+1.0のテンポ = スタッツ合計が3
+1.5のテンポ = スタッツ合計が4
+2.0のテンポ = スタッツ合計が5
+2.5のテンポ = スタッツ合計が6
等々…(※2)
例えば、Flame Impは3/2なので合計スタッツ5で+2のテンポであり、一般には2マナのコストになるだろう。一般的なマナコストに比べ得られるテンポ+1につき2~3点のライフ消費が必要になる。Fiery War Axeをプレイするのは2マナであるが+4~+5のテンポを与えてくれる(2体の3/2か3/3を除去したと考えよう)。Venture Co. Mercenaryは5マナで+6のテンポを与えてくれるだろう(合計13スタッツ = +6のテンポだ)。一方、得られるテンポより多くのコストがかかるカードもある。例えば、Priestess of Eluneは6マナかかるが5/4のスタッツしか持っていない。これは一般的には4マナ相当のスタッツだ(つまり+4のテンポのために6マナを使ったことになる)。Arcane Intellectは3マナを使って得られるテンポは+0である。最後に、パラディン、シャーマン、メイジ、ドルイドのヒーローパワーは+0.5のテンポを盤面に与え、メイジとドルイドのヒーローパワーはミニオンを除去した時、そのミニオン分のテンポを得ることができる。ローグとプリーストのヒーローパワーは有効に使われた場合、-2または+2のスタッツ分の効果があるため、+1のテンポを得られる。
さらに、盤面に影響を及ぼすミニオンの能力は追加のテンポを与える。例えばTaunt(+0.75のテンポ)やDivine Shield(ミニオンのアタック値の半分相当のテンポ)である。
※2.盤面上にいるミニオンの評価基準、あるいはカード単体をプレイする際の評価基準と思われます。これ以降の話に出てきますが、複数のカード間でトレードをする際には普通、それらのマナコスト差でテンポを考えます。
最高のバリュー・カードは全てテンポ的にも悪くないか、中にはテンポを得られるものもある。例えば、もし相手のBloodfen Raptor(2マナ3/2)と Ironfur Grizzly(3マナ3/3)をChillwind Yeti(4マナ4/5)で除去したなら、あなたは4マナで2+3=5マナのトレードをし、正味+1のテンポを得る。あなたのBloodfen Raptorと相手のIronfur Grizzlyをトレードした時にもテンポは得られ(3-2=+1のテンポ)、Fire Elementalが場に出た時の3点ダメージでIronfur Grizzlyを除去しさらにSpiteful Smith(5マナ4/6)と相討ちした時にも得られる(5+3-6=+2のテンポ)。注意すべきなのは、相対的という原則に基づいて考えれば、たとえあなたが全てのマナを使い切ったとしても、実際にはテンポを失っているということがありうるという点だ。例えば、Assassinate(5マナの除去)でOgre Magi(4マナ4/4)を除去した場合、盤面上は+3.5のテンポを得るが、実際にはあなたのリソースを使ってできたはずのこと(※3)と比べて-1のテンポを失っている。もしこのような不利なトレードを続けていれば、対戦相手はあなたより大きくテンポを積み重ねていってしまうだろう。
※3.例えばこちらも4マナ4/4を出して相討ちする等
テンポに大きく影響するもう一つ重要なものはCoinだ。ゲームの間、先手プレイヤーは後手プレイヤーよりも合計9マナ以上多くのマナをテンポに変える機会がある。そのため、後手プレイヤーは盤面で主導権を得て有利なトレードを行うため、あるいは長期戦において追加のカードでバリューを稼ぐため、賢くコインを使わねばならない。
そうは言うものの、じゃあ、「テンポ・プレイ」とは何だろうか?ここまで読んできたテンポについての説明は何のためなのか?テンポ・プレイとはまさに、あなたのこのターンの盤面でのテンポを最大化するプレイだ。盤面でのテンポは重要だ。なぜなら、それによりあなたは「主導権」を得ることができるからである。主導権を得れば、あなたはそのターン自分に都合の良いようにトレードを行うか、ダメージのためフェイスを殴るかを決めることができる。各ターン終了時、あなたは、次のターンを始めようとしているプレイヤーにプラスになるように(少なくとも彼が使えるマナ分は)テンポがスイングする(変化する)だろう、と予想することができる。あなたは、あなたのターン開始時に対戦相手より多くのテンポを持っている時はいつでも「主導権」を持っている。そしてあなたのターン終了時、もし次の対戦相手のターンに想定される行動の後で、あなたの盤面でのテンポが彼より勝っているようなら、あなたは「盤面のコントロール」を握っている。(だから、対戦相手の使えるマナ数の2倍以上のテンポを取っていることになる。)例えば、もしあなたのターン開始時、両プレイヤーがBloodfen Raptor(3マナ3/2)を盤面に出しているなら、あなたは主導権を持っているが盤面のコントロールは握っていない。なぜなら、あなたが何をプレイしようと、対戦相手は次の彼のターンに少なくとも同等の脅威を出すことが予想できるからだ。除去やCharge付きミニオンやWeaponは主導権を得るためのカードだが、これらのカードは数に限りがある。Arenaでは、あなたはたいてい、対戦相手よりテンポを多く取ることで盤面の主導権を得ることになるだろう。最後に、もしあなたが2体のChillwind Yeti(4マナ4/5)を空の盤面に6ターン目終了時までに出しているとすると、対戦相手は次のターン、テンポ差を埋めるのに苦労するだろう。この時、あなたは毎ターン継続的に盤面の主導権を得ることがほぼ確実で、あなたは盤面のコントロールを握っていると考えられる。盤面のコントロールを握っていると、あなたは自分の盤面(のミニオン)を使って対戦相手の盤面をきれいに処理でき、さらにいくらかのフェイスダメージを与えることもできる。それから、手札を使い、対戦相手を次のターンも同様の状況に置くために十分な追加のテンポを取ることができる。これはあなたがゲームを完全にコントロールするということである。もちろん、対戦相手がテンポ価値の高いカードを持っていた場合、予想を超えるスイングが起こることもある。あなたは主導権を得るためのカード(除去、Charge、Weapon)を手札に十分抱えておくことにより盤面のコントロールを握ることもできる。そういったカードを使うことで対戦相手が繰り出すどんな脅威にも対抗できる。しかし、これらのカードは消耗品のため、あなたは盤面のコントロールを維持するには継続的にこれらのカードをドローする必要がある(盤面に残るミニオンとは違う)。Arenaでは、主導権を得るためのカードを大量にドラフトしたのでもない限り、このプレイスタイルは普通、継続不可能だ。
テンポ・プレイはHSで行うプレイの中で最も簡単だ。なぜなら普通、盤面を作るため「全てのマナを使い切る」動きをするなら、自動的にテンポ・プレイをすることになるからだ。もしこれまでに述べたテンポの計算をしてみれば、あなたはすぐにプレイすべきカード、すなわち相対的に得られるテンポが最大となるカードがわかるだろう。アグロデッキはもっぱらテンポ・プレイをすることがほとんどだ(メイジが1ターン目にMana WyrmからCoin、Mirror Imageと動くところを考えてみて欲しい)。遅いデッキは盤面を安定させる必要のある早いターンにのみテンポ・プレイをし、普通はテンポよりも他のリソースを得るカード(ドロー付きミニオン等)やヒーローパワーのためにマナを使う。
では、テンポ・プレイは常にベストなプレイなのだろうか。ゲームは普通長いターンにまたがり、テンポ・プレイは以下の3つの問題に悩まされる。
1.盤面を展開すると、CleaveやFlamestrikeのような複数の対象を持つ除去やMind Control Techを対戦相手にプレイされた時に、テンポ的にもカードアドバンテージ的にも相手に有利なトレードになってしまう。
2.盤面を作ることにより、対戦相手に次のターン、リソースをより有効に使う選択肢を与えてしまい、そしてテンポをひっくり返される。例えば、もしあなたがChillwind Yeti(4マナ4/5)をプレイしたら、対戦相手はSilver Hand Knight(5マナ4/4 + 2/2)ではなくStranglethorn Tiger(5マナ5/5 Stealth)をプレイすることを選ぶだろう。
3.テンポ・プレイはカードの使い方として、バリューの低い使い方になってしまう。終盤にはもっと良い使い方ができる時もある。例えば、あなたの残り最後の1マナの使い方として Leper Gnome(1マナ2/1)を除去するためにArcane Missiles(1マナ1点ダメージ×3)を使うのは、バリューとしては良くない。より遅いターンにメイジのヒーローパワーで同じことができるからだ。しかし、それでもやはりArcane Missilesを打つプレイは、ただターンを終えるのに比べて+1のテンポである。
バリューを犠牲にして最大限にテンポ的なプレイをする理想的なタイミングは、あなたが一度盤面を有利にし、その盤面を利用して目指す明確なゴールを持っている時だ。盤面を有利に保つのはほとんどの場合良いことだ。しかし、あなたは盤面を有利にする価値と、それにより失うもののバランスを取らねばならない。あなたがメイジで手札にFireball(4マナ6点ダメージ)を持っていて相手をリーサル(致死ダメージ圏内)にするまであと少しの状態なら?空の盤面でテンポ・プレイをすれば、あなたは攻撃に必要な盤面でのポジションを得ることができるだろう。一方、もしあなたが対戦相手より数枚多くの手札を持っていてリーチがないとすると、今の盤面をそのままにしておくのは問題だろうか?別の観点として、もしあなたが対戦相手よりかなり多くの手札を持っていたら、バリューを得ることはおそらくもう関心事ではないだろうから、テンポ・プレイをするだろう。もしあなたの負け筋が突然のテンポシフトによってリーサルに陥ることだけであれば、たとえ確率は低くてもあなたはそれを防ぐ必要がある。あなたがCult Master(4マナ4/2+自ミニオン死亡時1ドロー)を出した直後ならLeper Gnome(1マナ2/1)を除去する必要があるし、その際1マナしか残っておらずArcane Missiles(1マナ1点ダメージ×3)があなたの唯一の選択肢であれば、使う必要があるだろう。どちらにせよ、前の段落で述べたようなネガティブな展開に陥る前に、あなたは自分のテンポ・プレイのゴールについて明確なビジョンを持ちたいと思うだろうし、リターンがリスクに見合うべきだと思うだろう。初心者の犯す最も大きな間違いは、「テンポ重視過ぎる」ことだ。普通、あなたが盤面のコントロールを握っている時に+20のテンポは+16のテンポとそれほど変わらない上、テンポのために余計にカードを消耗するだろうし、(もし追加のカードを消費していないとしても、)次のターン対戦相手のテンポスイングによりさらに-4テンポ失うリスクがある。あなたの手札やデッキ構成によるが、対戦相手に対して保つべき最適なテンポの量がある。このテンポ取り過ぎの閾値は普通、先ほど述べた盤面のコントロールの閾値と同じであるか、あるいは、追加の主導権のため盤面や手札に少しの余裕を見た値である。この閾値がいくらか常に正確に知ることはとても重要だ。なぜなら、それはテンポのため積極的にカードやライフをトレードをすべき時や、バリューのためそれらを温存しておくべき時、あなたのプレイのガイドになるからである。
■Value.(バリュー)
テンポの他にあなたがHSでよく行うプレイは、バリュー・プレイだ。バリュー・プレイは個々のカードを最大限に生かすねらいがある。ここでの重要な考え方はカード効率だ。あなたがGnomish Inventor (4マナ2/4 + 1ドロー)をプレイする時、もし2/4に3/2を除去させるだけなら、なぜ4マナ4/5をプレイしないのだろう?なぜ将来の選択肢のために追加のカードを手に入れるのだろうか?もし対戦相手がSen’jin Shieldmasta(4マナ3/5 Taunt)をプレイしあなたがそれに対処しなければならないなら、5マナ5/5が丁度よく、Boulderfist Ogre(6マナ6/7)までは必要ない。Mortal Coil(1マナ1点ダメージ + 1ドロー)を盤面の1/1に使うことでマナを全て使い切ることができたとしても、より大きなダメージを負ったミニオンに使うため温存するのがおそらくベストだ(例えばあなたの4/5で相手の4/5を殴った時など)。これらはバリューの考え方であり、テンポの考え方とは一致しないことが多い。例えば、あなたのGnomish Inventor(2/4)が3/2とトレードすれば2/1となる(盤面上+1のテンポだ)が、Chillwind Yeti(4/5)は同じトレードをしても4/2が残る(+2.5のテンポだ!)。バリュー・プレイは盤面に与える影響がテンポ・プレイよりも小さいが、それでもカードアドバンテージという利益を得ており、一般的には良いトレードをしている。なぜなら、(テンポは)盤面に出したそれぞれのミニオンによるトレードを見ているだけであり、あなたはテンポスイングの中で除去や有用なカードをそれらの価値を最大化できるよう温存したからである。もっともバリューの大きいプレイの一つは、適切な時にヒーローパワーを使うことだ。カードを使わずに盤面を改善したり(2ヘルスを支払って)ドローすることは、どちらもバリューとしてはとても良い。
バリュー・プレイとテンポ・プレイは互いに排他的なわけではないが、それらが同じプレイになる時について議論するのはあまり面白いことではない。なぜなら、そのような状況では選択肢は無いからだ。だから、ここではバリュー・プレイがテンポ・プレイの代わりに選択されるような場合についてのみ議論する。この種の非テンポなバリュー・プレイは以下の3つの問題に悩まされる。
1.あなたの次のターンの選択肢が少なくなる。例えば、3/2に対してChillwind Yeti(4/5)でなくGnomish Inventor (2/4 + 1ドロー)をプレイするということは、対戦相手の次のターンの4/4(例えばAzure Drakeなど)を除去する選択肢を持てないことを意味する。
2.バリュー・プレイはテンポを大きく取る動きに対して弱いことが多い。適切なテンポ効率の良い除去や複数除去を持っていなければ、対戦相手のこのような動きで1ターンのうちに完全にゲームを持っていかれてしまう。
3.バリュー・プレイは将来により高いバリューを得ることを見込むため、想定した状況が起きなかった場合、バリュー・プレイに見えるプレイが実際は非バリューかつ非テンポなプレイになってしまう。例えば、あなたが盤面のRiver Crocolisk(2マナ2/3)にShadow Word: Pain(2マナ-アタック3以下のミニオン破壊)を打たず、Sen’jin Shieldmasta(4マナ3/5)やFen Creeper(5マナ3/6)やGurubashi Berserker(5マナ2/7)のために温存することを選んだのに、対戦相手はそれらのおいしい標的をデッキに入れていない、ということが時々ある。
バリュー・プレイをテンポ・プレイよりも優先する理想的なタイミングは、想定されるどんな脅威にも対処できる適切なカードを持っているか、あるいは、対処できない脅威をプレイされないと信じられる根拠がある時だ。これはつまり、あなたがすでに十分なテンポを得ているか、または手札に主導権を得るためのカード(確定除去、複数除去、確実にテンポを取れるカード)を十分持っているべきということだ。そうしておけば仮にまずい展開になったとしてもテンポを取り返せる。
Arenaでは、継続的にバリュー・プレイを選べるような様々な回答の入ったデッキを組むことは難しい。このため、バリュー・プレイは普通、テンポ・プレイの次の(第二の)選択肢として考えられ、望ましいテンポを達成できている場合にのみ行われる。しかし、バリュー・プレイをテンポ・プレイより優先することが決してないということではない。盤面に深刻な悪影響を及ぼすことなくバリュー・プレイをして利益を得ることができるなら、それは遅いゲームでカードアドバンテージを得るとても良い方法だ。裏目のないバリュー・プレイはテンポ・プレイよりも良い。重要なのは少しのテンポを失っても良いと決心することと、どんな時にテンポの損失が致命的になるかを決めておくことだ。このようにテンポとバリューのバランスをとることがHSのArenaでの良いプレイを構成する要素の90%を占める。そのバランスはデッキやマッチアップによってそれぞれ違うだろう。たいていバリュー・プレイは対戦相手の次のターンの行動によって簡単に打ち砕かれるため、次のような方法でテストしてみるのが良いだろう。すなわち、テンポ・プレイでなくバリュー・プレイを行おうとする時はいつも意識して行うこと、そして、テンポを失うことにより次のターンあなたがどの程度損害を受けるかを知るため、行動の結果を1ターン後にチェックしてみることだ。この練習により、対戦相手があなたの非テンポなバリュー・プレイをどうやって咎めるか、感覚が鍛えられ、将来そのような状況を避けられるようになるだろう。
■Face Damage.(フェイスダメージ)
あなたがHSで行うプレイの最後のタイプは、フェイスダメージ・プレイだ。それは対戦相手にダメージを与えることと、あなたが受けるダメージを避ける、または回復することの両方にわたる。対戦相手にダメージを与えることは重要だ。なぜなら、fatigueダメージを除いてそれがゲームに勝つ唯一の方法だからである。しかしその点に触れるまでもなく、あなたのヒーローライフ総量はあなたがどのようにゲームをプレイできるかに影響を与える。自分が致死ダメージをくらう恐れがあると考えるプレイヤーは、対戦相手の盤面を毎ターン処理することを強制される。ゆえに、たとえそのプレイヤーが対戦相手より多くのテンポを得ており主導権を持っていたとしても、対戦相手のフェイスを殴ることが難しいために、その主導権は実体のないものになる。対戦相手がこのような状態であれば、あなたはただミニオンを盤面に出しているだけで主導権を持っているかのようにゲームを決定づけられる。ここでの重要な考え方は有効な主導権だ。Arenaのゲームは対戦相手を自由にさせておくとすぐに形成が一変する可能性があるので、あなたが有効な主導権を持つ立場になることは重要である。あなたがもし対戦相手にフェイスダメージを与えられる時に与えていなければ、盤面を失った時に何のリソースも無くなってしまう。だから、対戦相手の次のターンの悪いトレードに悩まされることなく対戦相手のヒーローを直接攻撃できるのであれば、フェイスを攻撃するべきだ。
フェイスダメージのチェックリストは以下の4つだ。
1.対戦相手が盤面に脅威を出していない
2.あなたはこのターン複数除去やMind Control Techをケアしてプレイするつもりではない
3.盤面上であなたの方がより多くのダメージを出せる(ヒーローライフを考慮に入れた後も)
4.あなたはあなたの他のミニオンを守る必要がないか、または守りたくない
しかし、そんなことは明らかじゃないか!もちろん、僕らは対戦相手が盤面にミニオンを出していなければフェイスを攻撃するだろう。ここで重要なのは「脅威」という言葉だ。対戦相手はいくつかミニオンを盤面に出しているかもしれない。しかし、それらがあなたの盤面を脅かしていない限り、それらは無視できる。そう、盤面をきれいにするのは常に正しいプレイとは限らない。盤面のミニオンは、それを無視した時にテンポやカードアドバンテージを稼ぐトレードをされる時のみ、脅威となる(あなたが攻撃的にプレイする時には、バフが無いという確証を持っているのでなければ、盤面のそれぞれのミニオンは+1のバフをされる可能性があると考えよう。また、終盤では+2のバフをされると考えよう)。時々、あなたがテンポを押し通そうとしている時、対戦相手にトレードのためにヒーローパワーを使われてもあなたは安心していられるだろう。なぜなら、それは良いトレードをしているように見えるが実際には良いトレードではでないからだ。例えば、対戦相手があなたの Ancient Brewmaster(4マナ5/4)をBloodfen Raptor(2マナ3/2)で攻撃しメイジのヒーローパワーで除去するのは、カードアドバンテージもテンポアドバンテージも得ていない。しかし、Dark Iron DwarfやDire Wolf Alphaのような(バフ付きの)ものはテンポの遅れに悩まされることがないことに気をつけよう。(対戦相手がバフにより有利なトレードをしてくることを考えると)盤面をきれいにすることは普通もっとも安全なプレイである(あなたはテンポを失う可能性を防いでいる)。フェイスダメージ・プレイをするため、アタック+2以内のバフであなたのミニオンを除去できるような対戦相手のミニオンを放置しておくことは、テンポを-2する可能性よりもフェイスダメージの方を高く評価するということだ。これは普通避けるべきで、あなたが既に+2以上のテンポを得ているか、(そうすれば、その量のテンポを失ってもそこまで損害を受けない)リーサルに持ち込めそうな時(その時には盤面を保持することはもはや重要でない)のみ正しいプレイだ。特にゲーム序盤では、フェイスダメージに行けるのかどうかは、あなたのデッキや手札や盤面の状態にかなり依存する。
これは、気をつけないとテンポやアドバンテージについて有利にトレードできることなら何にでも当てはまるということを覚えておこう。だから、もしあなたがプリーストと対戦したなら、ゲームの間はPower Word: Shieldでミニオンのヘルスが+2されることを想定するべきで、6ターン目以降は(Temple Enforcerで)ヘルス+3されることを想定するべきだ。これらのカードは特に人気が高いものである。メイジのヒーローパワーやDark Iron Dwarfのように追加のカードを使わないためだ。だから、実際にはプリーストの盤面はすべてきれいに処理することが正しい場合がほとんどである、ということになる。Blessing of KingsやMark of Natureのような実際のバフ呪文はカードを消費するため、マナコスト以上にテンポをスイングさせる可能性がある状況で考慮するべきだ。
もう一つ考えるべきことは、あなたが完全に対戦相手の脅威を除去できるかどうかだ。対戦相手のメイジが2体のBloodfen Raptors(2マナ3/2)、あなたが1体のBloodfen Raptorsを盤面に出しているとする。あなたの次のターン、あなたのプレイがViolet Teacher(4マナ3/5)なら、あなたのミニオンを相手の1体とトレードすることには意味がない。なぜなら、あなたは対戦相手にとって有利なトレードができる選択肢のどれも潰せていないからだ(※4)。このケースでは、対戦相手は2体の脅威を盤面に持っているものの、それらは脅威でないと考えるべきだ。そしてあなたは上記に要点を述べた基準を満たすなら、フェイスを攻撃するべきだ(あなたのViolet Teacherを守る差し迫った理由があるのでない限り)。同様に、もしあなたが2体のRiver Crocolisk(2マナ2/3)を盤面に出していて手札に除去がなく、対戦相手がChillwind Yeti(4マナ4/5)を盤面に出しているなら、Chillwind Yetiを脅威でないとして扱うべきだ。なぜなら、どちらにせよそれはあなたのミニオンのうち1体を倒すだろうし、どちらが倒されるかは気にしなくて良いからだ。
※4.どちらにしても相手の3/2が残る
最後に、あなたはテンポやバリューを犠牲にしてでもリーサル(致死ダメージ)の射程範囲外にいる必要がある。例えば、 Earthen Ring Farseer(3マナ3/3 +3点ヒール)でミニオンでなくあなたのヒーローライフを回復するなど。リーサルを避ける最も良い方法は、対戦相手がバーストダメージを出せるクラスカードを知ることだ。そしてもし対戦相手がリーチをのばすカードを持っているかのようにプレイしていれば、それを突き止めよう。どんな時でも、確かな根拠を持っているのでない限り、対戦相手は盤面で見えているダメージに追加で少なくとも2点のダメージを出せると想定するべきだ。ヒーローや盤面の状態によるが、ほとんどのヒーローはドラフトでよく見るカードで大ダメージを出すことができる。もしあなたがウォーリアーやプリーストを使っていれば(効果は小さいがドルイドも)、リーサルが予想される1,2ターン前にダメージを予想しヒールやアーマーを使ておくのは良いアイディアとなる時がある。
■On Gameplay.(ゲームプレイ)
テンポ、バリュー、フェイスダメージの各プレイについて覚えておくべき最も重要な点は、ゲーム全体を通して一つのタイプのプレイだけに頼ってはならないということだ。これはRankedの試合ではない。ArenaとRankedの大きな違いの一つは、Rankedのデッキが予想しやすいのに対し、Arenaのデッキはきわめて予想しにくいということだ。対戦相手のデッキに何が入っているか分からないため(もしデッキに何か方向性を持たせようとしていても、それに合わないカードを入れざるをえないことが多い)、自分の役割を固定してそれに専念してしまうことを避けるのは、非常に重要だ。Arenaでは役割はすぐに入れ替わる。対戦相手がAzure DrakeやSprintや何かWeaponをプレイし完全に役割をひっくり返した時、あなたは有利なトレードをしなければならないだろう。あなたが大きなミニオンを盤面に出していて、対戦相手が小さいミニオンしか持っていないとわかれば、大きいミニオンで小さいミニオンをトレードダウンする側になるだろう。テンポの交代は頻繁に起こる。フリーズメイジとアグロパラディンの戦いはArenaでは起こらない。1ゲームの間に役割は大いに変わりうるため、MTGの「Who’s the Beatdown?」のような記事の背後にある考え方が依然として技術的に正しい一方で、それが適用されるのは極端な状況に限られる。Arenaでは常に多様性と不確実さが存在する。あなたの認識している役割に身を委ねすぎることは、役割を認識しないのと同じくらい悪いことだ。
これでおしまいだ!極めて簡単に言えば、以上がHearthstoneのArenaでのゲームである。もしあなたがこれらの考え方に気をつけて、ゲームにおけるテンポ、バリュー、フェイスダメージの各プレイのバランスをとれば、素晴らしいArenaプレイヤーになれるだろう。しかし、Arenaでのゲームプレイにはより複雑な考察もある。それはあなたのArenaをより洗練されたネクストレベルなものにしてくれるだろう。あなたがこのシリーズの次のパート"On Mastery of Arena (Play - Advanced)"を読めばね。
- ADWCTA
ADWCTAとMerpsのストリーム"the Arena Coop"はこちら。
Youtube: https://www.youtube.com/user/adwcta
Twitch: http://www.twitch.tv/adwcta
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プレイイングの次回パート"On Mastery of Arena (Play - Advanced)"については、対戦相手の手札を読んでその情報を利用することなど、かなり応用的な内容になっていますので、先にドラフト基礎編・ドラフト応用編を訳していくつもりです。
意訳、省略等ありますので原文もお読みになることをお薦めします。誤訳・理解不足な点等ありましたらコメントにてご指摘下さい。
寄稿者のADWCTA と Merpsは本記事(プレイイング基礎編)の他にプレイイング応用編、ドラフト基礎編、ドラフト応用編なども書いており、Arenaのtierリストでも有名ですね。
元記事:http://hearthstoneplayers.com/mastery-arena-play-fundamentals/
Hearthstone関係記事の目次→http://hitakatsuki.diarynote.jp/201601032128065351/
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November 13,2014
CONTRIBUTED BY ADWCTA & Merps
目次:
The Three Plays You Make in Hearthstone.
Tempo.
Value.
Face Damage.
On Gameplay.
補足として訳注(※1~4)を入れている部分があります。
■The Three Plays You Make in Hearthstone.
(HSにおける3つのプレイ)
ほとんどのArena記事はプレイイングではなくドラフトピックに焦点をあてている。理由は何にせよ、そのやり方は見当違いだと思う。Arenaではプレイイングの基礎がRankedよりも重要だ。そして、Arenaにおいてプレイイングの基礎はドラフトよりも確実に重要な問題である。Arenaではプレイイング技術に乏しいプレイヤーが良いデッキやランダム要素によって勝ち抜くこともあるだろうが、長い目で見ればそういったプレイヤーはパッとしない勝率に落ち着くことになる。一方でプレイイング技術に優れたプレイヤーは高い勝率を維持し、12勝を達成できる。
さて、この神秘的な「プレイイングの基礎」について何を話すべきだろう?Hearthstoneの背後にある理論は複雑で、ゲームデザインの話まで深く掘り下げたいのならこの記事よりも他に良いものはある。しかし、実践的な考え方はより単純だ。だから、このガイドでは主にどうやってゲームに勝つかに焦点を絞って、必要な時だけ理論に立ち入るつもりだよ。
Arenaでのプレイはテンポ、バリュー、フェイスダメージという2~3の選択肢の中からの選択を続けることだと考えることができる。このシリーズのドラフト編(※1)においても同じ3つのカード価値が出てくることに気をつけて欲しい。これには意味がある。あなたはドラフトしたカードをプレイすることになるからだ。もしも全てのターン賢明に選択したなら、あなたはゲームに勝つ確率を最大化でき、ゆえにArenaで連勝できるようになるだろう。ではArenaでの3つのプレイの基礎をマスターしていこう。
※1.On Mastery of Arena (Draft - Fundamentals)
■Tempo.(テンポ)
Hearthstoneの全ての理論のスタートとなるべきテンポから始めよう。テンポはリソースを盤面へ変換する際の効率だ。テンポは相対的な考え方であり、あなたがリソース(ほとんどの場合マナ、あとは手札、ライフ)を、対戦相手より多く盤面へ変換させた分だけ得られる。ここでキーとなるのは盤面だ。カードを引くこと等、盤面への変換以外に使われるリソースはテンポを改善しない。あなたがFlame Impをプレイした時、1マナと手札1枚と3点のライフを盤面の3/2に変換する。Bloodfen Raptorをプレイした時は2マナと手札1枚と0点のライフを同じく盤面の3/2に変換する。カードドローが付いた3マナ3/2が仮にいるとすれば、それをプレイした時は3マナと手札0枚と0点のライフを盤面の3/2に変換している。以上の3枚は皆マナコストが違うにも関わらず、どれも得られたテンポは同じという結果になる。なぜなら、それらが3/2ミニオンを盤面に追加する他にやっていることは、ヒーローライフの支払いやカードドローという盤面と関係ないことだからだ。獲得したテンポの評価では、盤面に何が残っているかのみを考え、そのために消費したリソースは考えない。だから、盤面に影響を与えるために大量のリソースを用いた時でさえ、盤面に何も影響を与えないよりも、テンポ的には良い変換であるといえる。
プレイヤーが盤面にどれだけのプレッシャーをかけているか正確に知るために、具体的な数字を使ってテンポを考えることも役に立つ。Hearthstone、特にArenaでは、トリッキーなプレイや1ターンのうちに相手を倒すようなコンボは少なく、盤面を見て「自分は今対戦相手より+Xのテンポ(上の優位)がある」と言えることが重要である。どうやってXを求めるか見ていこう。
一般に、盤面の能力を持たないミニオン(バニラ)は以下のように換算できる。
+0.5のテンポ = スタッツ合計が2
+1.0のテンポ = スタッツ合計が3
+1.5のテンポ = スタッツ合計が4
+2.0のテンポ = スタッツ合計が5
+2.5のテンポ = スタッツ合計が6
等々…(※2)
例えば、Flame Impは3/2なので合計スタッツ5で+2のテンポであり、一般には2マナのコストになるだろう。一般的なマナコストに比べ得られるテンポ+1につき2~3点のライフ消費が必要になる。Fiery War Axeをプレイするのは2マナであるが+4~+5のテンポを与えてくれる(2体の3/2か3/3を除去したと考えよう)。Venture Co. Mercenaryは5マナで+6のテンポを与えてくれるだろう(合計13スタッツ = +6のテンポだ)。一方、得られるテンポより多くのコストがかかるカードもある。例えば、Priestess of Eluneは6マナかかるが5/4のスタッツしか持っていない。これは一般的には4マナ相当のスタッツだ(つまり+4のテンポのために6マナを使ったことになる)。Arcane Intellectは3マナを使って得られるテンポは+0である。最後に、パラディン、シャーマン、メイジ、ドルイドのヒーローパワーは+0.5のテンポを盤面に与え、メイジとドルイドのヒーローパワーはミニオンを除去した時、そのミニオン分のテンポを得ることができる。ローグとプリーストのヒーローパワーは有効に使われた場合、-2または+2のスタッツ分の効果があるため、+1のテンポを得られる。
さらに、盤面に影響を及ぼすミニオンの能力は追加のテンポを与える。例えばTaunt(+0.75のテンポ)やDivine Shield(ミニオンのアタック値の半分相当のテンポ)である。
※2.盤面上にいるミニオンの評価基準、あるいはカード単体をプレイする際の評価基準と思われます。これ以降の話に出てきますが、複数のカード間でトレードをする際には普通、それらのマナコスト差でテンポを考えます。
最高のバリュー・カードは全てテンポ的にも悪くないか、中にはテンポを得られるものもある。例えば、もし相手のBloodfen Raptor(2マナ3/2)と Ironfur Grizzly(3マナ3/3)をChillwind Yeti(4マナ4/5)で除去したなら、あなたは4マナで2+3=5マナのトレードをし、正味+1のテンポを得る。あなたのBloodfen Raptorと相手のIronfur Grizzlyをトレードした時にもテンポは得られ(3-2=+1のテンポ)、Fire Elementalが場に出た時の3点ダメージでIronfur Grizzlyを除去しさらにSpiteful Smith(5マナ4/6)と相討ちした時にも得られる(5+3-6=+2のテンポ)。注意すべきなのは、相対的という原則に基づいて考えれば、たとえあなたが全てのマナを使い切ったとしても、実際にはテンポを失っているということがありうるという点だ。例えば、Assassinate(5マナの除去)でOgre Magi(4マナ4/4)を除去した場合、盤面上は+3.5のテンポを得るが、実際にはあなたのリソースを使ってできたはずのこと(※3)と比べて-1のテンポを失っている。もしこのような不利なトレードを続けていれば、対戦相手はあなたより大きくテンポを積み重ねていってしまうだろう。
※3.例えばこちらも4マナ4/4を出して相討ちする等
テンポに大きく影響するもう一つ重要なものはCoinだ。ゲームの間、先手プレイヤーは後手プレイヤーよりも合計9マナ以上多くのマナをテンポに変える機会がある。そのため、後手プレイヤーは盤面で主導権を得て有利なトレードを行うため、あるいは長期戦において追加のカードでバリューを稼ぐため、賢くコインを使わねばならない。
そうは言うものの、じゃあ、「テンポ・プレイ」とは何だろうか?ここまで読んできたテンポについての説明は何のためなのか?テンポ・プレイとはまさに、あなたのこのターンの盤面でのテンポを最大化するプレイだ。盤面でのテンポは重要だ。なぜなら、それによりあなたは「主導権」を得ることができるからである。主導権を得れば、あなたはそのターン自分に都合の良いようにトレードを行うか、ダメージのためフェイスを殴るかを決めることができる。各ターン終了時、あなたは、次のターンを始めようとしているプレイヤーにプラスになるように(少なくとも彼が使えるマナ分は)テンポがスイングする(変化する)だろう、と予想することができる。あなたは、あなたのターン開始時に対戦相手より多くのテンポを持っている時はいつでも「主導権」を持っている。そしてあなたのターン終了時、もし次の対戦相手のターンに想定される行動の後で、あなたの盤面でのテンポが彼より勝っているようなら、あなたは「盤面のコントロール」を握っている。(だから、対戦相手の使えるマナ数の2倍以上のテンポを取っていることになる。)例えば、もしあなたのターン開始時、両プレイヤーがBloodfen Raptor(3マナ3/2)を盤面に出しているなら、あなたは主導権を持っているが盤面のコントロールは握っていない。なぜなら、あなたが何をプレイしようと、対戦相手は次の彼のターンに少なくとも同等の脅威を出すことが予想できるからだ。除去やCharge付きミニオンやWeaponは主導権を得るためのカードだが、これらのカードは数に限りがある。Arenaでは、あなたはたいてい、対戦相手よりテンポを多く取ることで盤面の主導権を得ることになるだろう。最後に、もしあなたが2体のChillwind Yeti(4マナ4/5)を空の盤面に6ターン目終了時までに出しているとすると、対戦相手は次のターン、テンポ差を埋めるのに苦労するだろう。この時、あなたは毎ターン継続的に盤面の主導権を得ることがほぼ確実で、あなたは盤面のコントロールを握っていると考えられる。盤面のコントロールを握っていると、あなたは自分の盤面(のミニオン)を使って対戦相手の盤面をきれいに処理でき、さらにいくらかのフェイスダメージを与えることもできる。それから、手札を使い、対戦相手を次のターンも同様の状況に置くために十分な追加のテンポを取ることができる。これはあなたがゲームを完全にコントロールするということである。もちろん、対戦相手がテンポ価値の高いカードを持っていた場合、予想を超えるスイングが起こることもある。あなたは主導権を得るためのカード(除去、Charge、Weapon)を手札に十分抱えておくことにより盤面のコントロールを握ることもできる。そういったカードを使うことで対戦相手が繰り出すどんな脅威にも対抗できる。しかし、これらのカードは消耗品のため、あなたは盤面のコントロールを維持するには継続的にこれらのカードをドローする必要がある(盤面に残るミニオンとは違う)。Arenaでは、主導権を得るためのカードを大量にドラフトしたのでもない限り、このプレイスタイルは普通、継続不可能だ。
テンポ・プレイはHSで行うプレイの中で最も簡単だ。なぜなら普通、盤面を作るため「全てのマナを使い切る」動きをするなら、自動的にテンポ・プレイをすることになるからだ。もしこれまでに述べたテンポの計算をしてみれば、あなたはすぐにプレイすべきカード、すなわち相対的に得られるテンポが最大となるカードがわかるだろう。アグロデッキはもっぱらテンポ・プレイをすることがほとんどだ(メイジが1ターン目にMana WyrmからCoin、Mirror Imageと動くところを考えてみて欲しい)。遅いデッキは盤面を安定させる必要のある早いターンにのみテンポ・プレイをし、普通はテンポよりも他のリソースを得るカード(ドロー付きミニオン等)やヒーローパワーのためにマナを使う。
では、テンポ・プレイは常にベストなプレイなのだろうか。ゲームは普通長いターンにまたがり、テンポ・プレイは以下の3つの問題に悩まされる。
1.盤面を展開すると、CleaveやFlamestrikeのような複数の対象を持つ除去やMind Control Techを対戦相手にプレイされた時に、テンポ的にもカードアドバンテージ的にも相手に有利なトレードになってしまう。
2.盤面を作ることにより、対戦相手に次のターン、リソースをより有効に使う選択肢を与えてしまい、そしてテンポをひっくり返される。例えば、もしあなたがChillwind Yeti(4マナ4/5)をプレイしたら、対戦相手はSilver Hand Knight(5マナ4/4 + 2/2)ではなくStranglethorn Tiger(5マナ5/5 Stealth)をプレイすることを選ぶだろう。
3.テンポ・プレイはカードの使い方として、バリューの低い使い方になってしまう。終盤にはもっと良い使い方ができる時もある。例えば、あなたの残り最後の1マナの使い方として Leper Gnome(1マナ2/1)を除去するためにArcane Missiles(1マナ1点ダメージ×3)を使うのは、バリューとしては良くない。より遅いターンにメイジのヒーローパワーで同じことができるからだ。しかし、それでもやはりArcane Missilesを打つプレイは、ただターンを終えるのに比べて+1のテンポである。
バリューを犠牲にして最大限にテンポ的なプレイをする理想的なタイミングは、あなたが一度盤面を有利にし、その盤面を利用して目指す明確なゴールを持っている時だ。盤面を有利に保つのはほとんどの場合良いことだ。しかし、あなたは盤面を有利にする価値と、それにより失うもののバランスを取らねばならない。あなたがメイジで手札にFireball(4マナ6点ダメージ)を持っていて相手をリーサル(致死ダメージ圏内)にするまであと少しの状態なら?空の盤面でテンポ・プレイをすれば、あなたは攻撃に必要な盤面でのポジションを得ることができるだろう。一方、もしあなたが対戦相手より数枚多くの手札を持っていてリーチがないとすると、今の盤面をそのままにしておくのは問題だろうか?別の観点として、もしあなたが対戦相手よりかなり多くの手札を持っていたら、バリューを得ることはおそらくもう関心事ではないだろうから、テンポ・プレイをするだろう。もしあなたの負け筋が突然のテンポシフトによってリーサルに陥ることだけであれば、たとえ確率は低くてもあなたはそれを防ぐ必要がある。あなたがCult Master(4マナ4/2+自ミニオン死亡時1ドロー)を出した直後ならLeper Gnome(1マナ2/1)を除去する必要があるし、その際1マナしか残っておらずArcane Missiles(1マナ1点ダメージ×3)があなたの唯一の選択肢であれば、使う必要があるだろう。どちらにせよ、前の段落で述べたようなネガティブな展開に陥る前に、あなたは自分のテンポ・プレイのゴールについて明確なビジョンを持ちたいと思うだろうし、リターンがリスクに見合うべきだと思うだろう。初心者の犯す最も大きな間違いは、「テンポ重視過ぎる」ことだ。普通、あなたが盤面のコントロールを握っている時に+20のテンポは+16のテンポとそれほど変わらない上、テンポのために余計にカードを消耗するだろうし、(もし追加のカードを消費していないとしても、)次のターン対戦相手のテンポスイングによりさらに-4テンポ失うリスクがある。あなたの手札やデッキ構成によるが、対戦相手に対して保つべき最適なテンポの量がある。このテンポ取り過ぎの閾値は普通、先ほど述べた盤面のコントロールの閾値と同じであるか、あるいは、追加の主導権のため盤面や手札に少しの余裕を見た値である。この閾値がいくらか常に正確に知ることはとても重要だ。なぜなら、それはテンポのため積極的にカードやライフをトレードをすべき時や、バリューのためそれらを温存しておくべき時、あなたのプレイのガイドになるからである。
■Value.(バリュー)
テンポの他にあなたがHSでよく行うプレイは、バリュー・プレイだ。バリュー・プレイは個々のカードを最大限に生かすねらいがある。ここでの重要な考え方はカード効率だ。あなたがGnomish Inventor (4マナ2/4 + 1ドロー)をプレイする時、もし2/4に3/2を除去させるだけなら、なぜ4マナ4/5をプレイしないのだろう?なぜ将来の選択肢のために追加のカードを手に入れるのだろうか?もし対戦相手がSen’jin Shieldmasta(4マナ3/5 Taunt)をプレイしあなたがそれに対処しなければならないなら、5マナ5/5が丁度よく、Boulderfist Ogre(6マナ6/7)までは必要ない。Mortal Coil(1マナ1点ダメージ + 1ドロー)を盤面の1/1に使うことでマナを全て使い切ることができたとしても、より大きなダメージを負ったミニオンに使うため温存するのがおそらくベストだ(例えばあなたの4/5で相手の4/5を殴った時など)。これらはバリューの考え方であり、テンポの考え方とは一致しないことが多い。例えば、あなたのGnomish Inventor(2/4)が3/2とトレードすれば2/1となる(盤面上+1のテンポだ)が、Chillwind Yeti(4/5)は同じトレードをしても4/2が残る(+2.5のテンポだ!)。バリュー・プレイは盤面に与える影響がテンポ・プレイよりも小さいが、それでもカードアドバンテージという利益を得ており、一般的には良いトレードをしている。なぜなら、(テンポは)盤面に出したそれぞれのミニオンによるトレードを見ているだけであり、あなたはテンポスイングの中で除去や有用なカードをそれらの価値を最大化できるよう温存したからである。もっともバリューの大きいプレイの一つは、適切な時にヒーローパワーを使うことだ。カードを使わずに盤面を改善したり(2ヘルスを支払って)ドローすることは、どちらもバリューとしてはとても良い。
バリュー・プレイとテンポ・プレイは互いに排他的なわけではないが、それらが同じプレイになる時について議論するのはあまり面白いことではない。なぜなら、そのような状況では選択肢は無いからだ。だから、ここではバリュー・プレイがテンポ・プレイの代わりに選択されるような場合についてのみ議論する。この種の非テンポなバリュー・プレイは以下の3つの問題に悩まされる。
1.あなたの次のターンの選択肢が少なくなる。例えば、3/2に対してChillwind Yeti(4/5)でなくGnomish Inventor (2/4 + 1ドロー)をプレイするということは、対戦相手の次のターンの4/4(例えばAzure Drakeなど)を除去する選択肢を持てないことを意味する。
2.バリュー・プレイはテンポを大きく取る動きに対して弱いことが多い。適切なテンポ効率の良い除去や複数除去を持っていなければ、対戦相手のこのような動きで1ターンのうちに完全にゲームを持っていかれてしまう。
3.バリュー・プレイは将来により高いバリューを得ることを見込むため、想定した状況が起きなかった場合、バリュー・プレイに見えるプレイが実際は非バリューかつ非テンポなプレイになってしまう。例えば、あなたが盤面のRiver Crocolisk(2マナ2/3)にShadow Word: Pain(2マナ-アタック3以下のミニオン破壊)を打たず、Sen’jin Shieldmasta(4マナ3/5)やFen Creeper(5マナ3/6)やGurubashi Berserker(5マナ2/7)のために温存することを選んだのに、対戦相手はそれらのおいしい標的をデッキに入れていない、ということが時々ある。
バリュー・プレイをテンポ・プレイよりも優先する理想的なタイミングは、想定されるどんな脅威にも対処できる適切なカードを持っているか、あるいは、対処できない脅威をプレイされないと信じられる根拠がある時だ。これはつまり、あなたがすでに十分なテンポを得ているか、または手札に主導権を得るためのカード(確定除去、複数除去、確実にテンポを取れるカード)を十分持っているべきということだ。そうしておけば仮にまずい展開になったとしてもテンポを取り返せる。
Arenaでは、継続的にバリュー・プレイを選べるような様々な回答の入ったデッキを組むことは難しい。このため、バリュー・プレイは普通、テンポ・プレイの次の(第二の)選択肢として考えられ、望ましいテンポを達成できている場合にのみ行われる。しかし、バリュー・プレイをテンポ・プレイより優先することが決してないということではない。盤面に深刻な悪影響を及ぼすことなくバリュー・プレイをして利益を得ることができるなら、それは遅いゲームでカードアドバンテージを得るとても良い方法だ。裏目のないバリュー・プレイはテンポ・プレイよりも良い。重要なのは少しのテンポを失っても良いと決心することと、どんな時にテンポの損失が致命的になるかを決めておくことだ。このようにテンポとバリューのバランスをとることがHSのArenaでの良いプレイを構成する要素の90%を占める。そのバランスはデッキやマッチアップによってそれぞれ違うだろう。たいていバリュー・プレイは対戦相手の次のターンの行動によって簡単に打ち砕かれるため、次のような方法でテストしてみるのが良いだろう。すなわち、テンポ・プレイでなくバリュー・プレイを行おうとする時はいつも意識して行うこと、そして、テンポを失うことにより次のターンあなたがどの程度損害を受けるかを知るため、行動の結果を1ターン後にチェックしてみることだ。この練習により、対戦相手があなたの非テンポなバリュー・プレイをどうやって咎めるか、感覚が鍛えられ、将来そのような状況を避けられるようになるだろう。
■Face Damage.(フェイスダメージ)
あなたがHSで行うプレイの最後のタイプは、フェイスダメージ・プレイだ。それは対戦相手にダメージを与えることと、あなたが受けるダメージを避ける、または回復することの両方にわたる。対戦相手にダメージを与えることは重要だ。なぜなら、fatigueダメージを除いてそれがゲームに勝つ唯一の方法だからである。しかしその点に触れるまでもなく、あなたのヒーローライフ総量はあなたがどのようにゲームをプレイできるかに影響を与える。自分が致死ダメージをくらう恐れがあると考えるプレイヤーは、対戦相手の盤面を毎ターン処理することを強制される。ゆえに、たとえそのプレイヤーが対戦相手より多くのテンポを得ており主導権を持っていたとしても、対戦相手のフェイスを殴ることが難しいために、その主導権は実体のないものになる。対戦相手がこのような状態であれば、あなたはただミニオンを盤面に出しているだけで主導権を持っているかのようにゲームを決定づけられる。ここでの重要な考え方は有効な主導権だ。Arenaのゲームは対戦相手を自由にさせておくとすぐに形成が一変する可能性があるので、あなたが有効な主導権を持つ立場になることは重要である。あなたがもし対戦相手にフェイスダメージを与えられる時に与えていなければ、盤面を失った時に何のリソースも無くなってしまう。だから、対戦相手の次のターンの悪いトレードに悩まされることなく対戦相手のヒーローを直接攻撃できるのであれば、フェイスを攻撃するべきだ。
フェイスダメージのチェックリストは以下の4つだ。
1.対戦相手が盤面に脅威を出していない
2.あなたはこのターン複数除去やMind Control Techをケアしてプレイするつもりではない
3.盤面上であなたの方がより多くのダメージを出せる(ヒーローライフを考慮に入れた後も)
4.あなたはあなたの他のミニオンを守る必要がないか、または守りたくない
しかし、そんなことは明らかじゃないか!もちろん、僕らは対戦相手が盤面にミニオンを出していなければフェイスを攻撃するだろう。ここで重要なのは「脅威」という言葉だ。対戦相手はいくつかミニオンを盤面に出しているかもしれない。しかし、それらがあなたの盤面を脅かしていない限り、それらは無視できる。そう、盤面をきれいにするのは常に正しいプレイとは限らない。盤面のミニオンは、それを無視した時にテンポやカードアドバンテージを稼ぐトレードをされる時のみ、脅威となる(あなたが攻撃的にプレイする時には、バフが無いという確証を持っているのでなければ、盤面のそれぞれのミニオンは+1のバフをされる可能性があると考えよう。また、終盤では+2のバフをされると考えよう)。時々、あなたがテンポを押し通そうとしている時、対戦相手にトレードのためにヒーローパワーを使われてもあなたは安心していられるだろう。なぜなら、それは良いトレードをしているように見えるが実際には良いトレードではでないからだ。例えば、対戦相手があなたの Ancient Brewmaster(4マナ5/4)をBloodfen Raptor(2マナ3/2)で攻撃しメイジのヒーローパワーで除去するのは、カードアドバンテージもテンポアドバンテージも得ていない。しかし、Dark Iron DwarfやDire Wolf Alphaのような(バフ付きの)ものはテンポの遅れに悩まされることがないことに気をつけよう。(対戦相手がバフにより有利なトレードをしてくることを考えると)盤面をきれいにすることは普通もっとも安全なプレイである(あなたはテンポを失う可能性を防いでいる)。フェイスダメージ・プレイをするため、アタック+2以内のバフであなたのミニオンを除去できるような対戦相手のミニオンを放置しておくことは、テンポを-2する可能性よりもフェイスダメージの方を高く評価するということだ。これは普通避けるべきで、あなたが既に+2以上のテンポを得ているか、(そうすれば、その量のテンポを失ってもそこまで損害を受けない)リーサルに持ち込めそうな時(その時には盤面を保持することはもはや重要でない)のみ正しいプレイだ。特にゲーム序盤では、フェイスダメージに行けるのかどうかは、あなたのデッキや手札や盤面の状態にかなり依存する。
これは、気をつけないとテンポやアドバンテージについて有利にトレードできることなら何にでも当てはまるということを覚えておこう。だから、もしあなたがプリーストと対戦したなら、ゲームの間はPower Word: Shieldでミニオンのヘルスが+2されることを想定するべきで、6ターン目以降は(Temple Enforcerで)ヘルス+3されることを想定するべきだ。これらのカードは特に人気が高いものである。メイジのヒーローパワーやDark Iron Dwarfのように追加のカードを使わないためだ。だから、実際にはプリーストの盤面はすべてきれいに処理することが正しい場合がほとんどである、ということになる。Blessing of KingsやMark of Natureのような実際のバフ呪文はカードを消費するため、マナコスト以上にテンポをスイングさせる可能性がある状況で考慮するべきだ。
もう一つ考えるべきことは、あなたが完全に対戦相手の脅威を除去できるかどうかだ。対戦相手のメイジが2体のBloodfen Raptors(2マナ3/2)、あなたが1体のBloodfen Raptorsを盤面に出しているとする。あなたの次のターン、あなたのプレイがViolet Teacher(4マナ3/5)なら、あなたのミニオンを相手の1体とトレードすることには意味がない。なぜなら、あなたは対戦相手にとって有利なトレードができる選択肢のどれも潰せていないからだ(※4)。このケースでは、対戦相手は2体の脅威を盤面に持っているものの、それらは脅威でないと考えるべきだ。そしてあなたは上記に要点を述べた基準を満たすなら、フェイスを攻撃するべきだ(あなたのViolet Teacherを守る差し迫った理由があるのでない限り)。同様に、もしあなたが2体のRiver Crocolisk(2マナ2/3)を盤面に出していて手札に除去がなく、対戦相手がChillwind Yeti(4マナ4/5)を盤面に出しているなら、Chillwind Yetiを脅威でないとして扱うべきだ。なぜなら、どちらにせよそれはあなたのミニオンのうち1体を倒すだろうし、どちらが倒されるかは気にしなくて良いからだ。
※4.どちらにしても相手の3/2が残る
最後に、あなたはテンポやバリューを犠牲にしてでもリーサル(致死ダメージ)の射程範囲外にいる必要がある。例えば、 Earthen Ring Farseer(3マナ3/3 +3点ヒール)でミニオンでなくあなたのヒーローライフを回復するなど。リーサルを避ける最も良い方法は、対戦相手がバーストダメージを出せるクラスカードを知ることだ。そしてもし対戦相手がリーチをのばすカードを持っているかのようにプレイしていれば、それを突き止めよう。どんな時でも、確かな根拠を持っているのでない限り、対戦相手は盤面で見えているダメージに追加で少なくとも2点のダメージを出せると想定するべきだ。ヒーローや盤面の状態によるが、ほとんどのヒーローはドラフトでよく見るカードで大ダメージを出すことができる。もしあなたがウォーリアーやプリーストを使っていれば(効果は小さいがドルイドも)、リーサルが予想される1,2ターン前にダメージを予想しヒールやアーマーを使ておくのは良いアイディアとなる時がある。
■On Gameplay.(ゲームプレイ)
テンポ、バリュー、フェイスダメージの各プレイについて覚えておくべき最も重要な点は、ゲーム全体を通して一つのタイプのプレイだけに頼ってはならないということだ。これはRankedの試合ではない。ArenaとRankedの大きな違いの一つは、Rankedのデッキが予想しやすいのに対し、Arenaのデッキはきわめて予想しにくいということだ。対戦相手のデッキに何が入っているか分からないため(もしデッキに何か方向性を持たせようとしていても、それに合わないカードを入れざるをえないことが多い)、自分の役割を固定してそれに専念してしまうことを避けるのは、非常に重要だ。Arenaでは役割はすぐに入れ替わる。対戦相手がAzure DrakeやSprintや何かWeaponをプレイし完全に役割をひっくり返した時、あなたは有利なトレードをしなければならないだろう。あなたが大きなミニオンを盤面に出していて、対戦相手が小さいミニオンしか持っていないとわかれば、大きいミニオンで小さいミニオンをトレードダウンする側になるだろう。テンポの交代は頻繁に起こる。フリーズメイジとアグロパラディンの戦いはArenaでは起こらない。1ゲームの間に役割は大いに変わりうるため、MTGの「Who’s the Beatdown?」のような記事の背後にある考え方が依然として技術的に正しい一方で、それが適用されるのは極端な状況に限られる。Arenaでは常に多様性と不確実さが存在する。あなたの認識している役割に身を委ねすぎることは、役割を認識しないのと同じくらい悪いことだ。
これでおしまいだ!極めて簡単に言えば、以上がHearthstoneのArenaでのゲームである。もしあなたがこれらの考え方に気をつけて、ゲームにおけるテンポ、バリュー、フェイスダメージの各プレイのバランスをとれば、素晴らしいArenaプレイヤーになれるだろう。しかし、Arenaでのゲームプレイにはより複雑な考察もある。それはあなたのArenaをより洗練されたネクストレベルなものにしてくれるだろう。あなたがこのシリーズの次のパート"On Mastery of Arena (Play - Advanced)"を読めばね。
- ADWCTA
ADWCTAとMerpsのストリーム"the Arena Coop"はこちら。
Youtube: https://www.youtube.com/user/adwcta
Twitch: http://www.twitch.tv/adwcta
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プレイイングの次回パート"On Mastery of Arena (Play - Advanced)"については、対戦相手の手札を読んでその情報を利用することなど、かなり応用的な内容になっていますので、先にドラフト基礎編・ドラフト応用編を訳していくつもりです。
意訳、省略等ありますので原文もお読みになることをお薦めします。誤訳・理解不足な点等ありましたらコメントにてご指摘下さい。
【目次】Hearthstone記事いろいろ
2016年1月3日 HearthstoneHearthstone関連の記事です。
Arenaの記事メインになる予定。
■翻訳記事
・「Arena上達のために(プレイイング基礎編)」
On Mastery of Arena (Play - Fundamentals):
http://hitakatsuki.diarynote.jp/201601032134281777/
・「Arena上達のために(プレイイング応用編)」
On Mastery of Arena (Play - Advanced):準備中
・「Arena上達のために(ドラフト基礎編)」
On Mastery of Arena (Draft - Fundamentals):
http://hitakatsuki.diarynote.jp/201602042304206169/
・「Arena上達のために(ドラフト応用編)」
On Mastery of Arena (Draft - Advanced):
【前編】:http://hitakatsuki.diarynote.jp/201602210006396663/
【後編】:http://hitakatsuki.diarynote.jp/201602210008038185/
・「Arenaにおける除去の使い方」
Using and Saving Removal in Hearthstone’s Arena:
準備中
Arenaの記事メインになる予定。
■翻訳記事
・「Arena上達のために(プレイイング基礎編)」
On Mastery of Arena (Play - Fundamentals):
http://hitakatsuki.diarynote.jp/201601032134281777/
・「Arena上達のために(プレイイング応用編)」
On Mastery of Arena (Play - Advanced):準備中
・「Arena上達のために(ドラフト基礎編)」
On Mastery of Arena (Draft - Fundamentals):
http://hitakatsuki.diarynote.jp/201602042304206169/
・「Arena上達のために(ドラフト応用編)」
On Mastery of Arena (Draft - Advanced):
【前編】:http://hitakatsuki.diarynote.jp/201602210006396663/
【後編】:http://hitakatsuki.diarynote.jp/201602210008038185/
・「Arenaにおける除去の使い方」
Using and Saving Removal in Hearthstone’s Arena:
準備中
1年過ぎるのははやいですね(挨拶
ざっと時系列
・GP静岡(KTKシールド):4-4。2日目はモダン0-2。
・モダン殻禁止でMO生活危機。
・PPTQシーズンに向け青トロン調整開始。
・GP京都(レガシー):エルフ5-4。2日目SSSは6-3。
・モダンPPTQ3-2。
・HearthStoneやり始める。
・GP神戸(スタン):アブアグ5-3。
モダンPPTQが終わってからは、マジックでやることがしばらくなくなったのでHearthStoneを始めて、それ以降HSばっかりやっています。
HSの気に入ったところは色々あって
・ユーザーインターフェイスが良くてサクサクプレイできる
・ルールが簡単でプレイ時間も短い
・スマホでできる
・ほとんどお金かからない
・記事・動画が充実している
・マジックやってる人よりHSやってる人のほうが周りに多い
みたいなところ。 裏返すと全部マジックへの不満になる
特にスマホでできて時間縛られず空き時間にできるのが今の生活と合ってます。
マジックは勿論面白いので続けるけど、気軽にできるゲームもいいですね。
マジックについては、今年は結婚生活とマジックの両立がテーマでした。
お金と時間の制約がある中でマジック続けてある程度結果も出したい、という状況。
お金の面を振り返ると、GPやデッキ組むタイミングごとに予算を立てて、赤字にならないように出費抑えるorお金確保する、というやり方でやってましたが、基本的に手持ちのカードを売って資産を崩しながらの赤字経営。
MOは黒字化できないかな、と思ってモダンやってましたがなかなか僕の腕と資産では効率悪く、時間の制約上難しかったです。
来年はお小遣いのやりくりとかもうちょいうまくやっていきたいですね。
あとはMOとリアルの分担を考えないとなと。交通費・参加費や拘束時間を考えたらMOにもっと重点置いて、リアルはほぼGPだけ、になってくのかなと思います。
時間面では、甘えになるかもしれんけどまぁ練習時間取るのは難しいなって思った。仕事して家事して奥さんと話す時間もあって、その次くらいの優先度にしかならないですからね。
うまい人のプレイ動画見るのが一番時間効率の良い練習かなと思ってますが、マジックの動画って長くて、生活の空き時間ではなかなかまともに見れないんですよね。
あとは、考え方を改めてなんとかましなプレイになるよう心がける、っていうのができることかな、と思ってます。
プレイする上での考え方とか方針について考えるのは他のことやってる時でもできるし、実際全然違うことやってる時のほうが思いつきます。
今年考えてたのは、
1.自分がミスしやすいとこの認識
2.とれ高ないなら普通にプレイ、が良いんやろな
ってこと。
1つ目は3月頃にエントリにまとめました。http://hitakatsuki.diarynote.jp/201503281514164834/
2つ目の翻訳:とれ高ない→リターン大したことない、普通にプレイ→セオリー通りの、リスクの少ない、危なっかしくない、せやなって感じの(どれでもいいです)プレイっていう意味で。裏返すと、大してうまみがないのに余計なリスクとりにいくようなことするな、っていう当たり前の話なんですけど。
僕は誰かにマジック教わったわけではないんで、プレイの際のいわゆるセオリーについては今までよくわからない、自分に欠けているもの、って認識でしたが、最近は、おそらくリスクを低く抑えられるプレイのことを指すんじゃないかな、と考えるようになりました。
合ってるかどうかはともかく、そういう捉え方をすれば自分でも扱うことができるので、よくわからん、っていう思考停止にはなりにくいかなと。
リスクとるとらないの話として考えると、セオリー通りのプレイは常に最善手ではなく、例えば得られるリターンが大きく裏目が負けに直結しない選択肢があるなら、そっちを選んだほうが良い時もある、という考え方もできたりして、自分できちんと判断するようになるかなぁと思っています。
オールイン型のデッキとか使っている時は勝てる機会を逃さないためにまた別の考え方があるんでしょうけど。
来年の目標は、GP2日目、手持ちカード売らずに1年間終えること、MOのpauperかモダンで勝てるデッキを組む、あたりで。
来年もどうぞよろしくお願いします。
ざっと時系列
・GP静岡(KTKシールド):4-4。2日目はモダン0-2。
・モダン殻禁止でMO生活危機。
・PPTQシーズンに向け青トロン調整開始。
・GP京都(レガシー):エルフ5-4。2日目SSSは6-3。
・モダンPPTQ3-2。
・HearthStoneやり始める。
・GP神戸(スタン):アブアグ5-3。
モダンPPTQが終わってからは、マジックでやることがしばらくなくなったのでHearthStoneを始めて、それ以降HSばっかりやっています。
HSの気に入ったところは色々あって
・ユーザーインターフェイスが良くてサクサクプレイできる
・ルールが簡単でプレイ時間も短い
・スマホでできる
・ほとんどお金かからない
・記事・動画が充実している
・マジックやってる人よりHSやってる人のほうが周りに多い
みたいなところ。
特にスマホでできて時間縛られず空き時間にできるのが今の生活と合ってます。
マジックは勿論面白いので続けるけど、気軽にできるゲームもいいですね。
マジックについては、今年は結婚生活とマジックの両立がテーマでした。
お金と時間の制約がある中でマジック続けてある程度結果も出したい、という状況。
お金の面を振り返ると、GPやデッキ組むタイミングごとに予算を立てて、赤字にならないように出費抑えるorお金確保する、というやり方でやってましたが、基本的に手持ちのカードを売って資産を崩しながらの赤字経営。
MOは黒字化できないかな、と思ってモダンやってましたがなかなか僕の腕と資産では効率悪く、時間の制約上難しかったです。
来年はお小遣いのやりくりとかもうちょいうまくやっていきたいですね。
あとはMOとリアルの分担を考えないとなと。交通費・参加費や拘束時間を考えたらMOにもっと重点置いて、リアルはほぼGPだけ、になってくのかなと思います。
時間面では、甘えになるかもしれんけどまぁ練習時間取るのは難しいなって思った。仕事して家事して奥さんと話す時間もあって、その次くらいの優先度にしかならないですからね。
うまい人のプレイ動画見るのが一番時間効率の良い練習かなと思ってますが、マジックの動画って長くて、生活の空き時間ではなかなかまともに見れないんですよね。
あとは、考え方を改めてなんとかましなプレイになるよう心がける、っていうのができることかな、と思ってます。
プレイする上での考え方とか方針について考えるのは他のことやってる時でもできるし、実際全然違うことやってる時のほうが思いつきます。
今年考えてたのは、
1.自分がミスしやすいとこの認識
2.とれ高ないなら普通にプレイ、が良いんやろな
ってこと。
1つ目は3月頃にエントリにまとめました。http://hitakatsuki.diarynote.jp/201503281514164834/
2つ目の翻訳:とれ高ない→リターン大したことない、普通にプレイ→セオリー通りの、リスクの少ない、危なっかしくない、せやなって感じの(どれでもいいです)プレイっていう意味で。裏返すと、大してうまみがないのに余計なリスクとりにいくようなことするな、っていう当たり前の話なんですけど。
僕は誰かにマジック教わったわけではないんで、プレイの際のいわゆるセオリーについては今までよくわからない、自分に欠けているもの、って認識でしたが、最近は、おそらくリスクを低く抑えられるプレイのことを指すんじゃないかな、と考えるようになりました。
合ってるかどうかはともかく、そういう捉え方をすれば自分でも扱うことができるので、よくわからん、っていう思考停止にはなりにくいかなと。
リスクとるとらないの話として考えると、セオリー通りのプレイは常に最善手ではなく、例えば得られるリターンが大きく裏目が負けに直結しない選択肢があるなら、そっちを選んだほうが良い時もある、という考え方もできたりして、自分できちんと判断するようになるかなぁと思っています。
オールイン型のデッキとか使っている時は勝てる機会を逃さないためにまた別の考え方があるんでしょうけど。
来年の目標は、GP2日目、手持ちカード売らずに1年間終えること、MOのpauperかモダンで勝てるデッキを組む、あたりで。
来年もどうぞよろしくお願いします。
GP神戸2015本戦
2015年11月22日 TCG全般デッキはPT優勝のアブアグ完コピ。
練習してないのと資金難からほぼ1択。
R1エスパー○○
R2ダークジェスカイメンター○○
R3ティムール○○
R4緑白大変異×○×
R5アブアグ×○×
R6アブアグ×○○
R7アタルカレッド○○
R8アブアグtUR○××
で5-3ドロップ。
負けはだいたいマナフラ。
4T目まで積極的に動いて盤面作っていくことがまず第一と思って、マリガン基準は土地が伸びる初手キープ、土地2枚以下は1マリ以降でない限りマリガン、ってしてたけど、デッキの土地26枚なのでマナフラは必然でした。
特にサイド後は軽い除去が増え、こちらも相手も脅威に対処しやすくなるからマウントとられるよりも弾切れのほうが負けに繋がりやすく、方針が間違ってたかなと反省。
少なくとも2,3回はデッキ回さないとだめやね。
日曜日は部族モダンで遊びます^o^
練習してないのと資金難からほぼ1択。
R1エスパー○○
R2ダークジェスカイメンター○○
R3ティムール○○
R4緑白大変異×○×
R5アブアグ×○×
R6アブアグ×○○
R7アタルカレッド○○
R8アブアグtUR○××
で5-3ドロップ。
負けはだいたいマナフラ。
4T目まで積極的に動いて盤面作っていくことがまず第一と思って、マリガン基準は土地が伸びる初手キープ、土地2枚以下は1マリ以降でない限りマリガン、ってしてたけど、デッキの土地26枚なのでマナフラは必然でした。
特にサイド後は軽い除去が増え、こちらも相手も脅威に対処しやすくなるからマウントとられるよりも弾切れのほうが負けに繋がりやすく、方針が間違ってたかなと反省。
少なくとも2,3回はデッキ回さないとだめやね。
日曜日は部族モダンで遊びます^o^
PPTQ アルゴ小倉
2015年8月16日 TCG全般行ってきました。
デッキは青トロン。
R1 UBR ○××
R2 Anafenza’s Company ○○
R3 Zoo ××
R4 Anafenza’s Company ×○○
R5 Hate Bear ○○
R1のG2でこっちライフ7、手札にワームコイル、Dismember、否認の状況から相手のコラガンコマンド(トリスケリオン破壊+プレイヤー2点)を否認しなかったのがMVP。
エンドにヴェンディリオン出されてDismemberでアンタップ状態の土地1枚にしてからのトップ瞬唱稲妻で殺された。
もう自分がこわい
デッキは青トロン。
R1 UBR ○××
R2 Anafenza’s Company ○○
R3 Zoo ××
R4 Anafenza’s Company ×○○
R5 Hate Bear ○○
R1のG2でこっちライフ7、手札にワームコイル、Dismember、否認の状況から相手のコラガンコマンド(トリスケリオン破壊+プレイヤー2点)を否認しなかったのがMVP。
エンドにヴェンディリオン出されてDismemberでアンタップ状態の土地1枚にしてからのトップ瞬唱稲妻で殺された。
もう自分がこわい
青トロン 最近の成績
2015年7月7日 TCG全般デッキは全部青トロン。
黒字化目指して。
2015/6/ 4 DE R1:UWR○ R2:Jund○ R3:Twin○ R4:Jund×
2015/6/18 DE R1:Burn○ R2:BUG○ R3:LivingEnd○ R4:AdGrace○
2015/6/18 8構 R1:Zoo○ R2:TarmoTwin×
2015/6/18 8構 R1:UBR○ R2:Toast×
2015/6/28 8構 R1:UBR×
2015/7/ 4 DE R1:LivingTwin○ R2:URB Delver○ R3:WB Tokens× R4:Bogles○
2015/7/ 5 8構 R1:TarmoTwin○ R2:Merfolk○ R3:Jund○
2015/7/ 7 8構 R1:Burn×
2015/7/ 7 8構 R1:UGR Scapeshift×
2015/7/ 7 8構 R1:Robots×
2015/7/ 7 8構 R1:Anafenza’s Company○ R2:Jund×
黒字化まであと323Tix。
黒字化目指して。
2015/6/ 4 DE R1:UWR○ R2:Jund○ R3:Twin○ R4:Jund×
2015/6/18 DE R1:Burn○ R2:BUG○ R3:LivingEnd○ R4:AdGrace○
2015/6/18 8構 R1:Zoo○ R2:TarmoTwin×
2015/6/18 8構 R1:UBR○ R2:Toast×
2015/6/28 8構 R1:UBR×
2015/7/ 4 DE R1:LivingTwin○ R2:URB Delver○ R3:WB Tokens× R4:Bogles○
2015/7/ 5 8構 R1:TarmoTwin○ R2:Merfolk○ R3:Jund○
2015/7/ 7 8構 R1:Burn×
2015/7/ 7 8構 R1:UGR Scapeshift×
2015/7/ 7 8構 R1:Robots×
2015/7/ 7 8構 R1:Anafenza’s Company○ R2:Jund×
黒字化まであと323Tix。
すぐ忘れるので。
http://www.mtggoldfish.com/archetype/modern-mono-u-tron-14103#online
■カード選択(メイン)
青トロンと言ってもいくつか系統があり、採用されるカードもそれぞれ異なる。
大きく分けて
1.カウンターでの妨害から白金の天使+否定の契約のコンボを決めることを中心にしたタイプ
2.コントロール要素が強く、勝ち手段は1枚差しをいくつか入れ宝物の魔道士から持ってくるタイプ
3.赤緑トロンのように高速でトロンを揃え、カーンや白金の天使を出すタイプ
一応2.のタイプでかつ、《けちな贈り物/Gifts Ungiven》の入っていないものを想定して書いています。
・ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine
・精神隷属器/Mindslaver
・宝物の魔道士/Treasure Mage
・卑下/Condescend
・差し戻し/Remand or マナ漏出/Mana Leak
・撤廃/Repeal
・忘却石/Oblivion Stone
・知識の渇望/Thirst for Knowledge
・探検の地図/Expedition Map
・アカデミーの廃墟/Academy Ruins
鉄板っぽい以上のカードは割愛。
・幽霊街/Ghost Quarter:
地盤の際ではRobotsの墨蛾を割れない。
・雲の宮殿、朧宮/Oboro, Palace in the Clouds:
窒息したくないなら。《水辺の学舎、水面院/Minamo, School at Water’s Edge》とかも同じ。
メインなら青マナ2つ用意できるので、サイドにダブルシンボルのスペルを取ることも一応できる。
・威圧のタリスマン/Talisman of Dominance:
青マナ数確保かつマナ加速。自分のデッキに忘却石などのリセットが少なく、速いデッキが多いなら。
・真面目な身代わり/Solemn Simulacrum:
直線的に速いデッキに対してワームコイル等を間に合わせる。
あると無いとでは全く違うので意識するなら3枚程度欲しい。
・白金の天使/Platinum Angel:
これでないと間に合わない場面がそこそこあり、メインでは対処手段が限られている。やはり直線的に速いデッキを意識するなら必要。
・隔離するタイタン/Sundering Titan:
多色ミシュラランドの起動マナを潰すのが主な使い道。それ以外はワームコイルか白金天使をサーチしてくるほうが強い。ただ、あまりにミシュラランドに弱いデッキのため必要。
一応3回殴れば勝てるので早期にマナが揃えばサーチ候補。
・予期/Anticipate:
中速以降のデッキに対しては《知識の渇望/Thirst for Knowledge》のほうが強い。速いデッキに対しては妨害を入れるべき。トロンサーチ用に1,2枚入れるまで。
・呪文嵌め/Spell Snare:
後手の守りにも、フィニッシャーを通す時にも。大事な場面で仕事ができる。RG Tron、Elves、Living Endなどには腐り、Amulet Bloomにもいまいちなので4枚は積めない。
・呪文の噴出/Spell Burst:
貴重な確定カウンター。勝ち筋を潰してくるカードに対処しやすくなりゲームを必要以上に長引かせない。
・サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift:
基本的に《撤廃/Repeal》より弱い。変なデッキに当たった時に超過キャストが必要なこともある。
・危険な櫃/Perilous Vault:
コジレックの審問で落とされない、衰微で割られない。族霊鎧、再生、頑強関係ない。
再利用できない。重い。
・全ては塵/All Is Dust:
Robotsに効かないので普通は選ばれない。
■カード選択(サイド)
・虚空の杯/Chalice of the Void:
Living End→X=0、Amulet Bloom→X=0、RG Tron→X=1、Burn→X=1、その他アグロ→X=1等。苦手なデッキ中心に受けが広い。
・呪文滑り/Spellskite:
Burn、Robots、Bogles、Twin、RG Tron(カーン)等。これも受けが広い。
・払拭/Dispel:
確定カウンターがメインに少ないため、《謎めいた命令/Cryptic Command》への回答として必要。《否認/Negate》とどちらを採るかはBurn、Elves等の速いデッキにもサイドインするかどうかで選ぶ。
・無効/Annul:
軽い確定カウンターなので使い勝手が良い。
・真髄の針/Pithing Needle:
《大爆発の魔道士/Fulminator Mage》、ミシュラランド、PW等。Living End からは《鋳塊かじり/Ingot Chewer》、フェアデッキからは《コラガンの命令/Kolaghan’s Command》が飛んでくるのが困りもの。
・四肢切断/Dismember:
Twin相手に青マナがなくてもコンボ妨害できる。ミシュラランドにもタルモにもタシグルにも。
・広がりゆく海/Spreading Seas:
RG Tron、3色のフェアデッキ等に。土地系コンボ方向を見たミシュラランド対策。
・ボトルのノーム/Bottle Gnomes:
超かわいい。
・霊気化/AEtherize:
Robots、Bogles、Elves等、直線的に速いデッキに。Living Endにも。ハンデス等で手札を見られると弱い。WGなどの3マナ以上クリーチャーが多いアグロにはけっこう効く。
・墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage
《集合した中隊/Collected Company》デッキに。Living Endには無力で受けが狭そう。
・ハーキルの召還術/Hurkyl’s Recall:
ちょっと受けが狭い。
・世界のるつぼ/Crucible of Worlds:
中速以降のデッキに幽霊街を使いまわす、割られた《アカデミーの廃墟/Academy Ruins》を回収する。あと土地破壊を多く積んでくる相手への対策。
・大祖始の遺産/Relic of Progenitus:
Living End、タルモ等に。BG系のタルモはこれ1枚でどうにかできるわけではないので、結局他のカードでいいなってなる。
・計略縛り/Trickbind:
《大爆発の魔道士/Fulminator Mage》、地盤の際など土地破壊を避けられる。コンボ対策にならないこともない。
・トリスケリオン/Triskelion:
小型クリーチャー中心のデッキに。一応PW用の飛び道具にもなる。
・精神隷属器/Mindslaver:
メインに1枚の場合は、サイド後増やす選択肢もある。
・引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn:
《精神隷属器/Mindslaver》と《アカデミーの廃墟/Academy Ruins》のコンボで勝てるため基本的に不要。エムラを使うならウギンの目も必要になるのでスロットが勿体ない。
・徴用/Commandeer:
RG Tronからカーンを奪う。用途が限定的なのでできれば採りたくはない。
■サイドプラン、マッチアップ
○BG
IN候補:呪文嵌め、四肢切断、真髄の針、世界のるつぼ
OUT候補:卑下、サイクロンの裂け目、探検の地図(若干枚数)
・カードアドバンテージのとれないカード、腐る可能性のあるカードを抜いて消耗戦、トップ勝負。
・序盤を凌いで《知識の渇望/Thirst for Knowledge》、ワームコイル、精神隷属器で枚数差がつけば有利。序盤にハンデスされてリリアナが通って生物が場に残るのが負けパターン。
・軟泥はアカデミーの廃墟が使えなくなり勝ち筋が減るため通せない。タルモは手札次第だが大抵残しておかないほうが良い。
・大爆発の魔道士や除去など相手の脅威の回答が相手のデッキに入っているので、精神隷属器起動でだいぶ有利になれる。
・手札枚数に注意(リリアナ+1や、コラガンの命令でアカデミーの廃墟回収後のカードを狙われる等)。不要なカードは場に出さず手札に置いておく。
・サイド後はアーティファクト全破壊を入れてくることも。頭の隅には入れておく。
・よっぽどのことが無い限りマリガンはしない。
○Twin
IN候補:呪文滑り、四肢切断、呪文嵌め、払拭、無効、トリスケリオン
OUT候補:隔離タイタン、身代わり、櫃、卑下、撤廃あたりから若干枚数ずつ
・下手に動かないのは絶対だけれど、返しでコンボが決まらないならタップアウトして身代わりなりドローなり忘却石置くなりしていく。結局火力圏内になれば動かざるを得なくなる。
・四肢切断、払拭、場の忘却石等で安全が確保できたらワームコイル通してライフで負けないようにする。
・クロックはできる限り放置しない。
・探検の地図起動の隙にクリーチャーを出されないようにする。
○URB (Delver、Control)
IN候補:呪文嵌め、払拭、四肢切断、トリスケリオン、ボトルノーム
OUT候補:白金の天使、精神隷属器、櫃、卑下、探検の地図(若干枚数)
・比較的相手のカウンターが少なく、カウンターのバックアップがあればワームコイルを通せるので、マナが伸びるまで耐える。
・青コマ、瞬唱絡みでライフを一気に持っていかれる。ブロッカーを出すタイミング等に注意する。
○RG Tron
IN候補:否認、無効、虚空の杯、真髄の針、呪文滑り、世界のるつぼ
OUT候補:呪文嵌め、撤廃、卑下
・カーンが通るかどうかが焦点。できれば確定カウンターが欲しい。
・精神隷属器を使い回して勝つのが基本。真髄の針などで幽霊街や大祖始の遺産に邪魔されないようにする。
・マナが伸びるとカウンターが効かなくなってくるので、キャントリップ等は適度に妨害する。
・幽霊街はできるだけウギンの目破壊のためにとっておく。
・アーティファクト破壊は大抵《自然の要求/Nature’s Claim》なので、虚空の杯X=1でキャントリップごと封じてしまう。
・ウギンの目→エムラには危険な櫃で対応。
○Burn
IN候補:ボトルノーム、虚空の杯、呪文滑り、払拭、呪文嵌め等
OUT候補:忘却石、櫃、サイクロン、隔離タイタン、精神隷属器、卑下(若干枚数)等
・トロン揃えてる時間が無いことが多い。ボトルノーム→ソーレン→ワームコイルか、虚空の杯、呪文滑り、カウンターで妨害しながら白金天使につなげる。
・飛んでくるアーティファクト破壊はほぼ2マナしかないが、虚空の杯X=2は間に合わないのでX=1から。時間が稼げれば良い。
・サイド後は特に《溶鉄の雨/Molten Rain》がつらいのでケアできるようなら気をつける。
○Amulet Bloom
IN候補:虚空の杯、広がりゆく海、払拭、無効等
OUT候補:隔離タイタン、撤廃、サイクロンの裂け目等
・相手はマナ加速が多い上に《魂の洞窟/Cavern of Souls》もあるので、ゆっくり構えていると緑タイタンが着地してしまう。《集団意識/Hive Mind》からの緑パクトがあるためこちらから積極的に動くことも難しい。普通に戦うとやりづらい相手。
・虚空の杯X=0で《否定の契約/Pact of Negation》と《召喚士の契約/Summoner’s Pact》を封じればこちらから動く余裕ができる。
・《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》で卑下をかわされないように、Xは大き目に。
・呪文嵌めは《迷える探求者、梓/Azusa, Lost but Seeking》をカウンターできないので、あくまで瞬殺を避けるためのもの。
・精神隷属器では、変性から黒パクトを持ってくることが多い。おかえりランドで手札に戻してから変性も。
○Elves
IN候補:払拭、霊気化、四肢切断、トリスケリオン
OUT候補:呪文嵌め、隔離タイタン、精神隷属器、卑下
・《魂の洞窟/Cavern of Souls》やマナ加速があるので、長引くとやりたい放題やられてしまう。さっさと白金の天使で勝ちに行く。
・相手が4マナ立てていたら《集合した中隊/Collected Company》を警戒(地図起動などでタップアウトしない)。
・集合した中隊、《遺産のドルイド/Heritage Druid》や《ニクスの祭殿、ニクソス/Nykthos, Shrine to Nyx》から、さらに中隊、エルフ、とつながる。全体除去からの復帰が早いので、余裕を作るために序盤に妨害しておかないと駄目。
○Anafenza’s Company
IN候補:四肢切断、呪文嵌め、トリスケリオン、払拭
OUT候補:白金の天使、卑下、白金の天使
・相手のアタックを誤魔化しながら忘却石や櫃でのリセット、または精神隷属器から《臓物の予見者/Viscera Seer》で場をきれいにすることを目指す。アナフェンザがいるとクロックが一気に増えていくため注意。
・相手が4マナ立てていたら《集合した中隊/Collected Company》を警戒(地図起動などでタップアウトしない)。
・サイド後は《潮の虚ろの漕ぎ手/Tidehollow Sculler》と大爆発の魔道士に注意。なるべく《集合した中隊/Collected Company》と大爆発の魔道士はカウンターできるように動く。
・ワームコイル、白金の天使は《悪鬼の狩人/Fiend Hunter》されるので信用しすぎは良くない。
・コンボは撤廃で妨害。一応、忘却石か櫃が置いてあれば無限ライフゲインされても精神隷属器で勝てる。
○Robots
IN候補:呪文嵌め、呪文滑り、四肢切断、無効、トリスケリオン、針、虚空の杯(先手時)、霊気化
OUT候補:卑下、精神隷属器、隔離タイタン、身代わり(若干枚数)、ワームとぐろ(1枚は残す)
・1マナ以下で出て場に残るクロックが多く、きついマッチアップ。相手がドブン以外ならまず軽い除去・カウンターでの妨害か忘却石・櫃でのリセット。その後、幽霊街、トリスケリオン、白金の天使あたりで墨蛾をうまく処理できればなんとかなる。
・ドブンにはほぼ触れないが、相手のマナが不自由だったり、クロックが少ない場合にはつけ込める。
・《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》、《頭蓋囲い/Cranial Plating》など場に出てからでは手遅れのことが多いのでカウンターは結構重要。
○Living End
IN候補:虚空の杯、霊気化、払拭、大祖始の遺産
OUT候補:呪文嵌め、隔離タイタン、サイクロンの裂け目、撤廃
・土地破壊が多く、こちらのエンド、相手メインと連打もある、つらいマッチアップ。青マナは常に複数立たせておく。双子とのハイブリッド型もあるが土地を攻めてくるのは変わらず。
・Living Endを通すと大爆発の魔道士が帰ってきて負け。
・虚空の杯X=0を守れれば勝ちだが、《鋳塊かじり/Ingot Chewer》されるとつらい。時間を稼いでいるうちに手札にカウンターをためるなり土地を伸ばしてクロック出すなりする。アカデミーの廃墟で回収もあり。
○WG Bogles
IN候補:呪文滑り、無効、呪文嵌め、霊気化、虚空の杯
OUT候補:精神隷属器、サイクロンの裂け目、卑下
・呪文滑り、白金の天使、リセットのどれかが間に合うかどうかのゲーム。こちらが先手ならカウンター連打で相手を遅らせることで普通に戦える。
・流刑への道が怖いので、呪文滑り、白金の天使はできればカウンターを構えながら出したい。
○UW(+X) Control
IN候補:払拭、四肢切断、針、トリスケリオン
OUT候補:白金の天使、櫃、撤廃、サイクロンの裂け目
・流刑への道と列柱に気を付ければ、マナとカウンター量で有利な分立ち回りやすい。
・相手がタップアウトを嫌う場合、マナ漏出は3マナより射程が長くなる。3マナ払ってタップアウトしたら精神隷属機やワームコイルを通せば良い。
○AdGrace
IN候補:虚空の杯、呪文滑り、無効等
OUT候補:忘却石、櫃、バウンス(若干枚数)等
・こちらから動くのはむかつきと《天使の嗜み/Angel’s Grace》を両方打てる6マナを揃えられる前。《ファイレクシアの非生/Phyrexian Unlife》が出ているとむかつきだけで良いので、非生はなるべく場に残さない。
・なるべく6マナに届かせないように妨害する。
・基本的にむかつきをカウンターすれば相手は勝てないが、《否定の契約/Pact of Negation》を複数枚持たれていると負けなので、虚空の杯X=0で封じておく。
・勝負どころが限られているので妨害を引くまでマリガンして良い。
○Goryo’s Vengeance
IN候補:虚空の杯、払拭、呪文嵌め、針
OUT候補:隔離タイタン、身代わり、撤廃
・墓地にクリーチャーを落とす手段はそこまで多くない。
・墓地にクリーチャーがいなければ、相手が動けるのは《信仰無き物あさり/Faithless Looting》+《御霊の復讐/Goryo’s Vengeance》と動く3マナか、《滋養の群れ/Nourishing Shoal》に連携で《裂け目の突破/Through the Breach》する4マナから。ただし《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》での加速には注意する。
・猿人の指導霊で卑下をかわされないように、Xは大き目に。
・滋養の群れ型の場合は、精神隷属器したら《怒れる腹音鳴らし/Borborygmos Enraged》からそのまま勝てる。
・サイド後は《防御の光網/Defense Grid》や青パクトが入ってくる。
○Scapeshift
IN候補:払拭、呪文嵌め、呪文滑り、ボトルノーム
OUT候補:撤廃、サイクロンの裂け目、忘却石、櫃
・クロックでプレッシャーをかけつつ隙を見て精神隷属器で相手のスケープシフトを打ち相手に致死ダメージを与えるのがゴール。
・URG型は火力+瞬唱ルートを呪文滑りやボトルノームで潰せば、あとはカウンター合戦しかなくなる。ただ相手の確定カウンターの枚数の方が多くマナ差もあまりつかないため、待ちすぎは危険。クロックを出せるタイミングを見極めるのが大事。
・RG型はタイタンがあるので自由に動ける時間はより短くなる。なんとか耐えて精神隷属器までつなげる。
・サイド後は相手のカウンター対策カードに注意。
自分で書いといてアレやけどマッチアップとかもう流れでええやん。。暇を見つけて追記予定。
http://www.mtggoldfish.com/archetype/modern-mono-u-tron-14103#online
■カード選択(メイン)
青トロンと言ってもいくつか系統があり、採用されるカードもそれぞれ異なる。
大きく分けて
1.カウンターでの妨害から白金の天使+否定の契約のコンボを決めることを中心にしたタイプ
2.コントロール要素が強く、勝ち手段は1枚差しをいくつか入れ宝物の魔道士から持ってくるタイプ
3.赤緑トロンのように高速でトロンを揃え、カーンや白金の天使を出すタイプ
一応2.のタイプでかつ、《けちな贈り物/Gifts Ungiven》の入っていないものを想定して書いています。
・ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine
・精神隷属器/Mindslaver
・宝物の魔道士/Treasure Mage
・卑下/Condescend
・差し戻し/Remand or マナ漏出/Mana Leak
・撤廃/Repeal
・忘却石/Oblivion Stone
・知識の渇望/Thirst for Knowledge
・探検の地図/Expedition Map
・アカデミーの廃墟/Academy Ruins
鉄板っぽい以上のカードは割愛。
・幽霊街/Ghost Quarter:
地盤の際ではRobotsの墨蛾を割れない。
・雲の宮殿、朧宮/Oboro, Palace in the Clouds:
窒息したくないなら。《水辺の学舎、水面院/Minamo, School at Water’s Edge》とかも同じ。
メインなら青マナ2つ用意できるので、サイドにダブルシンボルのスペルを取ることも一応できる。
・威圧のタリスマン/Talisman of Dominance:
青マナ数確保かつマナ加速。自分のデッキに忘却石などのリセットが少なく、速いデッキが多いなら。
・真面目な身代わり/Solemn Simulacrum:
直線的に速いデッキに対してワームコイル等を間に合わせる。
あると無いとでは全く違うので意識するなら3枚程度欲しい。
・白金の天使/Platinum Angel:
これでないと間に合わない場面がそこそこあり、メインでは対処手段が限られている。やはり直線的に速いデッキを意識するなら必要。
・隔離するタイタン/Sundering Titan:
多色ミシュラランドの起動マナを潰すのが主な使い道。それ以外はワームコイルか白金天使をサーチしてくるほうが強い。ただ、あまりにミシュラランドに弱いデッキのため必要。
一応3回殴れば勝てるので早期にマナが揃えばサーチ候補。
・予期/Anticipate:
中速以降のデッキに対しては《知識の渇望/Thirst for Knowledge》のほうが強い。速いデッキに対しては妨害を入れるべき。トロンサーチ用に1,2枚入れるまで。
・呪文嵌め/Spell Snare:
後手の守りにも、フィニッシャーを通す時にも。大事な場面で仕事ができる。RG Tron、Elves、Living Endなどには腐り、Amulet Bloomにもいまいちなので4枚は積めない。
・呪文の噴出/Spell Burst:
貴重な確定カウンター。勝ち筋を潰してくるカードに対処しやすくなりゲームを必要以上に長引かせない。
・サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift:
基本的に《撤廃/Repeal》より弱い。変なデッキに当たった時に超過キャストが必要なこともある。
・危険な櫃/Perilous Vault:
コジレックの審問で落とされない、衰微で割られない。族霊鎧、再生、頑強関係ない。
再利用できない。重い。
・全ては塵/All Is Dust:
Robotsに効かないので普通は選ばれない。
■カード選択(サイド)
・虚空の杯/Chalice of the Void:
Living End→X=0、Amulet Bloom→X=0、RG Tron→X=1、Burn→X=1、その他アグロ→X=1等。苦手なデッキ中心に受けが広い。
・呪文滑り/Spellskite:
Burn、Robots、Bogles、Twin、RG Tron(カーン)等。これも受けが広い。
・払拭/Dispel:
確定カウンターがメインに少ないため、《謎めいた命令/Cryptic Command》への回答として必要。《否認/Negate》とどちらを採るかはBurn、Elves等の速いデッキにもサイドインするかどうかで選ぶ。
・無効/Annul:
軽い確定カウンターなので使い勝手が良い。
・真髄の針/Pithing Needle:
《大爆発の魔道士/Fulminator Mage》、ミシュラランド、PW等。Living End からは《鋳塊かじり/Ingot Chewer》、フェアデッキからは《コラガンの命令/Kolaghan’s Command》が飛んでくるのが困りもの。
・四肢切断/Dismember:
Twin相手に青マナがなくてもコンボ妨害できる。ミシュラランドにもタルモにもタシグルにも。
・広がりゆく海/Spreading Seas:
RG Tron、3色のフェアデッキ等に。土地系コンボ方向を見たミシュラランド対策。
・ボトルのノーム/Bottle Gnomes:
超かわいい。
・霊気化/AEtherize:
Robots、Bogles、Elves等、直線的に速いデッキに。Living Endにも。ハンデス等で手札を見られると弱い。WGなどの3マナ以上クリーチャーが多いアグロにはけっこう効く。
・墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage
《集合した中隊/Collected Company》デッキに。Living Endには無力で受けが狭そう。
・ハーキルの召還術/Hurkyl’s Recall:
ちょっと受けが狭い。
・世界のるつぼ/Crucible of Worlds:
中速以降のデッキに幽霊街を使いまわす、割られた《アカデミーの廃墟/Academy Ruins》を回収する。あと土地破壊を多く積んでくる相手への対策。
・大祖始の遺産/Relic of Progenitus:
Living End、タルモ等に。BG系のタルモはこれ1枚でどうにかできるわけではないので、結局他のカードでいいなってなる。
・計略縛り/Trickbind:
《大爆発の魔道士/Fulminator Mage》、地盤の際など土地破壊を避けられる。コンボ対策にならないこともない。
・トリスケリオン/Triskelion:
小型クリーチャー中心のデッキに。一応PW用の飛び道具にもなる。
・精神隷属器/Mindslaver:
メインに1枚の場合は、サイド後増やす選択肢もある。
・引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn:
《精神隷属器/Mindslaver》と《アカデミーの廃墟/Academy Ruins》のコンボで勝てるため基本的に不要。エムラを使うならウギンの目も必要になるのでスロットが勿体ない。
・徴用/Commandeer:
RG Tronからカーンを奪う。用途が限定的なのでできれば採りたくはない。
■サイドプラン、マッチアップ
○BG
IN候補:呪文嵌め、四肢切断、真髄の針、世界のるつぼ
OUT候補:卑下、サイクロンの裂け目、探検の地図(若干枚数)
・カードアドバンテージのとれないカード、腐る可能性のあるカードを抜いて消耗戦、トップ勝負。
・序盤を凌いで《知識の渇望/Thirst for Knowledge》、ワームコイル、精神隷属器で枚数差がつけば有利。序盤にハンデスされてリリアナが通って生物が場に残るのが負けパターン。
・軟泥はアカデミーの廃墟が使えなくなり勝ち筋が減るため通せない。タルモは手札次第だが大抵残しておかないほうが良い。
・大爆発の魔道士や除去など相手の脅威の回答が相手のデッキに入っているので、精神隷属器起動でだいぶ有利になれる。
・手札枚数に注意(リリアナ+1や、コラガンの命令でアカデミーの廃墟回収後のカードを狙われる等)。不要なカードは場に出さず手札に置いておく。
・サイド後はアーティファクト全破壊を入れてくることも。頭の隅には入れておく。
・よっぽどのことが無い限りマリガンはしない。
○Twin
IN候補:呪文滑り、四肢切断、呪文嵌め、払拭、無効、トリスケリオン
OUT候補:隔離タイタン、身代わり、櫃、卑下、撤廃あたりから若干枚数ずつ
・下手に動かないのは絶対だけれど、返しでコンボが決まらないならタップアウトして身代わりなりドローなり忘却石置くなりしていく。結局火力圏内になれば動かざるを得なくなる。
・四肢切断、払拭、場の忘却石等で安全が確保できたらワームコイル通してライフで負けないようにする。
・クロックはできる限り放置しない。
・探検の地図起動の隙にクリーチャーを出されないようにする。
○URB (Delver、Control)
IN候補:呪文嵌め、払拭、四肢切断、トリスケリオン、ボトルノーム
OUT候補:白金の天使、精神隷属器、櫃、卑下、探検の地図(若干枚数)
・比較的相手のカウンターが少なく、カウンターのバックアップがあればワームコイルを通せるので、マナが伸びるまで耐える。
・青コマ、瞬唱絡みでライフを一気に持っていかれる。ブロッカーを出すタイミング等に注意する。
○RG Tron
IN候補:否認、無効、虚空の杯、真髄の針、呪文滑り、世界のるつぼ
OUT候補:呪文嵌め、撤廃、卑下
・カーンが通るかどうかが焦点。できれば確定カウンターが欲しい。
・精神隷属器を使い回して勝つのが基本。真髄の針などで幽霊街や大祖始の遺産に邪魔されないようにする。
・マナが伸びるとカウンターが効かなくなってくるので、キャントリップ等は適度に妨害する。
・幽霊街はできるだけウギンの目破壊のためにとっておく。
・アーティファクト破壊は大抵《自然の要求/Nature’s Claim》なので、虚空の杯X=1でキャントリップごと封じてしまう。
・ウギンの目→エムラには危険な櫃で対応。
○Burn
IN候補:ボトルノーム、虚空の杯、呪文滑り、払拭、呪文嵌め等
OUT候補:忘却石、櫃、サイクロン、隔離タイタン、精神隷属器、卑下(若干枚数)等
・トロン揃えてる時間が無いことが多い。ボトルノーム→ソーレン→ワームコイルか、虚空の杯、呪文滑り、カウンターで妨害しながら白金天使につなげる。
・飛んでくるアーティファクト破壊はほぼ2マナしかないが、虚空の杯X=2は間に合わないのでX=1から。時間が稼げれば良い。
・サイド後は特に《溶鉄の雨/Molten Rain》がつらいのでケアできるようなら気をつける。
○Amulet Bloom
IN候補:虚空の杯、広がりゆく海、払拭、無効等
OUT候補:隔離タイタン、撤廃、サイクロンの裂け目等
・相手はマナ加速が多い上に《魂の洞窟/Cavern of Souls》もあるので、ゆっくり構えていると緑タイタンが着地してしまう。《集団意識/Hive Mind》からの緑パクトがあるためこちらから積極的に動くことも難しい。普通に戦うとやりづらい相手。
・虚空の杯X=0で《否定の契約/Pact of Negation》と《召喚士の契約/Summoner’s Pact》を封じればこちらから動く余裕ができる。
・《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》で卑下をかわされないように、Xは大き目に。
・呪文嵌めは《迷える探求者、梓/Azusa, Lost but Seeking》をカウンターできないので、あくまで瞬殺を避けるためのもの。
・精神隷属器では、変性から黒パクトを持ってくることが多い。おかえりランドで手札に戻してから変性も。
○Elves
IN候補:払拭、霊気化、四肢切断、トリスケリオン
OUT候補:呪文嵌め、隔離タイタン、精神隷属器、卑下
・《魂の洞窟/Cavern of Souls》やマナ加速があるので、長引くとやりたい放題やられてしまう。さっさと白金の天使で勝ちに行く。
・相手が4マナ立てていたら《集合した中隊/Collected Company》を警戒(地図起動などでタップアウトしない)。
・集合した中隊、《遺産のドルイド/Heritage Druid》や《ニクスの祭殿、ニクソス/Nykthos, Shrine to Nyx》から、さらに中隊、エルフ、とつながる。全体除去からの復帰が早いので、余裕を作るために序盤に妨害しておかないと駄目。
○Anafenza’s Company
IN候補:四肢切断、呪文嵌め、トリスケリオン、払拭
OUT候補:白金の天使、卑下、白金の天使
・相手のアタックを誤魔化しながら忘却石や櫃でのリセット、または精神隷属器から《臓物の予見者/Viscera Seer》で場をきれいにすることを目指す。アナフェンザがいるとクロックが一気に増えていくため注意。
・相手が4マナ立てていたら《集合した中隊/Collected Company》を警戒(地図起動などでタップアウトしない)。
・サイド後は《潮の虚ろの漕ぎ手/Tidehollow Sculler》と大爆発の魔道士に注意。なるべく《集合した中隊/Collected Company》と大爆発の魔道士はカウンターできるように動く。
・ワームコイル、白金の天使は《悪鬼の狩人/Fiend Hunter》されるので信用しすぎは良くない。
・コンボは撤廃で妨害。一応、忘却石か櫃が置いてあれば無限ライフゲインされても精神隷属器で勝てる。
○Robots
IN候補:呪文嵌め、呪文滑り、四肢切断、無効、トリスケリオン、針、虚空の杯(先手時)、霊気化
OUT候補:卑下、精神隷属器、隔離タイタン、身代わり(若干枚数)、ワームとぐろ(1枚は残す)
・1マナ以下で出て場に残るクロックが多く、きついマッチアップ。相手がドブン以外ならまず軽い除去・カウンターでの妨害か忘却石・櫃でのリセット。その後、幽霊街、トリスケリオン、白金の天使あたりで墨蛾をうまく処理できればなんとかなる。
・ドブンにはほぼ触れないが、相手のマナが不自由だったり、クロックが少ない場合にはつけ込める。
・《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》、《頭蓋囲い/Cranial Plating》など場に出てからでは手遅れのことが多いのでカウンターは結構重要。
○Living End
IN候補:虚空の杯、霊気化、払拭、大祖始の遺産
OUT候補:呪文嵌め、隔離タイタン、サイクロンの裂け目、撤廃
・土地破壊が多く、こちらのエンド、相手メインと連打もある、つらいマッチアップ。青マナは常に複数立たせておく。双子とのハイブリッド型もあるが土地を攻めてくるのは変わらず。
・Living Endを通すと大爆発の魔道士が帰ってきて負け。
・虚空の杯X=0を守れれば勝ちだが、《鋳塊かじり/Ingot Chewer》されるとつらい。時間を稼いでいるうちに手札にカウンターをためるなり土地を伸ばしてクロック出すなりする。アカデミーの廃墟で回収もあり。
○WG Bogles
IN候補:呪文滑り、無効、呪文嵌め、霊気化、虚空の杯
OUT候補:精神隷属器、サイクロンの裂け目、卑下
・呪文滑り、白金の天使、リセットのどれかが間に合うかどうかのゲーム。こちらが先手ならカウンター連打で相手を遅らせることで普通に戦える。
・流刑への道が怖いので、呪文滑り、白金の天使はできればカウンターを構えながら出したい。
○UW(+X) Control
IN候補:払拭、四肢切断、針、トリスケリオン
OUT候補:白金の天使、櫃、撤廃、サイクロンの裂け目
・流刑への道と列柱に気を付ければ、マナとカウンター量で有利な分立ち回りやすい。
・相手がタップアウトを嫌う場合、マナ漏出は3マナより射程が長くなる。3マナ払ってタップアウトしたら精神隷属機やワームコイルを通せば良い。
○AdGrace
IN候補:虚空の杯、呪文滑り、無効等
OUT候補:忘却石、櫃、バウンス(若干枚数)等
・こちらから動くのはむかつきと《天使の嗜み/Angel’s Grace》を両方打てる6マナを揃えられる前。《ファイレクシアの非生/Phyrexian Unlife》が出ているとむかつきだけで良いので、非生はなるべく場に残さない。
・なるべく6マナに届かせないように妨害する。
・基本的にむかつきをカウンターすれば相手は勝てないが、《否定の契約/Pact of Negation》を複数枚持たれていると負けなので、虚空の杯X=0で封じておく。
・勝負どころが限られているので妨害を引くまでマリガンして良い。
○Goryo’s Vengeance
IN候補:虚空の杯、払拭、呪文嵌め、針
OUT候補:隔離タイタン、身代わり、撤廃
・墓地にクリーチャーを落とす手段はそこまで多くない。
・墓地にクリーチャーがいなければ、相手が動けるのは《信仰無き物あさり/Faithless Looting》+《御霊の復讐/Goryo’s Vengeance》と動く3マナか、《滋養の群れ/Nourishing Shoal》に連携で《裂け目の突破/Through the Breach》する4マナから。ただし《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》での加速には注意する。
・猿人の指導霊で卑下をかわされないように、Xは大き目に。
・滋養の群れ型の場合は、精神隷属器したら《怒れる腹音鳴らし/Borborygmos Enraged》からそのまま勝てる。
・サイド後は《防御の光網/Defense Grid》や青パクトが入ってくる。
○Scapeshift
IN候補:払拭、呪文嵌め、呪文滑り、ボトルノーム
OUT候補:撤廃、サイクロンの裂け目、忘却石、櫃
・クロックでプレッシャーをかけつつ隙を見て精神隷属器で相手のスケープシフトを打ち相手に致死ダメージを与えるのがゴール。
・URG型は火力+瞬唱ルートを呪文滑りやボトルノームで潰せば、あとはカウンター合戦しかなくなる。ただ相手の確定カウンターの枚数の方が多くマナ差もあまりつかないため、待ちすぎは危険。クロックを出せるタイミングを見極めるのが大事。
・RG型はタイタンがあるので自由に動ける時間はより短くなる。なんとか耐えて精神隷属器までつなげる。
・サイド後は相手のカウンター対策カードに注意。
自分で書いといてアレやけどマッチアップとかもう流れでええやん。。暇を見つけて追記予定。
PPTQ(2015/6/13)
2015年6月13日 TCG全般青トロンで。
R1 MonoBlue Tron ××
R2 Elves ○×○
R3 WR Enchant ○○
R4 BG ×○×
R5 URB Twin ××
R6 Elves ××
R7 Robots ○×○
3-4。
なんか相手の間合いから外れてるとこに立ってると思ってたら意外と相手の腕伸びて斬られたみたいな負け多いし、サイドもふわふわでした。
R1 MonoBlue Tron ××
R2 Elves ○×○
R3 WR Enchant ○○
R4 BG ×○×
R5 URB Twin ××
R6 Elves ××
R7 Robots ○×○
3-4。
なんか相手の間合いから外れてるとこに立ってると思ってたら意外と相手の腕伸びて斬られたみたいな負け多いし、サイドもふわふわでした。
PPTQ(2015/6/6)
2015年6月7日 TCG全般なんばの。デッキは青トロン。
バーンに当たらなければそこそこ戦えるはず!お願いお願い!
R1 Burn ○×○
R2 Burn ○××
R3 BurnTarmoAffinity ××
R4 Burn(with Tarmo&Mandrills) ○××
R5 RG Valakut ××
命を燃やせーー!!!!!11!!!!!
バーンに当たらなければそこそこ戦えるはず!お願いお願い!
R1 Burn ○×○
R2 Burn ○××
R3 BurnTarmoAffinity ××
R4 Burn(with Tarmo&Mandrills) ○××
R5 RG Valakut ××
命を燃やせーー!!!!!11!!!!!
モダンDE 2015/05/31
2015年5月31日 TCG全般青トロンで。
WG Bogle ×○×
URW ○○
UR Swan ×○○
URB Delver ○○
《知識の渇望/Thirst for Knowledge》と《予期/Anticipate》両方入れて試してたけど、予期は序盤引くなら妨害、中盤以降引くならTreasure Mageとか《加工/Fabricate》のほうがいいなって感じで不要かも。
使ってて気になること
・石のような静寂とか若き紅蓮術士とか後手で通ってそのまま死ぬカードがあるので《呪文嵌め/Spell Snare》はサイド含めて3枚は欲しい。
・《危険な櫃/Perilous Vault》より全塵のほうが欲しい場面がけっこうある。双子相手に置いてけん制できたり追放が偉いときも多いけど即起動時の重さが気になる。
・PtEが割ときついので《呪文の噴出/Spell Burst》と《払拭/Dispel》の枠は取りたい。
相性悪そうなのは
・魂の洞窟があるAmulet Bloom:
《虚空の杯/Chalice of the Void》で緑パクトからのタイタンと集団意識を潰せばまだマシ?
・土地破壊のあるLiving End:
相手は基本手札が減らない上に《内にいる獣/Beast Within》と《大爆発の魔道士/Fulminator Mage》でマナ差がけっこう出る。ゆっくり手札揃えられるときつい。想起のアーティファクト破壊もあるので《虚空の杯/Chalice of the Void》で安心できない。専用サイド以外で対応できるものがわからない。
・土地破壊あってミシュラランドが強いJund:
《虚空魔道士の沈黙者/Voidmage Husher》が一応大爆発とミシュラランドのどちらにも対応可。あとは隔離タイタンで土地減らしてがんばる。
・Burn:無理。
という感じです。
Burnと違って使ってて楽しい^^
WG Bogle ×○×
URW ○○
UR Swan ×○○
URB Delver ○○
《知識の渇望/Thirst for Knowledge》と《予期/Anticipate》両方入れて試してたけど、予期は序盤引くなら妨害、中盤以降引くならTreasure Mageとか《加工/Fabricate》のほうがいいなって感じで不要かも。
使ってて気になること
・石のような静寂とか若き紅蓮術士とか後手で通ってそのまま死ぬカードがあるので《呪文嵌め/Spell Snare》はサイド含めて3枚は欲しい。
・《危険な櫃/Perilous Vault》より全塵のほうが欲しい場面がけっこうある。双子相手に置いてけん制できたり追放が偉いときも多いけど即起動時の重さが気になる。
・PtEが割ときついので《呪文の噴出/Spell Burst》と《払拭/Dispel》の枠は取りたい。
相性悪そうなのは
・魂の洞窟があるAmulet Bloom:
《虚空の杯/Chalice of the Void》で緑パクトからのタイタンと集団意識を潰せばまだマシ?
・土地破壊のあるLiving End:
相手は基本手札が減らない上に《内にいる獣/Beast Within》と《大爆発の魔道士/Fulminator Mage》でマナ差がけっこう出る。ゆっくり手札揃えられるときつい。想起のアーティファクト破壊もあるので《虚空の杯/Chalice of the Void》で安心できない。専用サイド以外で対応できるものがわからない。
・土地破壊あってミシュラランドが強いJund:
《虚空魔道士の沈黙者/Voidmage Husher》が一応大爆発とミシュラランドのどちらにも対応可。あとは隔離タイタンで土地減らしてがんばる。
・Burn:無理。
という感じです。
Burnと違って使ってて楽しい^^
しょにぽんだけどマリモ応援ついでにサイドイベントのスーパーサンデーシリーズ(レガシー)に参加。
デッキは昨日のエルフのサイドのセラピーを増量したやつ。思考囲いは仕事できないわけじゃないけど仕事量足りない。
R1 赤単スニークブリーチ ××
G1:マスクス2マナ土地セット、チャリスX=1からの3T目騙し討ち、スピリットガイド、エムラクール君アタック。わからん死。
G2:チャリスX=1を衰微して、生物揃えて次のターンオーダー撃てるかなと思ったら火力で1マナ足りなくなって負け。火力ケアして余分にエルフ用意できたのに共生虫能力で幻想家戻しちゃってマナクリアンタップしてアタックしたりしてたので下手くそ。
R2 エスパー石鍛冶死儀礼 ○○
G1:垣間見る自然からコンボ繋がって特に妨害されずに勝ち。
G2:爆薬X=1、石鍛冶、十手と動かれたけど、幻想家2体のドローが偉くて手札に溜まってたエルフ2体と遺産のドルイドから再利用の賢者出したら相手することなくなって勝ち。
R3 RUGデルバー ○××
G1:相手がウィルを緑頂点と垣間見る自然に打ってくれたのでオーダー通って勝ち。
G2:墓掘りの檻をすぐ除去しなかったら手札にオーダー、ビヒモス、世界棘が吸い付いてきてオーダーで何も持ってこれない状態に。衰微で相手のクロック除去するものの、手札腐りすぎで負け。
G3:土地4のハンドキープするとかいうゴミそのものなミスして負け。
R4 不戦勝
R5 RUG罰する火コントロール ○×○(べーなーさん)
G1:オーダー通ってビヒモスどん。
G2:罰する火、燃え柳とネメシス出されてボッコボコ。
G3:軟泥と死儀礼で墓地攻めながら殴って勝ち。燃え柳引かれるのが遅くてラッキー。
R6 オムニテル ○○
G1:生物少ないけど早めにオーダー打って、ビヒモスで2回どつくのが間に合って勝ち。
G2:セラピー打ったら相手のハンドがショーテル2、エムラ2、ディグ2で、ショーテルとエムラ落として墓地のないディグ2枚だけ抱えた相手をビヒモス1体でどついて勝ち。
R7 エルフ ○○
G1:クレイドル2枚からビヒモスハードキャストして勝ち。
G2:相手が垣間見る自然からのコンボ繋がらず、こっちは繋がって勝ち。最後殴るときクィリーオンでアンタップしてアタッカー増やさないミスとかあって慣れてない感出まくり。
R8 URBデルバー ○○
G1:死儀礼2体と虫、イラクサでたくさんライフ削れてハッピー。
G2:衰微で相手のクロック潰して東屋とイラクサでビート。
R9 エルフ ××
G1:マリガンして垣間見る自然、生物揃ってるけど東屋スタートの初手、間に合わずに負け。
G2:垣間見る自然2枚あるけど生物展開しにくそうな初手をキープしたら、相手の動き良くて負け。
6-3でした。
べーなーさんと会えたし満足。
緑頂点は主に1T目に東屋でマナ加速と、とりあえず幻想家持ってきてドローが大半、垣間見る自然唱えてたら共生虫持ってくるかなーって感じでした。
たまに再利用の賢者、フィニッシャー、死儀礼持ってくることもあるぐらい。
遺産とかイラクサ持ってくるのはほとんどなかった。
デッキは強かったのでまたレガシーあれば使いたいです。
デッキは昨日のエルフのサイドのセラピーを増量したやつ。思考囲いは仕事できないわけじゃないけど仕事量足りない。
R1 赤単スニークブリーチ ××
G1:マスクス2マナ土地セット、チャリスX=1からの3T目騙し討ち、スピリットガイド、エムラクール君アタック。わからん死。
G2:チャリスX=1を衰微して、生物揃えて次のターンオーダー撃てるかなと思ったら火力で1マナ足りなくなって負け。火力ケアして余分にエルフ用意できたのに共生虫能力で幻想家戻しちゃってマナクリアンタップしてアタックしたりしてたので下手くそ。
R2 エスパー石鍛冶死儀礼 ○○
G1:垣間見る自然からコンボ繋がって特に妨害されずに勝ち。
G2:爆薬X=1、石鍛冶、十手と動かれたけど、幻想家2体のドローが偉くて手札に溜まってたエルフ2体と遺産のドルイドから再利用の賢者出したら相手することなくなって勝ち。
R3 RUGデルバー ○××
G1:相手がウィルを緑頂点と垣間見る自然に打ってくれたのでオーダー通って勝ち。
G2:墓掘りの檻をすぐ除去しなかったら手札にオーダー、ビヒモス、世界棘が吸い付いてきてオーダーで何も持ってこれない状態に。衰微で相手のクロック除去するものの、手札腐りすぎで負け。
G3:土地4のハンドキープするとかいうゴミそのものなミスして負け。
R4 不戦勝
R5 RUG罰する火コントロール ○×○(べーなーさん)
G1:オーダー通ってビヒモスどん。
G2:罰する火、燃え柳とネメシス出されてボッコボコ。
G3:軟泥と死儀礼で墓地攻めながら殴って勝ち。燃え柳引かれるのが遅くてラッキー。
R6 オムニテル ○○
G1:生物少ないけど早めにオーダー打って、ビヒモスで2回どつくのが間に合って勝ち。
G2:セラピー打ったら相手のハンドがショーテル2、エムラ2、ディグ2で、ショーテルとエムラ落として墓地のないディグ2枚だけ抱えた相手をビヒモス1体でどついて勝ち。
R7 エルフ ○○
G1:クレイドル2枚からビヒモスハードキャストして勝ち。
G2:相手が垣間見る自然からのコンボ繋がらず、こっちは繋がって勝ち。最後殴るときクィリーオンでアンタップしてアタッカー増やさないミスとかあって慣れてない感出まくり。
R8 URBデルバー ○○
G1:死儀礼2体と虫、イラクサでたくさんライフ削れてハッピー。
G2:衰微で相手のクロック潰して東屋とイラクサでビート。
R9 エルフ ××
G1:マリガンして垣間見る自然、生物揃ってるけど東屋スタートの初手、間に合わずに負け。
G2:垣間見る自然2枚あるけど生物展開しにくそうな初手をキープしたら、相手の動き良くて負け。
6-3でした。
べーなーさんと会えたし満足。
緑頂点は主に1T目に東屋でマナ加速と、とりあえず幻想家持ってきてドローが大半、垣間見る自然唱えてたら共生虫持ってくるかなーって感じでした。
たまに再利用の賢者、フィニッシャー、死儀礼持ってくることもあるぐらい。
遺産とかイラクサ持ってくるのはほとんどなかった。
デッキは強かったのでまたレガシーあれば使いたいです。
GP京都2015 1日目
2015年4月18日 TCG全般行ってきました。人生2回目のレガシー。
練習なしのエルフ!
R1 UWR石鍛冶デルバー ○○
G1:デルバー2体に殺されるのでしゃーなしNO打ったら通ってビヒモスどーん!
G2:相手土地しか引かずに東屋2体他で色々細く殴って勝ち。フェッチでクロック出せるの偉い。
R2 オムニテル ××
G1:細かいクロック1T間に合わず。
G2:ハンデス関係なくショーテル引かれてどん。再利用の賢者出したらスタックでディグから刹那もみ消し打たれて負け。思考囲いじゃなくてセラピーなら勝ってたみたい。
R3 UBRデルバー ○×○
G1:NO通ったからデルバーとか関係なくどーん!
G2:1T目デルバーがすぐ裏返って非業の死とか妨害とか打たれ続けて負け。
G3:全体除去打たれたけど虫と幻想家でアド取ってたら勝ち。
R4 オムニテル ○××
G1:きれいなハンドからコンボ繋がって勝ち。
G2:ハンデスしたらトップショーテルどーん!
G3:ダブマリにパイロ打たれて負け。
R5 BUGデルバー ○○
G1:NO通ってビヒモスCIPもみ消しされたけど、もう1枚ハードキャストして勝ち。癒しのデルバータイム。
G2:ガチャガチャやり出したら相手投了。
R6 オムニテル ××
G1:ガチャガチャからのNOにウィル打たれて、その後ショーテルから負け。
G2:ハンデスと白鳥の歌でショーテル落としたけど、すぐショーテル3枚目引かれて負け。
R7 RUGデルバー ○×○
G1:なんや色々の後NO通って勝ち。
G2:土地しか引かずに負け。
G3:ビヒモスでどついて勝ち。
R8 オムニテル ○××
G1:グリンポス2枚ですごくいい回りして勝ち。
G2:ショーテルで再利用出すけどCIP誘発スタックディグから全知積み込んだ蟻の解放まで繋がって負け。
G3:島1枚の相手にセラピーフラッシュバックせずに裏切り者の都出てきてショーテル負け。無知は罪。
R9 バーン ○×○
G1:速さがちゃう。
G2:大歓楽2体並んでいかれる。
G3:速さがちゃう言うて。
わかったて。
でも久々のマジックは楽しかった!
練習なしのエルフ!
R1 UWR石鍛冶デルバー ○○
G1:デルバー2体に殺されるのでしゃーなしNO打ったら通ってビヒモスどーん!
G2:相手土地しか引かずに東屋2体他で色々細く殴って勝ち。フェッチでクロック出せるの偉い。
R2 オムニテル ××
G1:細かいクロック1T間に合わず。
G2:ハンデス関係なくショーテル引かれてどん。再利用の賢者出したらスタックでディグから刹那もみ消し打たれて負け。思考囲いじゃなくてセラピーなら勝ってたみたい。
R3 UBRデルバー ○×○
G1:NO通ったからデルバーとか関係なくどーん!
G2:1T目デルバーがすぐ裏返って非業の死とか妨害とか打たれ続けて負け。
G3:全体除去打たれたけど虫と幻想家でアド取ってたら勝ち。
R4 オムニテル ○××
G1:きれいなハンドからコンボ繋がって勝ち。
G2:ハンデスしたらトップショーテルどーん!
G3:ダブマリにパイロ打たれて負け。
R5 BUGデルバー ○○
G1:NO通ってビヒモスCIPもみ消しされたけど、もう1枚ハードキャストして勝ち。癒しのデルバータイム。
G2:ガチャガチャやり出したら相手投了。
R6 オムニテル ××
G1:ガチャガチャからのNOにウィル打たれて、その後ショーテルから負け。
G2:ハンデスと白鳥の歌でショーテル落としたけど、すぐショーテル3枚目引かれて負け。
R7 RUGデルバー ○×○
G1:なんや色々の後NO通って勝ち。
G2:土地しか引かずに負け。
G3:ビヒモスでどついて勝ち。
R8 オムニテル ○××
G1:グリンポス2枚ですごくいい回りして勝ち。
G2:ショーテルで再利用出すけどCIP誘発スタックディグから全知積み込んだ蟻の解放まで繋がって負け。
G3:島1枚の相手にセラピーフラッシュバックせずに裏切り者の都出てきてショーテル負け。無知は罪。
R9 バーン ○×○
G1:速さがちゃう。
G2:大歓楽2体並んでいかれる。
G3:速さがちゃう言うて。
わかったて。
でも久々のマジックは楽しかった!
何の備えもしておらんのでほぼ完コピ。
メイン
4 Quirion Ranger
4 Wirewood Symbiote
3 Heritage Druid
4 Nettle Sentinel
4 Deathrite Shaman
2 Birchlore Rangers
4 Elvish Visionary
1 Fyndhorn Elves
1 Reclamation Sage
2 Craterhoof Behemoth
4 Glimpse of Nature
4 Green Sun’s Zenith
4 Natural Order
2 Forest
4 Wooded Foothills
4 Windswept Heath
4 Gaea’s Cradle
2 Dryad Arbor
2 Bayou
1 Tropical Island
サイド
1 Ruric Thar, the Unbowed
1 Worldspine Wurm
3 Abrupt Decay
2 Scavenging Ooze
3 Swan Song
2 Thoughtseize
2 Cabal Therapy
1 Relic of Progenitus
◆Sneak Show
in
3 白鳥歌 2 思考囲い 2 陰謀団式療法 1 世界棘
out
3 幻想家 2 イラクサ 1 共生虫 1 クウィリーオン 1 ドライアドの東屋
◆Omnitell
in
3 白鳥歌 2 思考囲い 2 陰謀団式療法 1 世界棘
out
3 幻想家 2 イラクサ 1 共生虫 1 クウィリーオン 1 ドライアドの東屋
◆RUG
in
3 突然の衰微 2 軟泥 1 ルーリクサー
out
2 遺産ドルイド 1 イラクサ 1 自然の秩序 1 ビヒモス 1 ドライアドの東屋
◆BG
in
3 突然の衰微 1 軟泥 1 世界棘
out
2 遺産ドルイド 1 クウィリーオン 1 イラクサ 1 ビヒモス
◆Stoneforge
in
3 突然の衰微
out
1 遺産ドルイド 1 クウィリーオン・レインジャー 1 イラクサ
◆Miracle
in
3 白鳥歌 2 突然の衰微 1 軟泥 1ルーリクサー
out
2 遺産ドルイド 2 クウィリーオン 1 イラクサ 1 自然の秩序 1 ビヒモス
◆Elves
in
【先手】3 白鳥歌
【後手】3 白鳥歌 3 思考囲い 1 陰謀団式療法
out
【先手】2 幻想家 1 再利用賢者
【後手】2 幻想家 1 再利用賢者 2 イラクサ 1 共生虫 1 幻想家
◆AdStorm
in
3 白鳥歌 2 思考囲い 2 漁る軟泥 2 陰謀団式療法 1 大祖始遺産
out
3 幻想家 2 イラクサ 2 クウィリーオン 2 共生虫 1 再利用賢者
◆Burn
in
1 ルーリクサー 2 漁る軟泥
out
2 幻想家 1 ビヒモス
メイン
4 Quirion Ranger
4 Wirewood Symbiote
3 Heritage Druid
4 Nettle Sentinel
4 Deathrite Shaman
2 Birchlore Rangers
4 Elvish Visionary
1 Fyndhorn Elves
1 Reclamation Sage
2 Craterhoof Behemoth
4 Glimpse of Nature
4 Green Sun’s Zenith
4 Natural Order
2 Forest
4 Wooded Foothills
4 Windswept Heath
4 Gaea’s Cradle
2 Dryad Arbor
2 Bayou
1 Tropical Island
サイド
1 Ruric Thar, the Unbowed
1 Worldspine Wurm
3 Abrupt Decay
2 Scavenging Ooze
3 Swan Song
2 Thoughtseize
2 Cabal Therapy
1 Relic of Progenitus
◆Sneak Show
in
3 白鳥歌 2 思考囲い 2 陰謀団式療法 1 世界棘
out
3 幻想家 2 イラクサ 1 共生虫 1 クウィリーオン 1 ドライアドの東屋
◆Omnitell
in
3 白鳥歌 2 思考囲い 2 陰謀団式療法 1 世界棘
out
3 幻想家 2 イラクサ 1 共生虫 1 クウィリーオン 1 ドライアドの東屋
◆RUG
in
3 突然の衰微 2 軟泥 1 ルーリクサー
out
2 遺産ドルイド 1 イラクサ 1 自然の秩序 1 ビヒモス 1 ドライアドの東屋
◆BG
in
3 突然の衰微 1 軟泥 1 世界棘
out
2 遺産ドルイド 1 クウィリーオン 1 イラクサ 1 ビヒモス
◆Stoneforge
in
3 突然の衰微
out
1 遺産ドルイド 1 クウィリーオン・レインジャー 1 イラクサ
◆Miracle
in
3 白鳥歌 2 突然の衰微 1 軟泥 1ルーリクサー
out
2 遺産ドルイド 2 クウィリーオン 1 イラクサ 1 自然の秩序 1 ビヒモス
◆Elves
in
【先手】3 白鳥歌
【後手】3 白鳥歌 3 思考囲い 1 陰謀団式療法
out
【先手】2 幻想家 1 再利用賢者
【後手】2 幻想家 1 再利用賢者 2 イラクサ 1 共生虫 1 幻想家
◆AdStorm
in
3 白鳥歌 2 思考囲い 2 漁る軟泥 2 陰謀団式療法 1 大祖始遺産
out
3 幻想家 2 イラクサ 2 クウィリーオン 2 共生虫 1 再利用賢者
◆Burn
in
1 ルーリクサー 2 漁る軟泥
out
2 幻想家 1 ビヒモス
私がMTGで犯すミス
2015年3月28日 TIPSいつまでたっても、やってもうた、がなくならないので自分の振り返りのようなもの。
最近は紙にもMOにも触る機会が減ってしまったので少ないチャンスを楽しめるように。
まず勝つための努力について、大きく2つ
・プラス要素を増やすもの(デッキ構築に新しいアイディアを持ち込むこと、各デッキとのマッチアップについてより深く理解すること、等により対戦相手よりも優位を得る)
・マイナス要素を減らすもの(ゲーム中のミスをなくす、体調を良く保つ等)
があり、ミスを減らす努力はその一部で、他もきちんとできていないとダメだなとは思います。
ただ、ミスを減らすことについては、環境によらず考えられる部分が多いような気はしていて、自分の経験とそこから考えた改善案をメモしておくのは後々見返して役に立つかも、という考えで書いています。
まず、よくやってしまう判断ミスと自分なりに考えた対策をいくつか、後半は、負けの原因になりやすいものの、どうすればいいか指針を決めることができていないものについて、書いていきます。
○判断ミスの原因と対策
◆第一印象で決めつける:
カード評価についてではなくゲーム中の判断について。
例えば、モダンで相手は1T目島から霊気の薬瓶スタート。
トロンを使っていた私は相手がマーフォークデッキであると判断し、手札の忘却石を使って時間を稼げるのは確実だろうという見込みを立てました。
しかし、対戦相手は薬瓶から2マナ5/6のマイアの超越種を出すと、私の3T目の忘却石を打ち消し、その後の私の唱える呪文を全てカウンターして殴りきってしまいました。
実際やられた話ですが、この例では相手のデッキをわずか2枚のカードだけで断定してしまい、同時に「相手のデッキにカウンターは少ないだろう」と決めつけたことがミスにつながっています。実際には相手のデッキはクロックパーミッションのようなものだったので、見当違いもいいところです。
相手のデッキが第一印象と違うことは本当によくあるし、よく知られた構成のデッキだったとしても、75枚すべて見ていない限りは予想外のカードを使われる可能性はあります。
・相手のデッキ(とそれから考えられる今後の動きや手札)を断定しない、その断定に基づいて自分のプレイを決めない
・非公開の情報については、様々な選択肢を予想しなければならないことを意識する(その中で可能性が高そうなものをいくつか念頭に置いてプレイする)
・少ない情報から判断したことについては、根拠が少ないことを認識しておく
ということに気をつける必要があると思っています。
◆想像力不足:
想定外の妨害やトリックにより優位が保てなくなった、ライフ安全圏だと思っていたのに削りきられた、崩れないと思っていた盤面が壊滅した、などにより負ける場合。
これらは環境についての情報が不十分なことが原因なので、カードを覚えるとか主なデッキのリストを把握する、プレイテストする等の手段である程度対策できると思います。
環境について理解が深まれば、
・相手の動きやマナの残し方から、相手の手札としてどんな可能性があるか選択肢を挙げられる
ようになる気がします。
また、相手に3枚目の○○を持たれていた、引かれたくないカードをトップデッキされた、等で自分の行動が裏目になるのは、想定が甘いことが原因のミスと考えています。先に挙げた点に加えて、
・起こる確率は低そうではあるが、起こると困った事態になることは何か、について考える
・ケアできるのであれば可能性の低い事象も切り捨てず、今後起きそうなことの候補に含める
ということもできるようになればいいなぁと思います。
思考囲い打った後に相手のトップが強いことはよくありますね。。
◆状況把握不足:
盤面などの公開情報を見れば明らかなのに、ついばかなミスをしてしまう。
視覚的に見えてはいても、パーマネントや手札の役割を把握するところまでできていないからだと思います。
例えばティムが本体に与える1点を、相手のキーカードが出てくる前に勝つための大事なクロックと認識していれば、起動を忘れることは少なくなるだろうと思います。
他の例として、そのまま唱えればカウンターされるカードでも、手札に置いておくことで相手のカウンター用のマナを縛る役割をする、という見方をしていれば、無意味なタイミングにキャストして困ることはなくなります。
また、場や手札のカード以外のリソースについても役割があって、カード1枚を失うことを避けるためにライフ数点を差し出す、等は特に意識しなくてもやっています。
・利用できるカード、リソースの役割を意識して、ゲームの勝ちにどう貢献するのか把握する
ように考えるのが一つの改善策のような気がします。
また、盤面は常に変わっていくため、
・盤面の変化によって手札や場のカードの価値や役割がどう変わったかを理解する
ことも必要なんだと思います。
あとよくやるのは、カード間の相互作用に気づかない、テキスト勘違い等・・・「カードはよく読め」
◆相手の行動に注意を払わない:
相手が手札に特定のカードを持っている可能性が高いのに、そのサインを見落とす、というのもよくやっていると思います。
盤面やすでに見た手札等、公開情報を正確に読み取っているならば、相手が「こうアタックorブロックor呪文/能力の使用をする」のが自然だろう、ということをある程度見当つけることができるのかな、と思います。
自然な行動から逸れた行動をしている場合、その理由があるはずで、そこから相手は手札に除去がなさそう、コンバットトリックを持っていそう、等を考えることができるのかなと思います。
・相手がとる行動が自然かどうか、盤面と照らし合わせる、不自然と感じた場合は手札に何を持っている可能性があるか考える
というのがあまりできないので、意識して考えられるようにしたいなと思います。
◆トップをあてにする:
次のドローが常に良いとは限らない、どんなに状況にそぐわないカードであってもデッキに入っているカードは引く可能性がある、というのは当たり前の話ですが、ゲーム中には見失いがちで、次のドローはスペルだろう、などと知らず知らずのうちに思っていたりします。
・次のドローが役に立たないカードだった場合、そのプレイでいいのか
を考えるよう、気をつけなければと思います。
◆ドローする機会を捨て見切り発車する:
弱い手札の時に焦って、相手の妨害や新たな脅威で失敗するようなリスクの高い動き方をすることで、負けてしまうこともよくあります。
ライブラリトップがあてにならない、ということと矛盾するようですが、ドロー回数を増やすことはとても大事だと経験的に思っていて、
・数ターン生き残る or 様子を見ることで手札の質を良くしたり、今後の見通しをよくする
べき時があると思います。
ただ、ドローすることで有利になるのは対戦相手も変わらないため、可能な限り早いターンに相手に勝つことが前提ではあると思います。
◆気をとられる:
相手の意外なプレイorトップデッキ、自分のトップデッキに対する驚きや、その対応に気をとられることで、相手のエンドに起動するべきだった能力を忘れる等。
・あらかじめ、極端な場合も起きうると思っておく
・それまで考えていたことに立ち返れるよう、一呼吸置くための行動をとるようにする
等ができることかなと思います。一呼吸・・・シャカパチ?
◆慢心:
デッキ相性差が良いので楽に勝てると決めつける、相手が引きに恵まれることはないと決めつける、自分が良くないドローを続けることはないと決めつける、等、変な自信で状況判断が鈍って負けるやつです。
ほぼどんな状況からでも捲られる可能性はある、というのは今までの経験から素直に感じることなので、有利と感じても気を抜かずに、負けの可能性を探して潰していくようにしたいです。
○ぶっぱ?我慢?
ここからは、判断ミスでも、どういう選択をすればいいか自分の中で考え方を決められていなかったり、状況によって変わりそうだなと思う部分です。
ゲーム中迷う時はどういう時か、と考えると、抽象的な言い方になりますが、「リスクを取って大きく優位を得られる可能性のある行動をする」か、「リスクは少ないが得られる優位もそこそこの行動をする」か、どちらを選べば良いかわからない時が多いです。
言い換えると、あるゲームでの、現在から「勝ち」または「勝ちに近づいた状態」に至るまでの考え方として、
1.具体的にどんな状況を目指すか(ゴール)の設定
2.ゴールに至るまでの一連のプレイ(ルート)としてどんな候補があるか検索
3.各ルートのリスク評価
4.結果、リスクと得られる優位とを各ルート比較して次の選択を決める
ということを繰り返してプレイヤーはゲームを進めていくと思いますが、自分は4番目に悩んだ時の考え方が用意できていないな、ということです。
ゴールを決めた時点で選択肢が1つに絞られるような状況では迷いません。実際、そういう感じで特に悩まずゲームを進められることもあります。
2.や3.については前半「○判断ミスの原因と対策」で挙げたような対策が有効かなと思っています。
4.ルート選びについてどう考えればいいか、ということですが、対戦相手も勝つためにこちらを妨害し、脅威をプレイしてくる以上、それらの行動を無視してはうまくいかず、単純にゴールまでの最短経路に見えるルートを進めばいいとは限りません。
4.は、目的地まで障害物を避けながらどういう道を辿って行けば良いか、を考える問題かなと思っています。
どういうルートを選ぶかは、どのくらい急がなければいけないか、すなわち、
・残された時間(ターン数)がどのくらいあるか、今後のゲーム展開がどうなりそうか
という点を踏まえて決める必要があると思っています。
相手のクロックがこちらのライフを削りきろうとしている時には、最短経路を選ぶしかない時もあります。
では、残り時間がどれくらいあるか、ということはどうやって知ればいいのでしょう?
相手がコンボを揃えるのは何ターン後?相手がこちらに対処できないキーカードを引いた時点でこちらは負けてしまうのでは?
そこが自分のわかっていないところで、いつも悩んでしまうことが多いです。
こちらにとって脅威となるクロックがない、こちらがリアクションカードを持っている等、時間的制約がゆるい場合では、どういう障害物があるか、を考えるのがメインになり、
・許容できるリスクの上限を決めて動く、すなわち、たとえ選択が裏目になっても最低限この状況にならなければ巻き返せる、というような状況を想定して行動を選択する
ことを考えれば良い、ということは思いつきました。
ただ、これだけでは1つに選択肢を絞れない場合もあります。
一応、今考えられているのはここまでで、何か指針があればいいなぁと思っているところです。
○ゴールはどっち?
先ほどの話で触れていなかった1.ゴールの設定、について迷う時もあり、これにも手を焼いています。
ゴールの設定については昔読んだ↓のPVの記事がすごく好きで、言葉だけはよく聞くプランとか一貫性について具体的に書いてあってわかりやすく、自分はこれを読んで意識が変わりました。
http://www.channelfireball.com/articles/pvs-playhouse-strategy-and-tactics/
(UW奇跡とRUGデルバーのマッチで、2体のデルバーと土地1枚をコントロールしているRUGがプレイしたBrainstormをUWがForce of Willしたら、TerminusへのForce of WillをForce of Willできなくて負けた話とか。)
ただ、デッキを決めればゴールが自動的に決まる場合もあれば、ゲームの進行につれてゴールを変えていく必要のある時もあります。
ミッドレンジ系のデッキを使っていると、ゲーム中に目的地としてどこを選ぶのが良いのか、わからなくなることもあります。
ゴールが定まらないことは、リソースを間違った役割のために浪費してしまうことにつながります。それで負けているゲームはけっこう多いのですが、どうすればいいかはいまいち掴めていません。
○今日はここまで
ミスという切り口なので個別の話になってしまい、全く理路整然としていませんね。
プレイする上での指針という切り口ならもう少しまとまるかもしれませんが、そういう指針については人に聞いたものや自分で気付いたものが少々ある程度で、自分自身全く勝てていないので、そもそもあてになるようなものではないのではと思っている状態です。
現状把握のために一度文字にすることも必要だなぁとは思っていますが。。
自分のやらかすミスについてはまだ書きやすく、まずはここから文字にしました。内容が的を射ているかは自信がないですが、ずっとフワフワした考えでいるより、間違っていることがわかるというのも大事だろうと思います。
長くなりすぎるのでひとまずはこんなところで。
長文失礼しました。
バーンと青トロン組みました。
投資額 400tix + リンヴァーラ売却費(悲しみ)
資金は使い道のない紙資産を売って調達。
お小遣い制度の下でもこうやって資金を確保できるマジック素晴らしい。
週一でDE出れたらいい方だけど黒字化はいつになるのか。。
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